概要
縫合跡だらけの顔が印象的な元南ベトナム空軍少尉。パラシュートで脱出した敵のパイロットを機関砲で撃ち殺すほどに残忍な性格で、ベトナム戦争中は「トンキン湾の人食い虎」と呼ばれ恐れられていた。それにちなんでか、彼の乗機のF-105には羽の生えた虎が描かれている。
ミッキー・サイモンとは共にベトナム戦争を戦った間柄で、確執がありつつもよく言葉を交わしていた程度だったが、徐々に隊にも馴染んでいき、初登場時に比べて態度も軟化した。見かけによらず子供好きであり、エリア88の最年少のキム・アバをよくいじっていた。
ストーリー中盤では山岳基地から脱出した後に遭遇したプロジェクト4の大部隊との交戦中に被弾、この時射出座席が誤動作して外に放り出され、腹部から内臓がはみ出るほどの重傷を負う。ミッキーの手当ての甲斐もなく、彼のF-14の後部座席で故郷のベトナムのメコン川の景色を思い浮かべながら戦死。遺体はエリア88メンバーによって手厚く葬られ、墓標には蜘蛛の巣をあしらった彼のヘルメットが掛けられた。エリア88のメンバーでは珍しく死後にきちんと埋葬された数少ない一人でもある。
OVA版では若干立ち位置が異なり、ミッキーとの掛け合いは殆どなく、他のメンバーとは慣れ合わずに距離を置いた一匹狼なキャラクターとして描かれていた。脱出したパイロットを躊躇なく射殺する残虐性は原作そのままだが、その後の空戦では自身が脱出を余儀なくされた時に同様にして敵に射出座席ごと撃ち抜かれるという因果応報な末路を迎えてしまう。