1. 七つの大罪のうちの一つである『暴食』。
2. 鋼の錬金術師に登場する七人のホムンクルスのうちの一人。
1-1 七つの大罪における暴食
広い意味での食に関する悪徳を指す。
必要以上の量を食べる、高級な料理を食べる、生きるためにではなく味を楽しむために食べる、などが当てはまる。現在で使われる言葉の意味としては、後者にいくにつれ薄れている。
かつて敬虔なキリスト教徒の中では、食事を摂る際、最低限の量と質の食べ物に灰をふり味を消して食した者までいたという。
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鋼の錬金術師の登場人物。
ホムンクルスの一人。敵キャラ。
七つの大罪の一つである「食欲」を司り、下半身が短小でずんぐりむっくりとした体格をしている。
ウロボロスの刻印は彼らしく舌にある。
常に空腹を訴えており、決して満たされることのない無尽蔵な食欲の持ち主。口癖は「食べていい?」。
物語序盤から登場し、ラストと行動を共にしていた。主な役割は不穏分子の抹消であり、ウロボロス組の中では実力行使の際に動かされる戦闘員のような存在である。
知性は幼児程度しかなく、自分から動くことはない。その一方でラストを母親のように慕っており、ラストが物語から退場するまでほとんどの行動を共にしていた。ラストが退場して以降は、ランヴィーやラースとともに行動している。
戦闘力は高く、そのずんぐりとした体格に似合わず瞬発力が高く、片手で大人の肋骨を圧し折れるほどの握力や、突進で煉瓦製の分厚い壁を破壊し、列車のコンテナへこませるほどのパワーを発揮できる。
また嗅覚も非常に鋭く、かすかな血の臭いも敏感に察知できる。
性格も幼いが、他のホムンクルス同様に人を殺すことに関してはまったく頓着しない……というか、好物は人間。とくに若い女の子が好みらしい。(もちろん食欲的な意味で)
原作(もしくFA)と第一期の差異
原作でその正体は『お父様が作り損ねた真理の扉の失敗作』とされ、尽きない食欲も単なる欲望からではなく、グラトニーの胃袋の先に繋がる『疑似真理空間』という無尽蔵な空間が存在するが故に決して満腹を得ることができないためである。
普段は割と温厚なグラトニーではあるが、怒り狂うと口調が変わり、胴体名真ん中が避けて非常にグロテスクな姿へと変貌する。この状態では胴体の裂け目から肋骨(?)を伸ばし、その範囲にあるものをすべて丸呑みにしてしまう。丸呑みにされると、先述した空間へと送られ、飢えて死ぬしかない…。
エド・リン・エンヴィーは一度グラトニーの腹の中に引きずり込まれたが、エドの機転によって内部からの脱出に成功している。
最終決戦では、プライドとともに尖兵としてエドたちに夜襲を仕掛けるも苦戦を強いられ、追い詰められた矢先でプライドに食われて吸収されてしまった。
アニメ第一期版では、ダンテの生んだ第二子を元にしており、賢者の石を精製するための器として生み出された。
終盤にダンテによって自我を奪われて暴走状態となり、賢者の石化したアルを吸収しようとしたが、『扉』から生還したエドによって撃破される。
そして最終回でダンテを捕食したらしく、続編である映画版『シャンバラを征くもの』では、ダンテの本拠地後で真っ白でグロテスクな怪物と化していた。
最終的にはラース(第一期版)に倒され、『扉』を開くための代価としてラースともども消滅した。