グレッグ・ゲイツ
ぐれっぐげいつ
元デンマーク空軍に所属していた軍人で、退役後は同僚だったバクシー・マローンと共にソビエト連邦からの亡命を手伝う「逃し屋」稼業を営んでいたが、とある依頼で陰謀に巻き込まれ、ソビエトの工作員を殺害したことがきっかけで追われる身となる。もはや安住の地はないと悟った彼はバクシーと共に身を隠すため中東・アスランの外人部隊に入隊した。
もじゃもじゃの髭と丸っこい体型からヒゲダルマと呼ばれる。カメラマンの火の玉ロッキーこと六木剛が88基地に取材に来た際には、搭乗機が火災を起こすほどの損傷を受け自らも頭部から流血する大ケガを負いつつ帰投するも、コックピットから降りるや否やマッコイじいさんから購入したアルコールを頭部にぶっかけて包帯を巻く応急処置を施し、機体の整備や修理をしないまま燃料と武装の補充もそこそこに再出撃し、ロッキーを驚かせた。
バクシーの死を巡ってミッキーとの口論の末に殴り合いに発展したり、濃霧のために基地への帰投が困難になったマッキンリーへの指示が原因で彼と喧嘩になるなど喧嘩っ早い一面がある一方で人情家でもあり、名誉や信念を重んじ仲間の敵討ちにはやるアスラン正規軍のパイロットらを一喝して彼らには自分らとは違い守るべき国があることを説き、後に正規軍がプロジェクト4の傘下に入った際にはこの言葉がきっかけで彼らが一斉蜂起し、プロジェクト4からの離反に繋がった。
最終決戦時に被弾して不時着した市街地の廃墟で怯えていた孤児の少女に腹部を撃たれてしまうが、彼女を射殺しようとした友軍の兵士を止め、拳銃を取り上げて捨てる。死の間際に「お母さんは優しかったかい?」と問いかけ頷いた彼女に対して「君もきっと優しいお母さんになる、きっとね…」と言い残し、「おじちゃん…眠ったの…?」と眠る様にして最期を迎えた。
遺体は空港のターミナルビルに安置されたが、彼の死を知った正規軍のパイロットが戦闘機で空港に駆け付け「革命の父」として敬礼を捧げた。
登場初期はA-4に搭乗し、ウルフパックの奇襲によって乗機が失われた際には88基地に限定的に配備されたクフィールにも搭乗。地上空母の攻撃により仲間を相次いで失い、ヤケ酒をあおって泥酔した時はCOIN機のOV-10に無断で搭乗したこともあった。
仲間のキャンベルが地上空母に特攻し果てた際は自身の有り金すべてと引き換えに当時最新鋭だったA-10を調達するようマッコイじいさんに懇願したが、機体が到着したのは地上空母撃破後のギリシャでの部隊再編時であった。以後、戦死するまではA-10に乗り続けている。ちなみに彼のA-10は機首の30mmガトリング砲が40mm口径のものに換装されているが、現実にこのような改装が行われた例はない…と言うより第二次大戦後ですらソビエトのN-37の37㎜が最大口径であり、二式単座戦闘機にオプションで搭載されていたモノ以降で40㎜航空機関砲自体が実在しない。