Pixiv内では「リンゴォ」タグでの使用が多い。
ようこそ、「男の世界」へ・・・
大統領の送り込んだ刺客のガンマン。
奇妙な果樹園でジャイロ達を待ち受ける。殺し合いにおいても礼節を重んじ、対等な決闘による修行を目的とする。公正なる果たし合い、「漆黒の意思」による殺人、それに勝利することで、精神の成長を旨とする独自の美学「男の世界」を説く。
観察眼が鋭く、相手の深い部分まで見抜くことができるようで、ジョニィの中にある「漆黒の意思」と、ジャイロの「受身の対応者」の性を即座に見抜いた。戦いでは先に自身のスタンド能力を明かした上で戦い、ホット・パンツとジョニィを倒すも、ジャイロとの決闘に敗北して死亡。彼の信念は、後のジャイロの考え方に大きく影響を与えている。
ジョジョシリーズでは、第三部のDIO以降、吉良吉影、ディアボロ、プッチ神父と、ラスボスの特権とされていた時間干渉系のスタンドをラスボス以外で初めて使ったことで有名。
ジャイロとの死闘は、ファンからSBRにおけるベストバウトとして挙げられることが多い。
人物
リンゴォは端から見れば穏やかで礼儀正しい物腰をしているが、その内面はひたすら命を賭した決闘を繰り返すことで己を高めようとする男の中の男である。
彼は元より強い人間では無かった。幼少の頃は体が弱く、頻繁に鼻血を出したりちょっとしたことですぐ擦り傷を作ってしまうほどで、性格も臆病だった。しかし、ある事件を切っ掛けにリンゴォは激変する。
ある晩、ゴロツキ兵士が家に押し入り母親と二人の姉を殺害し、男色家であったのか美しい肌を持つリンゴォを襲おうとしたのである。しかし、リンゴォは咄嗟に兵士の拳銃を奪い返り討ちにしたのである。また、このときリンゴォは拳銃をあえて床に落とし、どちらが先に取れるかという公正な勝負を行なっている。そして、己の進むべき道を見いだしたリンゴォは弱い肉体をも克服した。
この経験からリンゴォは『公正な闘い』、引いてはその先にある『男の世界』に生きることを決意したのだ。
彼自身語っているが、リンゴォの倫理観は前時代的であり、現代社会において通用するものではない。しかし、リンゴォが命を賭して求め続けた『男の世界』は今なお読者の心を惹き付けて放さない。
ようこそ、「スタンドの世界」へ・・・。
マンダム
3年程前に砂漠で身につけた、肩に覆い被さるタコのような姿をしたスタンド。リンゴォが腕時計の秒針を戻すことで、時間をきっかり6秒戻す事ができる。腕時計の針は、あくまで能力を発現させる為の精神的スイッチである模様。時間が戻っても、リンゴォとその周辺にいる者だけは戻る前の記憶が残っている。それを利用して、リンゴォは果樹園に来る者を「時間を戻して、来た道を何度も通らせて迷路に迷い込んだように思わせて」いた。
バイツァ・ダストと同じ時間を戻すスタンドだが、こちらは自在に使う事ができる他、他の者達にも時間が戻ったという自覚がきちんと残る。
事象だけが6秒間だけ戻るスタンド。お互いの集中力さえ続けば、無限の決闘が行われる事になる。『公正な闘い』に拘るリンゴォならではの能力と言えよう。
元ネタはジェリー・ウォレスの楽曲「マンダム ~男の世界~」からと思われる。
元ネタ
元ネタの楽曲はチャールズ・ブロンソンが出演した化粧品マンダムのCMに使用されている。そのCMでの「う~ん、マンダム」というセリフが心に残っている方も多いのではないだろうか。
この商品の大ヒットを受けて、発売元の丹頂株式会社が社名を「マンダム」に変更したという話は有名。
また、CM撮影時にスケジュールが遅れ、ブロンソンと契約した時間がオーバーしそうになるというトラブルが発生した際、スタッフからそれを聞いたブロンソンが自分の時計の針を巻き戻し、「時間はまだあるじゃないか、さあやろう」と撮影を続行したという男気あふれる逸話が存在している。これが「自覚を残した上で時間を戻す」スタンド能力の元ネタと思われる。
ちなみにこの逸話、実は撮影監督のついた作り話であると後年分かっている。
撮影が遅れて延長を許したのはブロンソン本人だが、遅れた分を巻き戻すためにスタッフに発破をかける意味でついた作り話だったとのこと。