映画『崖の上のポニョ』に登場するキャラクター。
概要
ポニョの父。
かつては人間だったが、その破壊性に愛想を尽かし、現在は海の眷属として生きる魔法使い。
そのためかポニョの人間界への興味に反対を示しており、ポニョ、及びポニョの妹には反抗心を持たれている。
海中では自作の潜水艦「ウバザメ号」を駆り、水魚などの魔物を操る力や、水棲生物を除ける結界を張る能力を持つ。
生物によって張る結界が異なり、作中ではカニ除けの結界が切れたことにより彼らの進入を許していた。
海底にある珊瑚で出来た塔に住み、クラゲなど海棲生物の増殖を行っている。
1907年前後から、魔法で海水を浄化・精製した「生命の水」の抽出を開始し、珊瑚の塔の内部にある井戸に貯蔵している。
フジモトは「生命の水」の力を使ってカンブリア紀のような「海の時代」の再来を夢見ていたが、ポニョにより「生命の水」を全て奪われてしまった。
ポニョの力により月と地球が接近し、人工衛星の落下や潮汐力増大に伴う津波が発生した事から、フジモトは混乱の解決に奔走する事になった。
鼻は高く、ポニョと同じく髪は赤毛であり、スマートな長躯の持ち主である。海中、陸上問わず、ストライプの入ったジャケットを着こなし、時に上着をマントのように羽織っている。
なお、珊瑚の塔の室内には複数のジャケットが吊るしてあり、本編内でも複数の柄のジャケットをそれぞれ着用している。
皺が多く、珍妙な化粧をしている為か、実の娘のポニョから「悪い魔法使い」呼ばわりされる事もあるが、「ひまわりの家」の利用者からは悪い人ではないと評されている。
元々は人間だった為陸上でも活動出来るが、肌の乾燥を防ぐ為海洋深層水を周囲に散布する。
しかし、リサには庭に除草剤を蒔き散らす変人と思われるなど、時に不審者に間違えられる事もある。また、海中では窒息を防ぐ為、頭部をマスクのような泡で覆っている。
グランマンマーレとの間にはポニョら娘達を多くもうけた。しかし、「海なる母」としての存在であるグランマンマーレをフジモト一人が独占する事は許されない為、止むを得ずグランマンマーレと離れ離れに暮らしており、ポニョら子供達を男手一つで育てている。
若い頃は『海底二万里』に登場する潜水艦「ノーチラス号」にて唯一の東洋人乗組員として働いていたが、少年だったフジモトはグランマンマーレに出会い恋に落ち、その後結ばれる。海棲生物を育てる魔法使いになったとされている。本編では、人間を辞める際の苦労を振り返るフジモトの発言があるが、魔法使いになる迄の前歴を示す描写は登場しない。