よろしくお願い申し上げます
概要
ファニー・ヴァレンタインの送り込んだ刺客のガンマンで、スタンド使い。
奇妙な果樹園でジャイロ達を待ち受ける。殺し合いにおいても礼節を重んじ、対等な決闘による修行を目的とする。冒頭のセリフも決闘前の発言。公正なる果たし合い、「漆黒の意思」による殺人、それに勝利によって、精神の成長を旨とする独自の美学「男の世界」を説く。
観察眼が鋭く、相手の深い部分まで見抜くことができるようで、ジョニィの中にある「漆黒の意思」と、ジャイロの「受身の対応者」の性を即座に見抜いた。戦いでは先に自身のスタンド能力を明かした上で戦い、ホット・パンツとジョニィを倒すも、ジャイロとの決闘に敗北して死亡した。彼の信念は、後のジャイロの考え方に大きく影響を与えている。
ようこそ・・・・・・・・
「男の世界」へ・・・・・・・・・・・・・・・
ジョジョシリーズでは、それまで主人公とラスボスの特権であった時間干渉系のスタンドをそれら以外で初めて使ったのもあり有名。
ジャイロとの死闘は、ファンからスティール・ボール・ランにおけるベストバウトとして挙げるファンが多い。
人物
リンゴォは端から見れば穏やかで礼儀正しい物腰をしているが、その内面はひたすら命を賭した決闘を繰り返して己を高めようとする男の中の男である。
彼は元より強い人間では無かった。幼少の頃は体が弱く、頻繁に鼻血を出したりちょっとした些事で擦り傷を作ってしまうほどで、性格も臆病だった。
しかし、ある事件を切っ掛けにリンゴォは激変する。
ある晩、ゴロツキ兵士が家に押し入り母親と2人の姉を殺害し、男色家であったのか美しい肌を持つリンゴォに性的暴行を加えようとした。しかし、リンゴォは咄嗟に兵士の拳銃を奪い返り討ちにしたのである。また、この時リンゴォは拳銃をあえて床に落とし、どちらが先に取れるかの公正な勝負を行なっている。そして、己の進むべき道を見いだしたリンゴォは弱い肉体をも克服した。
この経験からリンゴォは『公正な闘い』、引いてはその先にある『男の世界』に生きるのを決意したのだ。彼自身語っているが、リンゴォの倫理観は前時代的であり、現代社会において通用するものではない。しかし、リンゴォが命を賭して求め続けた『男の世界』は、今尚も読者の心を惹き付けて放さない。
スタンド『マンダム』
肩に覆い被さるタコのような姿をしたスタンド。リンゴォが腕時計の秒針を戻すと、時間をきっかり6秒戻せる。
詳細は『マンダム』へ。
担当声優
余談
- 時を操るスタンドの使い手としてはラスボスと主人公以外では初めてである。
- リンゴォは『公正な勝負』を語っているも、劇中で展開されたジャイロとの死闘の過程を見るに「自分が勝つまでコンティニューしている=自分有利のワンサイドゲームに終始している」疑いがあり、極一部の読者からは(上述の通り『男の世界』が前時代的なのもあって)「身勝手な輩」と冷ややかに見られている。そもそも、リンゴォ当人は正々堂々決闘をしているつもりであっても、本質的には自己満足の殺し合いに半ば強制的に他人を巻き込んでいるだけ であり、客観的に見れば間違いなく辻斬りや通り魔そのものの悪業である。その意味では、リンゴォは人の未来を遮る “過去の男” であり、過酷な未来に立ち向かう「男の価値観」によって倒さねばならない壁であったとも評価できる。