概要
マッコイ商会の主で、所謂「死の商人」。エリア88基地の兵器は勿論の事、弾薬、燃料、食料、衣類や日用品に至るまで手広く扱っており、事実上、88基地の兵站・補給の要となっていた。時にはサキや真が不在時のエリア88での作戦にまで介入しており、独断で攻撃指示を行うほどだった(越権行為を咎められるも強引に押し切っている)。物資の運搬は主にC-130で行っており、胴体脇にはコインで膨れ上がった銭袋をあしらったマークが描かれている。プーキーという相棒がいるが、殆ど丁稚のような間柄であり、どこか頼りない雰囲気。
販売実績
彼の商売人としての手腕は確かなもので、自らそれを豪語したり、エリア88の関係者から色々と言われるなどしていた。
- 「ティッシュペーパーから核弾頭までなんでもある」
- 「金さえ出せばクレムリンだって引っ張ってくる」
- 「貧乏人が戦争をしたけりゃマッコイに頼め」
- 「死んでいった人間の魂だけは仕入れできない」
また、それを証明するエピソードとしては以下の物が挙げられる。
- スクラップ2機分とエンジン、更にアフターバーナーをバラバラに調達して一機に組み立てたドラケン。
- イラン革命のどさくさに紛れて分捕ってきたF-14。
- NATO配備になる物をかすめ取ってきたA-10。
- 入手経緯不明のF-20(現実では3機作られた試作機の内2機は事故で損失、1機は展示品になっている)。
真が劇中で手に入れた財力を基にした上ではあったが、エンタープライズ級原子力空母やNASAの実験機であったX-29を調達し、機関砲やミサイルなどの運用能力を施した上で持ってきている。
とはいえ、中にはとんでもない物を売りつけることもあった。
- 3発5ドルで誘導も推進剤への点火もせず、当たっても爆発しないミサイル。
- 信管が不良で敵機に当たる前に爆発した一発20ドルの格安サイドワインダー。
- 敵機の残骸から使えそうな部品を集めて特売。「口金のサイズさえ合えばいいんだ。機械なんてそんなもんさ」(工業製品の精度が上がり世界的な統一規格が普及している現代では組み立てるだけならそのとおりなのだが、材質や強度計算まで熟知した上でやっているかどうかは別問題であり、それが解かっているミッキーはこの発言を聞いた際に即座に自機のチェックに走った)
- 有効範囲を拡げるが、消費電力が高く1分以上使うとレーダーがおしゃかになる上、無線に異常を発生させるレーダーレンジブースター。おかげで真は通信機を買い換えるはめに。
性格
筋金入りの守銭奴で、在庫のフィルムを売りつける為に、取材に夢中だったの六木剛のバッグを炎天下にさらし、彼が持ってきた予備のフィルムを全部駄目にしたこともある。エリア88が絡まないアフリカの内戦に関わった際には「兵器業者の間じゃ、人間の命ほど安いものはないんだ!! おまえさん一人いなくなったって地球はまわるんだよ!! わかるかい?」と言い放ち、死の商人としての凄みを見せた事もあった(環境問題を訴える文脈ではあるが、現実に「人類がいなくても地球は回るが、地球が無くては人類は存立できない」と言われることもあり、一見すると非道で不気味な物言いだが、真実は突いている)。
だが、ミッキーに「結婚するなら傭兵から足を洗え」と諭したりもするなど、人間味を感じさせる場面も多い。真が評して曰く「クソジジイの類」だが、これは多分に親愛の情も含まれている。ミッキーもサキから信頼できる仲間を挙げるよう言われた際には非戦闘員にもかかわらずマッコイの名前を挙げる場面がある。
また、マッコイの方もエリア88とそのメンバーには相当な思い入れができていたらしく、終盤では損得勘定抜きでエリア88に協力していた。プロジェクト4との決戦が迫る中、中東から引き払う際には「マッコイ商会はエリア88以外とは商売しない」とまで言い切っている。
なお、作中で主だったレギュラーキャラは、その殆どが死亡するか最終回での生存が確認されているが、マッコイじいさんは最終回には登場しておらず、内戦終了後の動向ははっきりしていない。
なんだかんだでマッコイじいさんも結構人気があり、「金さえ出せばクレムリンだって引っ張ってくる」をその作品世界に合わせた表現に直して流用した台詞を発して、相手に「マッコイじいさんかよ」と思われてしまうキャラはあちこちで見られる。
別名・表記ゆれ