概要
『カードキャプターさくら さくらカード編』におけるキーアイテム。
主人公・さくらが、集めたクロウカードを自身の「星」の魔力で創り変えたもの。
ちなみに「さくらカード」の名付け親は知世である。
カードを変える際の呪文(アニメ版のみ)は、
「クロウの創りしカードよ 古き姿を捨て生まれ変われ 新たな主・さくらの名の元に」。
カードを「変える」
月による「最後の審判」をクリアし、クロウカードの新たな主となったさくらだったが、カードを使い続けるためにはさくら自身の魔力によって創り変える必要があった。
「カードを創り変える」ことは新たな魔法を創造することと同義であり、相当な魔力を必要とする。そのため「さくらカード編」初期はさくらの魔力が十分でなく、カードを1枚変えるだけで猛烈な眠気に襲われていた。特に(アニメ版のみではあるが)元々魔力の消費が激しい「時」や「戻」をさくらカードに変える際には、途中で倒れてしまったり、小狼から反対されたりもした。
2人の守護者配下の第一カードであり最上級カードである「光」と「闇」は、それに加えて2枚(2人)の性質上同時に変換させる必要があり、その為にケロちゃん&ユエを星の杖に取り込み(その際は究極態とも言える専用のデザインに変化する)、加えて小狼の手助けもあってようやくさくらカードへの変換に成功させた。
またアニメ版では、「使用する理由もなしに無理に変えるとカードが暴走する」危険性があるとされていた。
このことを予期していたクロウ・リードの生まれ変わりであるエリオルの一計により、さくらは彼が起こす事件を解決する形で少しずつカードを変えて行き、魔力も強くしていった。
劇場版第2弾『封印されたカード』の時点ではさくらの魔力は相当強くなっていたようで、クロウカード52枚分の魔力を持つ「無」を一人でさくらカードに変えている。
変化の詳細
デザイン
赤を基調としていたクロウカードから、ピンクを基調とした絵柄に変化する。裏面の魔法陣もさくらの新しい「星」の力のものに変わっている。
原作では「盾」や「剣」のように、クロウカード時から大きく絵柄が変化したカードも存在する。また、原作のさくらカードの絵柄には総じて「星」の意匠が入っているのが特徴である。(「雷」には入っていない)
アニメ版と共通して、「鏡」は外的要因によって微妙に絵柄が変化している。
性質
基本的な性質はクロウカード時から変わっていないが、創り変える際にさくらの意思でその性質を変えることも可能。
代表例として、「翔」は杖の羽飾りを大きくして飛ばせるスタイルから、術者の背中に羽を生やすスタイルに変わっている。これにより、さくらは「翔」と「剣」を同時に使えるようになった。
変換順
※斜体字はアニメ本編・OVAどちらも変換シーンが描かれていないカードを指している。
原作・アニメ共通
カード名 | 英語 | 漢字 | 話数(原作) | 話数(アニメ) |
---|---|---|---|---|
ファイアリー | THE FIREY | 「火」 | 7巻第2話 | 第48話 |
ソード | THE SWORD | 「剣」 | 7巻第4話 | 第50話 |
ジャンプ | THE JUMP | 「跳」 | 8巻第2話 | 第51話 |
フライ | THE FLY | 「翔」 | 8巻第2話 | 第51話 |
ミラー | THE MIRROR | 「鏡」 | 8巻第3話 | 第61話 |
ウィンディ | THE WINDY | 「風」 | 8巻第3話 | 第53話 |
フラワー | THE FLOWER | 「花」 | 8巻第4話 | 第54話 |
イレイズ | THE ERASE | 「消」 | 9巻第2話 | 第52話 |
アーシー | THE EARTHY | 「地」 | 9巻第2話 | 不明 |
シャドウ | THE SHADOW | 「影」 | 9巻第4話 | 第59話 |
メイズ | THE MAZE | 「迷」 | 10巻第2話 | 第66話 |
イリュージョン | THE ILLUSION | 「幻」 | 10巻第2話 | 第66話 |
ウッド | THE WOOD | 「樹」 | 10巻第4話 | 第67話 |
サンダー | THE THUNDER | 「雷」 | 10巻第4話 | 第67話 |
グロウ | THE GLOW | 「灯」 | 10巻第4話 | 第67話 |
シールド | THE SHIELD | 「盾」 | 11巻第2話 | 第58話 |
ウォーティ | THE WATERY | 「水」 | 11巻第2話 | 第63話 |
ライト | THE LIGHT | 「光」 | 11巻第2話 | 第69話 |
ダーク | THE DARK | 「闇」 | 11巻第2話 | 第69話 |
アニメのみ
カード名 | 英語 | 漢字 | 話数(アニメ) |
---|---|---|---|
ソング | THE SONG | 「歌」 | 第49話 |
パワー | THE POWER | 「力」 | 第52話 |
スイート | THE SWEET | 「甘」 | 第53話 |
ロック | THE LOCK | 「錠」 | 第53話 |
ライブラ | THE LIBRA | 「秤」 | 第53話 |
ヴォイス | THE VOICE | 「声」 | 第53話 |
サンド | THE SAND | 「砂」 | 第53話 |
チェンジ | THE CHANGE | 「替」 | 第53話 |
ウェイブ | THE WAVE | 「波」 | 第53話 |
ダッシュ | THE DASH | 「駆」 | 第53話 |
ループ | THE LOOP | 「輪」 | 第53話 |
ビッグ | THE BIG | 「大」 | 第55話 |
リトル | THE LITTLE | 「小」 | 第55話 |
スリープ | THE SLEEP | 「眠」 | 第56話 |
フロート | THE FLOAT | 「浮」 | 第57話 |
バブル | THE BUBBLES | 「泡」 | 第58話 |
フリーズ | THE FREEZE | 「凍」 | 第60話 |
ミスト | THE MIST | 「霧」 | 第61話 |
ドリーム | THE DREAM | 「夢」 | 第62話 |
タイム | THE TIME | 「時」 | 第64話 |
スノウ | THE SNOW | 「雪」 | 第68話 |
リターン | THE RETURN | 「戻」 | 第68話 |
クラウド | THE CLOUD | 「雲」 | 第69話 |
サイレント | THE SILENT | 「静」 | 第69話 |
レイン | THE RAIN | 「雨」 | 第69話 |
ショット | THE SHOT | 「撃」 | 第69話 |
ファイト | THE FIGHT | 「闘」 | 第69話 |
ストーム | THE STORM | 「嵐」 | 第69話 |
スルー | THE THROUGH | 「抜」 | 不明 |
クリエイト | THE CREATE | 「創」 | OVA |
アロー | THE ARROW | 「矢」 | 不明 |
ムーブ | THE MOVE | 「移」 | OVA |
ツイン | THE TWIN | 「双」 | 不明 |
※OVA=「すてきですわ、さくらちゃん! 知世のカードキャプターさくら活躍ビデオ日記2!」より
※上記の話数が不明なカードは第61話と推定されている(ストーリーの冒頭、ケロちゃんが「4枚さくらカードに変えた」と言っていた)
例外
- (名前のないカード)
アニメ版第70話の終盤、小狼の帰国を知ったさくらが自分の「本当の想い」に気づき、涙を流した瞬間に誕生。2枚の羽に包み込まれた大きなハートマークが描かれている。
元々あったクロウカードを変えたのではなく、さくらが一から作り上げたカードである。
- ホープ(THE HOPE/「希望」)
劇場版『封印されたカード』の終盤、上記の「名前のないカード」と「無」とが融合したカード。
クリアカード編では
星の杖と共にしばらく使われていなかったが、さくらがある夢を見た翌日から全て透明になり、使用不能になってしまった。
原因がわからないまま、さくらは新たに現れたクリアカードを使うようになっていったが、最近になってさくらカードが小狼の手元にあることが判明。
さくらの魔力の強大化を少しでも抑えるため、術を使って彼女の元からカードたちを離したというのが真相であった。
その「術」のために用いたのは、さくらとの再会時に彼女に渡したくまのぬいぐるみ。
術を施したそれを通じて、自身の元へ送ったさくらカードの魔力を使えるようにしていた。
時間も魔力も相当に要するため、術者への負担は大きい。
また、小狼はカードの魔力を扱うのが手一杯であり、ケルベロスやユエの魔力までは賄いきれず、雪兎のみならずケルベロスにも眠気が生じるようになる。これに関してはエリオルが配下のスピネル・サンと秋月奈久留(ルビー・ムーン)を日本に派遣し、彼らを介してエリオルの魔力を与える応急処置を取ることに。
「光」と「闇」によれば、さくらがこのことに気づかなかったのはカードたち自身が協力したため。
小狼が自分たちを連れ出そうとした際には拒否することもできたが、小狼の「さくら(=自分たちの主)を守る」という強い決意を感じ取り、受け入れることを決めたという。
ちなみに小狼の月の魔力で動いているためか、現在のカードたちには身体の所々に月のマークがある。
これらのことが明かされたエピソードでは、実際に小狼が「翔」を使用する場面が登場。カードには「SYAORAN」と彼の名前が書かれていた。
それ以前にも、小狼がさくらカードのものらしき力を使用する場面はいくつかあった。
特にアニメ版第14話では、クロウカード編で一時期小狼のものになっていた「時」と思われる力が使われており、なかなか感慨深い場面となっている。
現実の「さくらカード」
過去には「さくらカード」という名のクレジットカードが発行されていた。発行元は同名の会社で、当時存在したさくら銀行(のちに三井住友銀行に吸収合併される)の子会社。そのため、作中でもさくらが「銀行のカードみたい」と発言するシーンがある。