概要
本名は「小野ガラ」。ロシア人と日本人のハーフで、美しい銀髪の持ち主。
彼女自身も主人公らと同じ「ESP者」と呼ばれる超能力者であり、桁違いの圧倒的な力を持つ。
深紅の豪著なドレスに身を包んだ高齢の老婆…に見えるが、その年老いた外見は「夜叉」創設と維持のために、今日まで自らの超能力を使い続けて心身を酷使してきたが故の代償であり、実年齢はまだ40歳である。
縦スクロールシューティングのボスといえば巨大なものを思い浮かべがちだが、ガラ婦人はプレイヤーキャラクターと同程度のサイズである。
ただし、最初は巨大な石像「無敵の軍神アレス」の頭部に腰掛けたまま戦うので、それなりにサイズは大きく見える。
また、途中で大きな翼状の物体を展開して戦う演出がある。
この形態は通称「小林幸子」「幸子EX」などと呼ばれており、攻撃もその派手さに違わず恐ろしく苛烈で、ガラ婦人の形態の中で最も避けづらいと評するプレイヤーも多い。
最終形態では、生身で主人公と都市上空での一騎打ちを演じる。
この時のメイン攻撃は「赤と青の掌状の敵弾(通称:張り手弾)を交互に高速連射する」というもので、赤と青のコントラストが画面を埋め尽くす様はまさに圧巻であり、「数多あるシューティングゲームの中で最も美しい弾幕」「世界一かっこいい張り手」などと言われている。
ちなみに、最終形態において主人公側がバリアアタック(エスプレイドにおけるボム相当のもの。自機の周囲にバリアを張って一時的に無敵になった後、「バリアショット」と呼ばれる強力なショットを前方に射出する)を仕掛けると、ガラ婦人は一時的に画面外まで退避する。
同時期のCAVEシューティングのボスには、主人公がボムを撃つとバリアを張るもの、弾くもの、ボムを撃ち返して相殺するもの、不発にするものなど、様々な(インチキくさい)ボム回避方法があるが、ガラ婦人の回避方法はまんま「逃げる」というシンプルかつ非常に人間味・現実味のあるもので、生身での空中戦の雰囲気を盛り上げる演出になっている。
また、主人公側がバリアアタックを展開してからガラ婦人が逃げるまでは若干タイムラグがあり、その隙にバリアショットを叩き込めばガラ婦人が画面内に居る間はちゃんとダメージが入るので、それほどズルさや不公平感を感じさせず、戦い方を工夫すれば他のボス同様にボムによる大ダメージが期待できるため、ド派手な弾幕の嵐に反して難易度的にもプレイヤーの心身の負担的にも「決して甘くはないけれど、頑張れば何とかなる」レベルに落ち着いている。
『エスプレイド』は、『怒首領蜂』とともに弾幕系シューティングのはしりとして知られており、ガラ婦人の羽は続編(?)の『エスプガルーダ』のボスにおいてオマージュされている他、同人ゲーム等においても影響を受けたと思われるものがいくつか存在する。
また、本作以降のCAVEのシューティングゲームでも印象的なババァキャラがたびたび登場するようになったため、ガラ婦人は「CAVEのシューティングゲームはババァが強い」というお約束の嚆矢的存在にもなっている。
…って、ガラ婦人本人は公式でまだ40歳だけど(大事なことなので二度言いました)。
ちなみに、『東方project』で有名な上海アリス幻樂団のZUNも、本作や怒首領蜂シリーズによる影響を受けた旨の発言をしていたことがある。