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弟切草の編集履歴

2019-03-20 20:03:44 バージョン

弟切草

おとぎりそう

1992年スーパーファミコン用ソフトとして発売されたチュンソフトのサウンドノベル第一弾。 後プレイステーションでリメイクされた

曖昧さ回避

  1. オトギリソウ科の多年生植物オトギリソウ
  2. チュンソフトから発売されたサウンドノベル。及びそれに関係する小説映画本記事で解説
  3. ゲーム「フラワーナイトガール」で登場したこの植物をモチーフとした擬人化キャラクター

 →オトギリソウ(花騎士)


概要

サウンドノベル記念すべき第一弾として登場。

基本的には文章を読み進めていき分岐点には選択肢が登場するが、選んだ答えによって物語の展開や結末が大きく変わってしまいホラーミステリーサイコオカルトコメディーと様々な展開になりそのため選択肢を選ぶ前と後で展開が大きく違うという事が割とよくある。そのためEDまで気が抜けない作品になっており数々のショッキングな演出で、みんなのトラウマと化したゲームでもある(だが最終的にギャグ化していく)。


スーパーファミコン用ソフトとして発売され、後にPlayStation用ソフトで「弟切草 蘇生篇」のタイトルとしてリメイクされ発売された。ムービーシーンの追加やシナリオの大幅な加筆修正に加え、街 〜運命の交差点〜から取り入れられたザッピングシステムにより、主人公から奈美の視点に切り替えてストーリーが進められる。


サウンドノベル最初の作品ということもあってシステムが荒削りであり、アミダくじのような分岐で上記の通りコロコロ展開が変わるため、リメイク作品でもフローチャートが実装できなかった。それでも当時としては非常に斬新なタイプのゲームであり、これがヒットして後に商業・同人・全年齢・アダルト問わず数多ものノベルゲーム作品が出ているので、普段からノベルゲーム作品にお世話になっている人はこの作品に足を向けて寝られないのだ。


一定の条件を満たすと最初の選択画面の栞の色がピンク色になり、これが「ピンクのしおり」と呼ばれ後の同社のサウンドノベルゲームでも使用されるなど定着した。


ストーリー

主人公とヒロインはドライブに出かけた帰り際、山道を主人公の運転する車で移動していた。

うたた寝をしていたヒロインがふと目覚めるとそこで道脇に咲いていた黄色い小さな花を見つける

主人公はあの花は「弟切草」だと告げその花にまつわる伝承を聞かせるのであった


そうこうしている間に事故を起こし車は完全に壊れてしまった

雨も降りだしたので仕方なく荷物を持ち出し雨宿りが出来る場所を探しに懐中電灯を頼りに山道を歩き出したら庭一面に弟切草が咲いている古びた洋館にたどり着き二人は館へ足を踏み入れた


しかしそれは、恐怖の一夜の始まりであった……。


登場人物

公平(※SFC版ではデフォルト名なし)

本編の主人公、恋人の奈美とデートに出かけた帰り車の不調から事故を起こしてしまう。

弟切草の謂れの他にも精神医学や猟奇殺人に関する知識があるなど意外と博識。たまにスケベだったりヘタレだったり。

名前の変更可。漢字の一覧に「奈」「美」があるので「奈美」と名づけてしまうことも。


奈美

本編のヒロイン、わがままな所もあるが天真爛漫な一面もある憎めない性格。主人公と共に迷い込んだ洋館で、自らに関わるある重大な秘密を知る事になる。主人公とすぐにはぐれる。


ナオミ

奈美の生き別れてた双子の姉で洋館の住人。

シナリオによって狂女だったり、心優しい姉だったり、恋に恋する乙女だったりと性格が変わる。

残念ながら主人公の姉だったという展開は無い。


直樹

奈美とナオミの弟。

姉・ナオミ同様シナリオによっては様々な正体を見せる。登場ルートは限られるので存在自体が無いこともよくある。

残念ながら主人公の(ry


ミイラ

弟切草の話題になると決まって経験者が口を揃えるみんなのトラウマ

ストーリー上必ず一度は出会うことになるが、意外な場所で登場することもあるので気が抜けない。後に物語の伏線となることも…。

SFC版では顔の半分だけ登場するが、左右どちらから出るのか予測するのが難しく、出るシーンで画面を半分隠すという処置をとっても見事に反対側から出てくることもあるため、SFC版のミイラの方が怖いという人も多い。ギャグルートであってもビビる存在。


西洋の古びた甲冑。中はガランドウなのだが、神出鬼没で落ち着きが無いヤツ。剣を持っており、度々主人公らに襲い掛かる。ギャグルートでは「RP23G君」とロボット扱いされることも。変形・合体はしません。


怪魚

ミイラと鎧と並ぶ屋敷の三大怪異。しかし、主に特定ルートでしか出ないので他の二人(人?)に比べると出会わずにエンディングを迎えることも。


シナリオ

火傷編

ナオミが幼い時に奈美の過ちによって起きた火事で火傷を負いそれが原因でいじめられ続け奈美を恨んでいる話。

ナオミに襲われ何とか逃げ切る二人だが館が炎に包まれ分断され別々に脱出を決意。

無事脱出した公平は奈美を見つけ館から離れた。公平の目の前で館が崩れ落ちていく。そのとき……。


※製作時に最初に考案された結末とされ、みんなのトラウマの一つ。SFC版のみ結末こそ一緒だが途中で2ルートに分岐しており、両方通らないとピンクのしおりに変化しない。


双子編

館の呪いによって双子が産まれその双子が母親を殺してしまう話。

だが真実は逆で必ず双子の娘を産みその娘を自らの手で殺してしまうというものであった。死んで幽霊となったナオミは奈美を連れて今度こそ母に殺されるからと約束し呪いの儀式は今まさに実行されようとしていた……。


ライラック編

奈美の母とナオミの三角関係が織りなす恋愛話。

公平が白髪の老人になってしまい奈美がミイラとなってしまう、それでも奈美を愛している公平を見て今度は奈美を連れ去ってしまう母。そして死者であり幽霊となったナオミもそこにおりナオミの部屋には一輪だけ飾ってあるライラックの花があった……。


ぼくの海編

幼き奈美の過失による火事で心を病んでしまったナオミの話。

海に沈めてほしいと言う直樹の遺言通り遺体を「直樹の海」に沈めた。そしてナオミの日記の最後に「母さん、奈美と一緒に直樹の海に行きます」と書き足されておりそれはあの水槽だと気づく。その水槽で見たものは……。


※火傷編の派生なのだが、たった1つの選択肢からでしか来れないので最初に見ないと割と忘れられやすい。「ナオミの妄想編」とも呼ばれる。


SFC版の最初のプレイで見られるのは火傷編・ぼくの海編・双子編・ライラック編のみ。

どれか1つを最後まで見れば選択肢が増え、更なる話が追加される


シャドウ編

奈美が「シャドウ」に憑りつかれてしまう話。

超常現象やポルターガイスト現象が続きナオミはある日ミイラになってしまい母は館と同化してしまった。公平はそれがナオミの「シャドウ」の仕業だと考え行動するがナオミ、そして館の母の導きで真実を知る。「シャドウ」はナオミのものではなく幼い頃に養女に出され1人だけ家族と引き離された奈美のものだったのだ、そしてその事実を知った奈美は……。


※PS版では奈美を見捨てるエンディングもある。もちろんピンクのしおりの達成条件。


怪魚編

怪魚となった弟・直樹をナオミが元に戻そうと奮闘する話。

奈美の母親の運転する車が事故を起こし奈美の弟・直樹は動けない身体になってしまい魚になることを望んだ直樹は「悪魔の書」による儀式により怪魚と成り果てた。弟を人間に戻す方法は奈美の血も必要でそのため奈美をこの館に呼び寄せたのだが久しぶりに会った妹を傷つける事が出来ずに自分の血だけで元に戻す儀式を決行したのだが……。


※SFC版ではこのエンディングを見ることでギャグ選択肢が解放される。


食欲の権化編

直樹の食に対する欲望が肥大化した話。

奈美の父親が家族の食べ物まで奪い続けた結果、弟・直樹が栄養失調で死亡。その後、館の妖力により怪魚として復活し家族を食べ始め父親は何も食べられない鎧に、母親は水分のないミイラに、姉・ナオミは美しいゴーストとなり復活したが最後の家族である奈美が食べられなかったのが心残りで奈美を公平共々食べようとしたその時……。


※この時2人は裸のままEDを迎えたがどうやって帰ったのかは不明


モンスター一家編

弟切草の伝承が生きてくる話。

奈美の家族は「イギリスのドラキュラ伯爵とフランケンシュタイン男爵、それにヨーロッパの魔女とエジプトのミイラの血が流れている」という複雑な家系で父は鎧、母はミイラ、直樹は怪魚、ナオミと奈美はバンパイヤであった。父親は人間のミニ生首をコレクションとしており公平もそのコレクションにしようとしていた。覚悟を決めた公平はミニ生首の作り方である秘伝の薬は「弟切草」かと尋ねたら……。


ピンクのしおり

ナオミの失恋が起こした話。

ナオミはとある青年実業家と恋に落ちたが遊び人の青年に捨てられてしまう。ナオミは憎悪のあまり相手を殺してしまい館の壁に塗りこめてしまいその後自殺。館は怨念の塊となった。そこに現れたのが例の青年に瓜二つの公平とナオミの双子の妹である奈美のカップルだった。青年の人魂は奈美に、ナオミの人魂は公平に纏わりつき、2人を自分の物にしようとし人魂の齎す快楽に身を捩りつつ必死に抗おうとする2人だが……。


※何の脈絡もなく食欲の権化とモンスター一家からエンディングだけ来ることが出来るのが特徴。メタなネタが多く、最後のルートに相応しい内容。


追加エンディング

食欲の権化編・モンスター一家編エンディング後

①2人にスポットライトが浴びせられ見ると奈美の家族たちが拍手をしており全ては奈美の家族が公平を試すために仕組んだことだった

→これを見た後に再度選択肢追加

A:奈美の家族に祝福され終了。

B:公平の評価は残念ながらギリギリ不合格だった。そのため追試としてもう1回やることに……。


②全てが終わった後、突然奈美に血を吸われる公平(例えそれが権化編からの続きでも)。意識が朦朧としていく……。

→これを見た後に再度選択肢追加

A:ドラキュラになって奈美の血を吸い返すことだけを考えた公平。気がつくとスポットライトを浴びせられ……(以下、①と同展開)

B:なんで奈美はドラキュラになったのか考える公平。2人はコウモリに変身し夜空へと去っていく。


ピンクシナリオエンディング後

追加される選択肢でBを選ぶとスポットライトの展開になる。

以下、Aを選んだ場合。


丘の上に誰かがいる、それは奈美の家族であった。

全てはイタズラ好きな奈美の家族が仕掛けた大掛かりなイタズラだったのである……。


→これを1回見た後に選択肢もなく追加

突然現れた奈美の祖父。祖父は公平に合格点の70点を与える。

そして2人は、2人だけのシアワセ時間の再開をする……。


→これを見た後に再度選択肢追加

Bを選ぶと採点違いで追試の展開になる。

以下、Aを選んだ場合。


合格点70点は間違いであった。公平の本当の点数は、文句なしの100点だったのだ。

公平は奈美の家族に祝福され、素晴らしい時間をプレゼントされる。


→これを1回見た後に選択肢もなく追加


翌朝の帰り道編

奈美の家族と楽しい一夜を過ごした2人は、発明家の奈美の祖父に直してもらった車で帰路に着く。その途中、丘の上で2人は奈美の父親、母親、ナオミ、直樹、そして祖父の数年前に崖崩れで亡くなったという小さな墓を見つけるのだった……。


翌朝の帰り道編はスタッフロールの最後が「終」ではなく「完」になっており、これこそが弟切草の「真のエンディング」になっている。


メディアミックス

コミックスやゲームノベル、小説、映画、にもなっており


小説では公平→松平公平 奈美→菊島奈美 ナオミ→有栖川直美

映画ではナオミ→階沢直美


直樹は小説版では公平の弟になっている。


余談

このゲームの発売以後、チュンソフト発売の不思議のダンジョンシリーズには回復アイテムとして薬草の上位の位置付けとして弟切草が登場する。


PS版リメイクのソフトには街〜運命の交差点〜の体験版が収録されている。


発売当時はこのピンクのしおりの画面を撮影してチュンソフトに送ると開発陣による同人誌が送られてきた。


ヒロイン奈美の主人公の呼び方が、呼び捨てだけでなく「くん」「さん」「様」「どん」「殿」「先生」「星人」等、プレイごとに色々変わる。

火傷編で「どん」だったり「殿」だったりすると一気にシリアスブレイカーとなる。コミックスでこの点がネタにされたことも。


関連イラスト

企画:サウンドノベルのイラスト描きませんか?『弟切草』懐かしい系の閉じこめてみた

弟切草今日は奈美の誕生日だ!


関連タグ

ゲーム チュンソフト オトギリソウ レトロゲーム 不思議のダンジョン


忌火起草 同じくチュンソフトから発売されたゲーム。似た感じのタイトルだが特に関連は無い。

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