概要
県庁所在地は大分市。隣接県は南に宮崎県、西に熊本県、北西部に福岡県、海を隔てて東部に愛媛県、北東部に山口県である。
大分県は戦国大名・大友氏の滅亡後、福岡藩・黒田氏、小倉藩・小笠原氏、佐賀藩・鍋島氏、柳川藩・立花氏、熊本藩・細川氏、鹿児島藩・島津氏のような巨大な城郭を居城とする有名な大大名はおらず、黒田官兵衛が城主となった中津城を除けば、中小の藩が林立して小規模な城郭を築いたことで知られる。
また、大分県知事を務めた平松守彦氏の発案により「一村一品運動」が行われている。
- 大分市…県庁所在地。新日鉄や住友工業などを中心に、臨海工業地帯を中心に発展した都市。県庁は府内城跡の近くにある。
- 別府市…九州有数の温泉地、地獄(さまざまな色のついた温泉)を巡る観光バス・バスガイドは別府で発祥したと伝えられる。
- 国東半島…大分県西部にある半島、山岳仏教の聖地として知られ、岩に仏を彫刻した磨崖仏、大小さまざまな寺院がある。
- 臼杵磨崖仏…岩をくりぬいて作られた仏像。長年の時を経ていたため頭部が落下していたが、修復され、現在、創建当時の姿となっている。
- 中津市…黒田官兵衛が豊臣秀吉より所領を与えられたことで知られ、中津城は細川氏、小笠原氏、奥平氏の時代を経て明治へと至った。
- 青の洞門…耶馬渓町(中津市)。江戸時代後期、禅海和尚の手によって掘られたトンネル。完成するまでは急傾斜で知られる競秀峰と山国川を川沿いに通行するしかなく、多くの死傷者を出していたと伝えられ、完成までに13年を要したとされている。
- 宇佐市…和気清麻呂が神託を得た宇佐神宮の所在地として知られる。なお、余談ながら「宇佐」はローマ字に読みすれば「USA」となるため話題になったことがある。
- 宇佐神宮…和気清麻呂が神託を得たことで知られる。神馬として白馬がおり、天皇・勅使を迎えるための「御成門」(一般非公開)が作られている。
- 日田市…「九州の小京都」と言われる観光地、江戸時代には幕府の直轄領であり、豆田町は江戸時代の面影を残すことで知られる。
- 竹田(竹田)市…江戸時代には中川氏が7万石で支配した城下町として知られ、作曲家・滝廉太郎の故郷としても知られる。中川氏の居城・岡城は滝が「荒城の月」を作曲するのにイメージしたと伝えられている。(ちなみに「荒城の月」の作詞家・土井晩翠は仙台藩・伊達氏の居城・青葉城をモチーフにしていたと伝えられている)
- 久住山…日本百名山のひとつ、標高1791M。
- 祖母山…日本百名山のひとつ、標高1756M。