CV: 久川綾(本来の姿・第25話のみ)/丹下桜(さくらへの変身時)
「我の姿を映し、もう一人の我となれ!」
概要
『カードキャプターさくら』に登場するクロウカードの一種。
英語名は「THE MIRROR」、漢字名は「鏡」。
実体化すると丸鏡を手にした緑のロングヘアの巫女服の緋袴を緑色にアレンジにしたような着物を着たの美少女の姿をとる。原作とアニメでは額の鏡の形が異なる。
人や物の姿になれる能力を持ち、作中では主にさくらの分身として登場する。ただし、正確には使用者の思った姿を再現する能力のため、それが時に思わぬ弱点になることも。
特殊カードであり、呪縛カード(「風」など)も攻撃カード(「水」など)も通用しない(特にアニメでは光系の魔法を弾き返す防御系の能力も併せ持つ)。
また、クロウカードの中で人語を話すことができる数少ないカードの一つであり、アニメでは他のカードからさくらへの伝言を託されたこともある。
初登場時は悪意なく満面の笑顔で悪さをする無邪気な悪戯っ娘だったが、後述の経緯で封印後はかなりしおらしい性格になっている。
ちなみに『さくらカード編』では、さくら変身時の素の口調がより大人びており、本物のさくらとの区別がつきやすくなっている。
さくらの兄・桃矢に想いを寄せており、登場回の多くが彼絡みである。
また、数あるクロウカードの中で唯一飲食の描写のあるカードとなっている。
作中では
クロウカード編
- 第25話「さくらともう一人のさくら」
初登場回。悪意なき無邪気っぷりから、さくらに化けてあちこちで悪さを行い、さくら本人やその友人たちを困惑させた。
更に、桃矢を騙して崖に落とすという鬼畜ぶりを発揮するが、
「いつ……妹じゃないってわかったの……?」
桃矢は本物のさくらではないと気づきながら、成仏させるため(幽霊の類と勘違いしていた模様)に彼女の奸計に付き合っていた。
それを明かされた「鏡」は、駆けつけたさくらに自ら封印のヒントを与え、桃矢に「ごめんなさい」と涙を浮かべて謝罪し、封印された。
- 第28話「さくらとおまじないカード」
アニメオリジナルエピソード。「撃」封印回。
「撃」の光弾を鏡で跳ね返し、弱ったところを封印した。この時は「鏡」が手にしている丸鏡のみが実体化している(恐らくは杖が変化したものと考えられる)。
通常とは違う使用方法にも思えるが、光弾の姿をコピーして打ち返したともとれる。
(「鏡を使って飛び道具を跳ね返す」という戦法はミラーカービィ等にも見られるし……)
- 第39話「さくらのふらふら熱曜日」
原作ではさくらカード編のエピソードに相当。「雲」封印回。
風邪を引いたさくらが桃矢の看病を受ける中、「雲」が天気を荒らし、さくらは「鏡」に自分の姿をとらせて部屋を抜け出す。
風邪のフリをして桃矢に看病される「鏡」、顔が赤いのは迫真の演技なのだろう……きっと。
だがやはり桃矢はその正体に気づき、さくらには自分が気づいたことは黙っていてほしいと頼む。
そして「ありがとな」と言って「鏡」の頭をポンと撫でるのであった。
さくらカード編
- 原作
風邪を引いたさくらが桃矢の看病を受ける中、エリオルが町中に霧を発生し、さくらは「鏡」に自分の姿をとらせて部屋を抜け出す。
風邪のフリをして桃矢に看病される「鏡」、顔が赤いのは迫真の演技なのだろう……きっと。
だがやはり桃矢はその正体に気づき、さくらには自分が気づいたことは黙っていてほしいと頼む。
そして「ありがとな」と言って「鏡」の頭をポンと撫でるのであった。
- アニメ第61話「さくらとカードとプレゼント」
アニメオリジナルエピソード。
冒頭、他のカードたちと何事か話し「私から伝えておきます」と告げる「鏡」(さくらの姿であるために既にさくらカードに変換されていた)。どうやらさくらに伝えたいことがあるようだが、なかなか機会に恵まれずにいた。
一方、さくらは父・藤隆へのプレゼントを買うために、桃矢と放課後に買い物に行く約束をする。
しかし、待ち合わせ前にクロウの気配を感じ、「鏡」を呼び出して自分の代わりに桃矢と買い物に行ってほしいと頼む。
またしてもさくらに言うべきことを言えなかった「鏡」だったが、頼まれ事の重大さを思い出して「お兄さまと買い物……」と頬を赤らめる。
当然のように桃矢に正体を即バレされるが、大体の事情を察した桃矢は「買い物行くか、一緒に」と明るく誘うのであった。
買い物の後、桃矢からクリスマスプレゼントにリボンをプレゼントされる。何と彼は本来の「鏡」が長髪であることまで見抜いていた。感激で絞り出すように礼を言う「鏡」に、桃矢は「いつもさくらのためにありがとな」と謝意を述べる。
その後、さくらから自分を含めたカードたちへの日頃の感謝を伝えられ、ようやく言いたかったこと=さくらへの感謝を伝える。
そしてカードに戻った後は、髪にリボンを結んでいる絵柄に変わっていた。
クリアカード編
冒頭で他のさくらカードと共に透明になってしまったが、後に小狼の元にいることが発覚。
さくらが海渡によって小さくされてしまったため、小狼によって再びさくらの影武者となるが、小狼がさくらの鞄の中身を知らなかったことで、さくらの宿題を全て忘れるという憂き目に遭い、そのまま学校へ行って齷齪する羽目になってしまう(ある人物からも「可哀想すぎる」と同情された)。
後に海渡によって奪われてしまう。彼の目的達成のために利用されるようだが…。
なお、能力や絵柄が酷似している上、名前の読み方は全く同じクリアカード「鏡像(ミラー)」が登場している。