豪千絵
ごうちえ
概要
「豪千絵」とは、マンガ、アニメ作品「奇面組シリーズ」に登場するキャラクターである、冷越豪と宇留千絵による男女(NL)カップリングである。
現在『奇面組シリーズ』の中で二番目の人気を誇るNLカップリングである。
解説
冷越豪は、奇面組のメンバーであり、奇面組のNo.2とも言えるキャラクターである。
また宇留千絵は河川唯の親友であり、『奇面組』での二人目のヒロインであるキャラクターとなっている。
まず、最初に断っておきたいのが、
このカップリングは初めから存在していた訳ではなく、『奇面組シリーズ』の連載が進むにつれて成立していったカップリングである、ということ。
以下、その過程を出来るだけ順を追って解説していく。
なお外部リンクは「マンガ図書館Z」となっている。
『3年』では
『3年奇面組』連載開始初期は、この二人の絡みは全く無かった。
その後連載が進み、河川唯と宇留千絵が中学3年生に進学して奇面組と同じクラスになったときに、第3巻「新学期開始の巻」にて、髪型を変えた千絵に豪が「似合わねえな」と悪態を突き、千絵が豪に反撃しようとしたのを皮切りに、この二人の「突っ込み突っ込まれコンビ」の関係が始まった。
その後、第4巻「かってに花火大会の巻」では、河川一平を驚かせた豪に千絵が怒鳴りつけたり、
第6巻「身も凍る!雪上大決戦の巻」冒頭では「千絵カナスィ」があったり、
まぁ、いろいろとあったのだが、
この時期で特筆すべきは、第5巻の体育祭シリーズ「二人ゼロ脚!?の巻」にて、なぜか、豪と千絵の二人で二人三脚でペアを組んでいた事だろう。
とーぜん(おい)千絵は「あたしがケガすりゃよかった」と思いっきり嫌がっていたわけなんだが、豪の反応は無表情でよくわからなかった。
しかし、走っている時に、豪の体毛が擦れてゲラゲラと笑っている千絵の隣で、なんとなく豪が顔を赤くさせていたように見えたのは、今思えば、果たして気のせいだったのだろうか?
『ハイスクール!』に入ってから
一応高校へと進学し、『ハイスクール!奇面組』に入ってからは、少しずつ二人の仲に対する、いわゆる「フラグ」が立ち始める。
- 第2巻「親切心のギャグ効果の巻」にて、零とのことを冷やかれすぎていた唯が、お返しとして千絵に「千絵は豪くんとお似合いだから仲を取り持ってあげる」と言ってしまい、珍しく大喧嘩となってしまった。
- 第4巻「ハジのかき初めの巻」で、伊狩先生のアパートでのカルタ大会で、やけに豪が千絵に絡み、その度に千絵に突っ込まれかえされていた。
- 同じく第4巻「Mr.クラッシャー 冷越豪の巻」にて、高2になった朝の通学時に、毒つく豪と、ゴミ箱を投げつけようとする千絵(怖)の光景がある。
- 第7巻「愛のたづなの巻」にて、零との結婚式を想像して照れる唯の隣で、千絵が想像した結婚式の相手は何故か豪だった(もちろん千絵は全力で否定していた)。
- 同じく第7巻「男はだまって…の巻」にて、千絵が音小野高校柔道部主将の六条一馬から一目惚れされ、豪にとって恋のライバルが出現した。
- 第8巻「子どもはカゼの子 ころんでもタダではおきない変態の子の巻」のたこ揚げ大会で、息の合ったボケツッコミ漫才をした(「ブルーのジェルでおどろくじょー」のあのシーン)。
- 同じく第8巻「さらば豪くんの巻」冒頭で、やたらと豪を気にする千絵の姿がある。
- 同じく第8巻「スパイ・ザ・キメングミの巻」で、事代と若人の監視のため、変装尾行した際に豪と千絵がカップルの振りをした。しかも、豪が千絵に腕を組むよう促し、しかも「千絵…」なんて呼び捨てながら、なんてことをしてみたりした。(残念ながら千絵からは「気持ち悪いことしないでよバカ!」と返されのされていた。)
- 第11巻「お見合い撃滅作戦の巻」にて、若人のお見合いをぶち壊すために、零と豪とで若人蘭に扮してお見合いを代替わり(なお顔はそのまんま)した際に、豪は千絵と組んで、なかなかのコンビネーションを披露した。
とまあ、細かく上げればこんな感じなのだが、豪千絵好きにとって一番の語り草となっているのは、「お祭り好きたちの夜の巻」と「モジモジ豪くんの巻」の二編となっている。
「お祭り好きたちの夜」
『ハイスクール!』第10巻「お祭り好きたちの夜の巻」では、金魚掬いに夢中になっていた豪に、潔が「千絵ちゃんにあげたりして」などと軽ーく突っ込んだら、豪にプロレス技をお見舞いされたり、「ズン胴タレ目女」と毒づきながらも金魚掬いに精を出したり、似蛭田妖に浴衣姿を褒められて照れる千絵を見て、複雑な心境に陥ったりと、豪が今までにない反応を示していた。
そして千絵の方も、妖に促され、金魚を持って行って豪にお礼を言いに行き、そのまま一緒に花火を見るなど、一見、今までにない、豪に対してまんざらでもなさそうな行動や態度を取っていた。
この時、二人ともお互いに毒づきあいながらのやりとりであったので、この話で後に言う「ツンデレ」に目覚めた人たちも多かったとか。
「モジモジ豪くん」、原作とアニメにて
また、『ハイスクール!』第11巻「モジモジ豪くんの巻」で、それまでに何があったのかはわからないが、今度は「千絵を好きになったと意識した豪が、奇面組たちの企みで、一人で千絵のところへお見舞いに行く」というシチュエーションとなった。
原作では豪がドキマギとしつつも千絵にお昼を食べさせているところにみんながやってきて、思いっきりからかわれる、というところで終わる。
しかしアニメ版『ハイスクール!奇面組』:アニメ奇面組:32話後編「初恋!それとも…?モジモジ豪くん」では、この先にアニメオリジナルのエピソードが付け加えられて、
豪と千絵が事故チューをした
という、ファンもびっくり仰天な想像の斜め上過ぎた展開となった。
アニメではその後、皆が帰ったあとに、一人、物思いにふける千絵のシーンも入り、アニメ版の豪千絵話の中では今でも一番の語り草となっている。
その他、アニメ版ではラブコメ成分を高くするために、様々な豪千絵オリジナルエピソードが追加されることになる。
原作でのその後の話
その後も、
- 第13巻「カビ怪人現る!?の巻」で、事代のアパートに現れたカビ怪人にびっくりした時に、千絵は自然と豪を盾にした。
- 第14巻「約束の男の巻」で、石砂夫妻に毒つく豪に対して肘鉄を見舞う千絵。しかもなにやら軽いしやり慣れている感が。
- 第20巻「天馬くんハイハイの巻」にて、石砂夫妻から息子の天馬の子守りを押し付けられた(おい)豪と千絵が、天馬に振り回されながらも「擬似的な夫婦ごっこ」のような状況になってみたり(しかも千絵と結婚して生まれた赤子を二人で育てる姿を妄想し、赤面している豪)。
- 同じく第20巻「橘先生御機嫌ななめの巻」では、豪が「同じ女でも“だれかさん”とは大違いだぜ」と言ったところ、千絵が「悪かったわね!!」と過剰反応したり(ここでの「だれかさん」とはハナ子先生のこと。)
とまあこんな調子で二人の関係は進展………というよりは、ゆっくりと熟していき、
時は経ち、高校卒業から5年後、つまり第20巻、原作最終話では、なんと、
朝の豪の家の酒屋から千絵が登場し、二人が一緒に暮らしているかのような描写が出てきて豪千絵ファン大勝利大歓喜!!という結末となった。
結婚しているかどうか、の描写までは出て来なかったが、一つ屋根の下で生活している時点でこれはもはやこれは同棲であり事実婚でありますからして、ええもうね、これどうでもいいですね、ええ。
『帰ってきた』では
リバイバル版となる『帰ってきたハイスクール!奇面組』:帰ってきた奇面組では、「はじめてのビキニの巻」が、豪千絵のエピソード回となる。
豪と千絵の、相も変わらずのツンデレ振りばかりではなく、いわゆるラッキースケベ(!!)も有り、そして豪の男気までも有りという、豪千絵ファンにはたまらない一編となっている。
『フラッシュ!』では
リメイク版となる『フラッシュ!奇面組』では第1巻「どっきりバレンタインの巻」で、わずかになるがエピソードがあった。
伊狩増代とは違って、もともとメシマズ設定有りの千絵がチョコレートを手作りしたら、こちらは「噴火チョコ」となってしまい、豪に「押し付けた」という、かなりヒドいネタである。
でも、まあ、豪くん、幸せだったんだろう、きっと、うん。