概要
『カードキャプターさくら』に登場するクロウカードの一種。アニメ版オリジナルのカードであり、原作には登場しない。
英語名は「THE CREATE」。漢字名は「創」。
実体化すると、茶色を基調としたデザインの無題の本の姿をとる。
途中までは魔術師が主人公のファンタジー小説だが、“この物語の続きはあなたが創って下さい”と記されたページ以降は何も書かれていない白紙のページのみとなる。
付属の黒い羽ペンで書き込まれた内容を実体化させる能力を持つ。
とはいえ、100%リアルに実体化するわけではないらしく、初登場時(後述)に出現させた動物たちは皆目が渦巻き模様になっていた。この目がきっかけでケルベロスはカードの仕業だと見抜いており、幽霊と勘違いし怯えていたさくらも落ち着きを取り戻している。
また、カードの力で実体化しているため、霊感や魔力を持たない者にも見える。
尚、実体化した物が存在していられるのは本体である本が開いている間だけで、本が閉じられると効力を失って動きが止まり、やがて消滅する。
本が閉じられればカードの封印も可能となるが、実体化した物が完全に消えてしまう前に行わなければならないという制約がある。
作中では
クロウカード編
第31話「さくらと名前のない本」で初登場。
さくらたちが訪れた古本屋の古書に紛れていたところを奈緒子が発見し、“この物語の続きはあなたが創って下さい”との一文に惹かれて購入する。
そしてその夜、奈緒子が早速“物語の続き”を書き始めたことで発動。実体化し友枝町内を動き回る生き物たちに、「大」を封印したばかりのさくらたちが遭遇する。
ここまでであれば特に害はなかったのだが、奈緒子が“王様”である巨大なドラゴンを登場させたことで事態が急変。
ドラゴンには小狼の「雷帝招来」も効果がなく、最後の手段として手に入れたばかりの「大」を使い、さくらが巨大化して直接対決することとなる。
年頃の女の子であるさくら本人は恥ずかしがっていたが、友枝町の危機を救うため果敢に立ち向かう。
激しい(?)戦いの末、何とかドラゴンを街から遠ざけることには成功。だが肝心の倒し方がわからず、更にドラゴンがさくらに向かって炎を吐き出そうと身構えたため、絶体絶命のピンチに。
しかしその時、奈緒子が執筆を終えて本を閉じたことでカードの効果が切れ、創作物たちの動きは止まり、完全に消滅する前に(巨大化したままの)さくらによって封印された。
同時に奈緒子の手元にあった本(カード本体)も消えてしまったが、当の本人は怖がるどころか“不思議体験”をしたと目を輝かせて大喜びしていた。
さくらカード編
本編で変換の場面は描かれなかったが、特典アニメ「すてきですわ、さくらちゃん!知世のカードキャプターさくら活躍ビデオ日記2!」にて、「移」と共にに変換されている。
ケルベロスがカップケーキを盗み食いした証拠を掴むため、まず「創」で偽物のケーキを作って誘き出し、食べようとしたところを「移」で動かすことで、さくらと知世は盗み食いの現場を抑えることに成功したのだった。
劇場版『封印されたカード』
冒頭でさくらたちが鑑賞している知世撮影のビデオにおいて、さくらに倒される怪物(のようなもの)は「創」で生み出したものだとさくら自身が語っている。