都営地下鉄都営大江戸線(12号線)用として開発された地下鉄車両である。
試作車
建設費削減のためミニ地下鉄車両として製造することが決まり、まず1986年に試作車の12-001・12-002号車が落成した。この2両は当初通常の回転式モーターを小型化したものを搭載して試験を行っていたが、翌年にメリットの大きいリニアモーター駆動方式へ改造され、試験の結果量産車はこのリニアモーター方式を採用することにした。試作車2両は試験終了後は営業運転には使用されず、豊島区の「千早フラワー公園」にて静態保存されている。
量産車・第6編成まで
メイン画像の右。1991年の光が丘駅~練馬駅間の開業にあわせて1次車6両編成5本が、予備車確保のため1994年に2次車6両編成5本が製造された。このグループはアルミ合金製の車体にアイボリーの塗装が施されている。先頭部は流線型。走行機器はGTO素子によるVVVFインバータ制御とされた。
1997年の練馬駅~新宿駅間の延伸開業に際し8両編成化されることになり、3次車にあたる中間車12両が製造されて第1~6編成に2両ずつ組み込まれた。組み込みに際し、空気圧縮機の移設や車内サービス機器のプログラム変更などが実施されている。
このグループは経年劣化のため12-600形による代替・廃車が行われ、2016年に営業運転を終了した。
量産車・第7編成以降
メイン画像の左。このグループは先頭部形状がシンプルなものに変更され、アルミ合金製の車体には塗装が施されなかった(ラインカラー貼り付けのみ)。走行機器はIGBT素子によるVVVFインバータ制御に変更。
1997年の練馬駅~新宿駅間の延伸開業に際し3次車8両編成9本が、環状区間開業に際し1999年・2000年に4次車8両編成38本が製造され現役で活躍中。第7~53編成。
関連項目
都営地下鉄 大江戸線・都営大江戸線 12000形 12-600形 地下鉄・リニア地下鉄(ミニ地下鉄) リニアモーターカー