解説
元アメリカ海軍所属のエビエーターで、エリア88における撃墜数では真に次ぐナンバー2の実力者。空戦では一撃離脱を信条としている。パーソナルマークはポルノ雑誌・プレイボーイのシンボルマークでもあるラビットヘッド。
性格は明るく、誰に対しても軽い態度で接しており、地上空母からの脱出の一幕のように彼が主体のコミカルな場面もあった。また、国を捨てた身でありながらアメリカ合衆国独立記念日の際には米国出身のパイロットを集め、率先してパーティーを開いていた(直後にサキがラウンデルに「金を出す国が母国だと伝えておけ」と伝え切り上げさせられたが)。
経歴
大企業の社長一家に生まれた彼はアナポリス海軍兵学校卒業後、空母エンタープライズの飛行隊に所属しベトナム戦争に参加。後に中東で刃を交えることになるゲイリー・マックバーンとはこの時から旧知の仲だった。
戦争当時は「火の玉(ファイアボール)ミッキー」という呼び名があったが、これは死亡率の高い伝染病が蔓延し、ゲリラの攻撃によりワクチンを届けることさえ困難となった村を住民ごと焼き払った彼の苦い経験から由来している。ベトナム戦争では敵側の南ベトナム軍に所属していたグエン・ヴァン・チョムも彼の「火の玉ミッキー」の悪名を知っていたことから、良くも悪くも敵味方の双方によく知られたエースパイロットであった。
ベトナム戦争の終了と共に退役した彼は父の大企業に就職し、トレイシーという婚約者もいたのだが、平和な世界に馴染めず外人部隊に入隊し単身アスランに渡った。
アスランでの内戦も終盤に差し掛かった頃、セイレーン・バルナックと恋仲になるが、娘のミリアムが病死した事で生きる理由を失ったマックバーンとの交戦でセラを庇って被弾した愛機F-14が着陸中に爆発炎上。セラが駆けつけるも既に意識はなく、彼女と運命を共にした。
乗機
F-100 → A-4 → クフィール → F-14 → F/A-18(地上空母の搭載機) → F-100 → A-4 → F-14
ベトナム戦争での愛機だったF-14戦闘機を「こいつが一番気に入ってる機体」と語っており、地上空母から放たれた地対空ミサイルによってF-14を失った後は海軍出身者であるにもかかわらず空軍機であるF-100を使う事が多いが、海軍機であるF-8の方が彼にとっては扱いやすいはずであり、思う通りの機体を入手できない苦しい事情を窺わせる。
余談
- 戦闘機の兵装試験を行う米海軍の第4試験評価飛行隊VX-4(現在はVX-5と統合しVX-9ヴァンパイアとなった)が運用する漆黒のF-14の尾翼には同飛行隊のF-4から受け継がれたプレイボーイのラビットヘッドがあしらわれており、同飛行隊のコールサイン「ヴァンディ」の隊長機である事から「ヴァンディ・ワン」と呼ばれていた(現在は退役)。
- 後年の新谷かおるの作品『ふたり鷹』にミッキーがカメオ出演しており、鈴鹿8耐で88番車に搭乗している。