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概要

CV:安原義人(OVA版)/田中真弓(OVA版少年時代)/森功至(カセットブック版)/緑川光(TVアニメ版)


本作における全ての元凶。熾烈な性格の人物で、尚且つ私欲や執念を信じ、己の手で世界を支配(一部では人類全滅と言われている)せんと企む邪心を持つ。自らの野望達成の為には非情な手段ですら躊躇なく実行する悪魔のような男。MB-14墜落事故犠牲者の葬儀のモノローグで呟いた「見ていろ、この屍達を乗り越えおれは野望を達成してみせる」との言葉から彼の卑劣で利己的な性格が窺える。また、この世に生を受けてから過酷な運命を辿ってきた故か愛情というものに対しては頑なに否定的であった。

本編では旅客機パイロットだったり戦闘機のパイロットになったりと様々な立場で天才的な才能を見せるのは正にチートだが、それも連載長期化による悪影響であるとも言える。


数奇な生涯(ネタバレ注意!)

195X年、神崎は風間英人と2人目の妻との間に長男として生まれ(つまり最初は「風間悟」という名前だった)、彼が4歳の時に母が父と離婚、以後母子家庭となる。その後、風間英人は日本のフィクサー・海音寺八兵衛の娘・祥子と再婚し、子供を儲けるが生後間もなく誘拐されてしまう。その誘拐犯であった神崎の母は彼を殺すつもりでいたようだが、心境の変化があったのか孤児院に置き去りにし、そのまま行方をくらませた。


196X年、風間英人は首相として就任するも、妻の祥子は身体を壊してしまい、伊豆に別荘を建てる。それを知った神崎の母は風間英人、祥子、そして神崎を道連れにして無理心中を図るが、神崎のみが生存。気が付いた時に最初に視界に飛び込んできた母の生首が以後の彼のトラウマとなる。


その後はわかばホームに引き取られ、そこで真と出会うが、それが母が殺そうとした赤子の成長した姿だとは神崎も知る由がなかった。やがてお調子者であった真とは弟分のような間柄となるが、成人後、興信所で封印された真実を知ってから彼の運命は一転、真が自分を捨てた父親の息子だった事を大和航空に入社した年に知り、真を憎み彼の謀殺を企む。


そして1978年、パリでの研修で飲み明かし、泥酔状態となった真に外泊証明書と偽って外人部隊への契約書にサインさせ、エリア88へと送り込ませる。それに飽き足らず涼子へアプローチするもスルーされ、ある日、アスラン上空を飛行中に偶然にも神崎が近辺を飛行していることを知った真の戦闘機に襲撃されそうになり、身の危険を感じた神崎はイタリアのマフィア・ファリーナ家へ彼の暗殺を依頼。その刺客としてエリア88への在籍経験のある暗殺者のチャーリーが送り込まれるも真によって返り討ちにされ、暗殺は失敗。


それを知らない神崎は外資企業マックウェル社を利用して大和航空の社長を乗っ取り、見返りにMB-14(架空の旅客機)を導入するが、それは重大な欠陥を抱えた旅客機でもあった。1980年、大和航空のMB-14が羽田沖に墜落。乗客乗員全員死亡という最悪の惨事となった。その裏で秘書の安田が彼の身辺を探っていたが、ファリーナ家の秘書・ジュリオラは安田を拘束。彼女を乗せた車は海に突っ込み水没するが、安田は六木剛によって救助される。邪魔者がいなくなったと思い込んだ神崎は失意の涼子を呼び出して肉体関係を迫ろうとするが、生きていた安田に悪事を暴露され、逮捕・失脚。同時に大和航空はマックウェル社に乗っ取られた。


その後、198X年に国外へと逃亡した神崎はヨーロッパのマフィア・ファリーナ家の秘書ジュリオラ・エッティを使い、当主・ファリーナを側近のマスタード共々暗殺。髭を蓄えサトル・ファリーナに改名し、ファリーナ家を乗っ取る。その後、ファリーナが生前封印した世界中の戦争を継続的にコントロールして世界を支配すると言う悪魔の計画プロジェクト4を発見し、計画の始動を決意。

その手始めにアスラン反政府軍を掌握、圧倒的物量でアスランを制圧、アブダエルを国王に据えるが、その際に故・ソリア王女の墓廟を焼き、アブダエル国王自身も麻薬を投与され監禁状態の廃人となり、事実上神崎の傀儡にされていた。

アスランへ帰国すれば良くて監禁廃人、最悪は暗殺される事を見抜いていたのか、スウェーデンで亡命中のアブダエル国王の息子で第二王子リシャール・ヴァシュタール(第一王子サキの弟)は、病弱を理由に頑なに神崎の前に現れようとはせず、この時点でも神崎の野望は前途多難が暗示されていた。

神崎はプロジェクト4に対し、様々な多国籍企業に協力を求めるが、反対する者は爆弾テロ等で暗殺し(注1)、力尽くの行動で周囲に恐怖を与えた一方、プロジェクト4反対派からも度重なる妨害を受けた。


エリア88の頑強な抵抗に業を煮やした神崎は遂に自らアスランへと出向き、陣頭指揮を取る。その的確な攻撃と作戦にエリア88は苦境に立たされ、遂にはエリア88暫定基地の破壊に成功する。しかし、ある人物が提供したエアンタープライズ級原子力空母がエリア88に提供されたのと、補給路の隠れ蓑に使っていた大和航空が神崎の許可を得ずにプロジェクト4の手から離れた事で彼の運命は一転する。(注2)


エリア88対プロジェクト4の戦闘は膠着状態に陥るが、戦況は依然としてプロジェクト4が優位に進んでおり、この頃の神崎は既に髭を剃っていた。そんなある日、部下のゲイリー・マックバーンとの模擬戦を申し出、彼に勝った神崎はマックのMig-21を伴ってエリア88の強行偵察へと向かう。そこで神崎は真が復隊した事を知り、改めて決着を誓うのだった。


しかし、神崎の強引な手法に対し、ヨーロッパの婦人団体と共に涼子がプロジェクト4関連企業への不買運動等を行ったことで圧力が掛かり、プロジェクト4側もアスランへの膠着状態からプロジェクト打ち切りを打診。万策尽きた神崎はアスランに核ミサイルを発射しようとするが、マックの裏切りにより阻止され、プロジェクト4のアスランでの作戦はご破算に終わった。全てを失った神崎は廃墟と化した旧88基地にてマックを射殺し、真との決着へ付けるべく最後の戦いに赴く。


自らの過去を語ることで精神的な揺さぶりをかけ、機銃を撃てなくなった真に対して優位に立つ神崎だが、アスランの王宮で彼に撃たれた真の右手が痙攣によって偶発的にトリガーを引いたことで神崎の機体は被弾の末に地表に激突し、戦死した。


(注1)その爆弾テロで暗殺された筈の人物と瓜二つの人物が、終盤神崎にプロジェクト打ち切り打診の場面で登場するが、同一人物か別人かは不明。前者なら作者が長期連載でテロで暗殺されていた事を忘れていた事になる。

(注2)ここでわざわざ書いている通り、大和航空の貨物便はプロジェクト4の補給路の隠れ蓑に使われており、風間真もそれを見抜きヨーロッパ方面の貨物便を全便欠航にした程であった。

しかし、プロジェクト4運営委員会は「プロジェクトに然程重要でない」ということは理由で切り離している事から、プロジェクト内の反神崎派が、神崎の好き勝手にさせない為の嫌がらせの意味もあったのではと想定出来る。


その他

OVA版では、自身が操縦するジャンボ機に爆弾を仕掛けられるテロに巻き込まれ、サキの部下に爆弾を除去され、神崎はサキに礼を言うと「礼なら私の部下に言ってくれ、ミッキー・サイモン風間真にな」と言われ動揺。まさか自分が陥れた人物に命を救われるとは皮肉極まりなかった。

完結編では社長就任早々大和航空機墜落事故が起き、汚職が発覚。更に追い打ちをかけるかのように外資企業に良いように利用された末に失脚という自業自得と言える形で退場。最後の出番での台詞が「花火も終わりか」で、その自嘲が神崎の短過ぎた栄華の終わりを表し、ラスボスとなった原作とは対照的な扱いであった。


TVアニメ版ではカメラマンの新庄真に「アスランに赴き、真の死を確認した上でそれを証明する写真を撮影する」ことを依頼。だが彼は88の傭兵達と交流を続けていくうちにその依頼に対して疑問を抱くようになり、最終的に神崎との電話での会話が盗聴を通じて傭兵達に露見したことで彼らからリンチを受けた末に這う這うの体でエリア88を去ったため、依頼も放棄されてしまった。

更に涼子との挙式の日に現れた新庄によって真の生存を確信した涼子が神崎のもとを去ったため、婚約も破局。神崎のその後の消息は不明だが、大和航空に居られなくなったことは想像に難くない。


ゲーム版では何故か一切登場しない。暗躍の限りを尽くした原作とは完全に真逆の待遇と言える。


余談

作品中で最も初期設定から大きく設定改変されたキャラクター。当初は短期連載の予定だった為、作品の元ネタである「モンテクリスト伯」における「主人公を陥れる友人役」程度のキャラ付けだったが、連載が長期化した事で上記のようなプロフィールが追加され真に対して愛憎入り混じった複雑な感情を抱く人物になっていった。


関連タグ

エリア88 風間真

サトル・ファリーナ神崎が一時名乗っていた名前

ドクターマン 木原マサキ シャピロ・キーツ ヘルムート・J・ラコック

チート 極悪人 外道

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