概要
名は「止まないもの」を意味する。道徳的な罪、他者に対する怒りなどを非難する女神。
ウェルギリウスの叙事詩『アエネーイス』では神々の表記がローマ式になっている中、ギリシャ式のそのままの名称で登場。
ユーノーによって派遣され、トロイア出身の主人公アエネーアースがラティニ人の王ラティヌスの娘ラウィニアと結ばれるのを妨害しようとこの女神の力で現地を混乱状態へと変える。
王妃アマタと民衆は扇動され、トロイア人との戦争が起こってしまう。しかもラティヌスがトロイア王トゥルヌスに申し込んだ講和も、老婆の姿になったアレークトーがトゥルヌスを煽り立てた事で台無しになってしまう。
この他ダンテ・アリギエーリの『神曲』にも他の姉妹とともに登場したり、イギリスの戦車の名前になったりしている。