CV:安野希世乃
概要
昔のいちご坂で活躍していたパティシエの女性で、『キラキラ☆プリキュアアラモード』の世界観における先代のプリキュア。
かつてキラキラルで世界中を笑顔にしたとされる「伝説」が妖精達の間で語り継がれ、故にプリキュアは「伝説のパティシエ」の称号で呼ばれる。
長い間名前が明かされず、名前が明かされるまでは「いにしえのプリキュア」と呼ばれていた。
32話にて「ルミエル」という名前であることが明かされた。ただしこの名前が本名なのかプリキュア名なのかははっきりしていない。余談の節も参照。
ちなみに「ルミエル」(Lumière)とはフランス語で「光」という意味である。
本編への登場
伝説のプリキュアとして
初出は第2話。長老がプリキュアとは何かを語っている時の背景にイメージ映像として彼女の姿が映し出された。また、第2話から第6話まで存在したオープニングのロングイントロ部で彼女の全身像が写っている。このロングイントロ部は第7話以降では、アバンに「前話のハイライト映像」が描かれることになった関係でカットされてしまっている。
第22話ではいちご山の地下に彼女を祀った祭壇が発見されており、その場所でジュリオとプリキュアが決戦をした際に、プリキュアたちを守るかのように彼女の幻影が浮かび上がった。
長老の推測通りであれば、この祭壇には彼女の魂(もしくは残留思念?)のようなものが宿っており、守り神のような存在になっているようである。
第23話では致命傷を受けて消滅しかかったピカリオの魂を祭壇の中に封印することで救済している。また、翌24話では祭壇の前に集まった6人の現世代プリキュアの「いにしえのプリキュアからのメッセージ」として、飴玉のような球体を一人一人に授けている。この球体は26話より、持ち主のプリキュアの成長に呼応するかのように、そのプリキュアがモチーフとする動物をかたどった結晶へと変化する現象が発生している。この球体及び結晶が何をなすためのものかは不明だが、球体の変化は各プリキュアが「負の面も受け入れた自己肯定」をしたときに起こりやすい傾向にあるため、彼女が遠隔的に課した試練や課題の類いと考えられる。
23〜24話などのこれらの干渉は一切の言葉も姿も現さずに行なっているため、基本的には現世の人間とのコミュニケーション自体簡単にとれないようだ。
様々な状況証拠からいちご山とは深いかかわりを持つ人物であると推測されていたが、32話にて今のプリキュア達とおなじく昔のいちご坂を拠点に活動していたことが明かされた。
キラキラルクリーマー登場回
その32話では、祭壇前に襲撃してきたビブリーとプリキュアとの決戦が行われる。22話での祭壇前でのジュリオ戦を彷彿とさせる流れで、その時と同様にピンチとなったプリキュアの前にルミエルの幻影が浮かび上がった。
そしてルミエルの光に包まれ、プリキュア達は過去のいちご坂にタイムスリップ。そこでプリキュアたちは現役時代のルミエルと邂逅した。
ルミエルが活動していた時代は、いちご坂のシンボルでもある時計台がまだ建設中であり、電柱はないがガス灯が立っており、町のみんながまだ和服を着ているくらいの時代である。
ルミエルも人を笑顔にするため、当時のキラパティでスイーツを作っては人々に振る舞っていた。
授けた球体について当時のルミエル本人は全く心当たりが無かったが、プリキュア達との触れ合いを経て、球体の変化したクリスタルが「1人1人の個性の輝き」である結論に辿り着き、彼女達を元の時代に帰す。
変身は「キュアラモード!」の掛け声のみで行い、「キラキラキラルン!」の掛け声の後発動させるリュミエール・コンフィズリーという技を持つ。
現代のプリキュアとは異なり、ルミエルは彼女単独で戦っていた模様。
外見
少しウェーブの掛かった長いピンクの髪をしており、足元までの長さがある。コックコートをモチーフにした白いロングドレスに紫色の薄手のエプロンを羽織っており、頭にはコック帽をモチーフにした白と紫の王冠を被っている。先端が泡立て器のようになっている長めの王笏を手にしており、背中には妖精の羽のようなものを生やしている。
デザイン的には現世代プリキュアのようなカラフルポップな雰囲気は薄く、動物のモチーフも見当たらない。どちらかと言えば2年前の作品に出てきそうな高貴なエレガントさが押し出されている。
変身前は和服に洋物のエプロン姿であり、赤毛の長髪を結んで肩あたりまでまとめており、和洋折衷が本格的に始まった明治~大正あたりのレトロさを感じさせる。
年齢は不明だが、高校生組を含む現代のプリキュアよりは大人のようである。
その姿から「人妻のようだ」とファンからは言われているが、実際にいちかが町の人のためにスイーツを作り振る舞うルミエルの働きぶりをみて「お母さんのよう」であると評してカンガルーカップケーキを作成しており、どこか母性を感じさせる雰囲気なのは間違いない。
(※姑っぽさまではありません)
過去の世界
ルミエルの時代にもノワールが活動しており、いちご坂の町が闇に覆われてしまっていた。
いちか達が訪れたときには、町の人々の中にキラキラルが全くない状態になっており、町は陰気で殺伐とした雰囲気になっていた。また、町には当時のノワールのしもべである「闇のアニマル」が徘徊していた。
そこでルミエルはプリキュアとして闇のアニマルの脅威から街を守りつつ、パティシエとしてスイーツを作っては人々に振る舞って笑顔にするという「戦い」をしていたのである。
ルミエルとノワールが直接対決を行う寸前にいちか達は現代に戻されたので決戦の詳細は不明だが、現代のいちご坂がスイーツづくりの盛んな明るい町になっていることから、ルミエルは戦いの末ノワールによる闇の支配からいちご坂を解放することができたものと思われる。
ちなみにこの過去の世界がどれほど過去なのかは明かされていない。
欧風の建築物やガス灯が並ぶ街並みに対して町の人の多くが和服を着ていたので、イメージとしては明治後期から大正時代と思われるのだが、この時代は本作の少女幹部であるビブリーの幼少時代と同時期とも明言されている。
ビブリーの本当の年齢と絡めて、ちょっとした謎になっている。
余談
名前について
ルミエルは和装を着慣れていた様子から同時代の日本人であるように思える。そうなると「ルミエル」という名前に違和感があるのは禁じ得ない。(「留美」とかなら日本人の名前でも珍しくはないが……)
なので、「ルミエル」はプリキュアに変身した際の名前ではないかという声がある。
一方、プリキュア名ならば必ず「キュア○○」となるはずだとして、この名前はあくまで変身前のものだとする声もまた大きい。
(なお、キャストクレジットで「ルミエル」とキュア抜きで表記されていたので、「ルミエル」という呼称は「キュアルミエル」の略ではなく、独立した一つの名前なのは確定している)
32話でキュアホイップ達が未来からタイムスリップしてきたとき、闇のアニマルの撃退のためにルミエルと共闘する。この後に変身を解いたいちか達がルミエルと一緒にスイーツ作りをするのだが、ホイップがその時でも「昔のプリキュアさん」と呼び続けていたので、ルミエルは「私のことはルミエルと呼んで」と言った。
この流れからすると、プリキュアとしての名前ではなく、自分の名前としてルミエルを名乗ったと見る方が自然ではある。(ちなみに32話で、街の人たちが彼女の名前を呼ぶシーンはなかった)
「ルミエル」が変身前の名前である場合、彼女は日本人ではない可能性が高い。外国人という考え方もあるが、本作の世界観ならばもっと可能性の高いケースとして、彼女は人間化した妖精なのではないかということが考えられるだろう。
そもそも本作のプリキュア伝説は妖精達の間で伝わっていて、妖精たちは「修行すれば自分もプリキュアになれる」と信じている。これはむしろ先代が妖精であったと考える方が自然な流れでもある。
もしルミエルが妖精キュアならば、本作におけるキラリンやピカリオと同じように「ルミエル」とは妖精名である可能性が高くなる。ちなみに上述したようにルミエルは「光」の意味なので、キラリンやピカリオと同じネーミングルールということになる。
中の人について
担当声優の安野希世乃はプリキュアシリーズ初参加である。
関連タグ
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