概要
道教における神。黒面で黒虎に跨り金鞭を持つ姿で知られ、かつては疫病を司っていたが、現在では福の神としての印象が強い。大黒天が変じた姿という説もある。
小説『封神演義』では生前の姿が描かれており、仲間である聞仲からの依頼を受けて殷王朝に加勢したとされている。最後は陸圧道人が持つ釘頭七箭書の力で呪殺され死亡。太公望により金龍如意正一玄壇真君として封じられて神の座に着いた。
本作では敵側の入れ替わりはかなり激しいため、決して突出して出番が多いわけではないが、剛毅で友情に篤く、不利と理解しながらも聞仲の求めに応じるなどの姿から、創作での登場頻度は高い。
藤崎竜の漫画
使用宝貝・縛竜索(ばくりゅうさく)、金蛟剪(きんこうせん)
聞仲や妲妃と並ぶ金鰲三強の一名と畏れられる、巨大な花が原型の妖怪仙人。崑崙山脈と並ぶ仙人界「金鰲島」で、指導者の通天教主の下で妲己と共に大幹部を務めていたこともある大仙人である。
人間界で九龍島四聖や魔家四将との戦闘被害を受けて西岐地方が殷王朝に対し宣戦を布告すると、通天教主の命令により西岐を推す崑崙山脈を滅ぼすため聞仲の元へ派遣された。
しかしこの後の物語展開で明かされるように、通天教主はこの時点で既に妲己の手により正気を失い、金鰲島の運営は妲己に従う王天君を筆頭とする十天君がまとめている状況だった。よって実際には、妲己が殷王宮内での聞仲との対立関係を自分たちに比肩する実力の趙公明に仲裁してもらうよう裏から手を回した結果、彼がやって来たと思われる。
濃い顔にフランス貴族のような出で立ちで、華やかで美しいものを好む。大きな目的は無くただ単に戦うことだけを求める、いわゆる戦闘狂の愉快犯。そのため過去には単身崑崙山に乗り込み元始天尊に撃退され、崑崙山と金鰲島の関係を悪化させる。
申公豹曰く、三強らしく妲妃や聞仲と同様に作中で物語開始以前から女禍の存在に気付いていた数少ない一名だったが、その性分のせいか特にその陰謀にまで興味をもつことはなかった様子。
乗馬用鞭の形をした宝貝「縛竜索」と大型のハサミの形をした七色の龍を召還するスーパー宝貝・金蛟剪を持つ。戦いには自分なりのポリシーも持っている。
太公望と戦いに一度は勝利したものの、復活の玉で蘇生しパワーアップした四不象と太公望の打神鞭により、妖怪形態の原形の弱点を突かれ封神された。
妹に雲霄三姉妹が居る。