概要
篠原重工八王子工場製造、警視庁警備部特科車両二課所属の純警察用パトロール・レイバー(パトレイバー)である。
型式番号はAV-98。98年式改良型の意味。
篠原重工が技術を惜しみなく投じて制作した次世代レイバーであり、人間とほぼ同じような動きを可能にした高機動で汎用性の高い機体である。
「肩にパトライト!」「背中に「警視庁」の表記!」「胸に桜の代紋!」という、出渕裕さん勇気があるなぁ、なデザインをしている。
配備先の特科車両二課第二小隊には3機が配備されており、1号機には泉野明巡査、2号機には太田功巡査がそれぞれ搭乗する。
パイロットの動きを学習し、より動きが洗練される「成長するレイバー」であり、熟練者の動きは最新鋭機のそれに勝る。これは本機がのちにつらなるAVシリーズ開発用の実験機であったためであり、イングラムから得られたデータを元に様々な兄弟機が開発されることとなった。
記録は起動用光ディスクによって保存され、それが起動に必要なキーにもなっている。
理論上は、2号機であっても1号機のディスクを使って野明が搭乗すれば、1号機と同じ動きができる。
反面、該当する搭乗者のデータを使わなければ能力を十分に発揮する事ができず、その癖まで再現してしまうのが特徴であり、欠点でもある。
1号機は指先を使ったり、ワイヤー投げ等の器用な動きに特化(パラレルワールドものでR田中一郎とあった際、「第二関節を若干折りたたんだ状態でのVサイン」をした)しており、2号機は火器管制に特化している。操縦者の性格がよく表れるレイバーなのだ。
3号機は部品取りやデータ収集用の予備機で専属パイロットが存在せず、出撃記録も少ない。
基本的には1号機と同じ仕様となっているが、機体番号や車体番号は1号機と同じで、大きく書かれた3の字のみが異なっている。(おそらく1号機の設定画をコピーして書き換えた際のミスと思われる)。
メディア媒体によっては3号機には独自の改修が施されることがあり、TVシリーズでは電子戦に対応した装備が追加された事で頭部が変更され、劇場版2作目では「メデューサ」と呼ばれる展開式ECMポッドが追加された頭部となっている。
なお、PSで発売されたテレビゲーム版では主役機を張り、作中の大半で3号機を操作することになる。前半は「ノーマル」タイプの頭部だが中盤あたりで「メデューサ」タイプに変更されるエピソードがある。これは『the Movie』と『2 the Movie』を繋ぐストーリーという設定を匂わすかたちになっていおり、この作品の細かな設定などはテレビシリーズと劇場版シリーズの折衷的な採択がされている。なのでどちらの世界観でも連ねられるように自由に解釈出来るようになっている。
1998~2001年までの三年間にわたって現場で使用された後はヴァリアントにその座を譲って引退し、八王子工場に戻った後は稼働データ蓄積用の実験機として使用されている。
実験機という性質上非常に高価なため、エコノミーやスタンダードといった改良型廉価版も登場している。しかしながら警備用レイバーとして不要な部分に力を注いで開発されたため足回りがぐらぐらの劣化版となってしまったり、性能に特筆すべき点がなかったりしてパトレイバーとしての採用には届かなかった。
武装
ハンドリボルバーカノン
脚部に収納している6発装填の単発銃。弾丸の大きさもペットボトルサイズで、通常は貫通性の低いホローポイント弾を使用するが、磁気ネット弾や対生物用ウィルス弾も使える。「口径が20ミリにも37ミリにも見えん」という人はミニパトを参照。
スタンスティック
左腕シールドに内蔵している伸縮式の対レイバー用電磁警棒。レイバーの関節や部品の隙間に突き刺すことで回路をショートさせ、無力化できる。
ライアットガン
シバシゲオが4ヶ月と16日かけて作り上げた口径90ミリのレイバー用ショットガン。弾を装填したままチャンバラをやると暴発する。それ故に榊清太郎が使用を禁止するほどの威力。
リアクティブアーマー
劇場版2にて登場。
レイバー用アーマージャケットの表面にチューブ状の爆薬を並べて作られた爆発反応装甲。
篠原重工八王子工場にて自衛隊空挺レイバー用に試作されていたものを、第二小隊がテロリストの本拠地に突入する作戦のために接収してイングラムに装備させた。