「あっはっは! 恐れよ、怖じよ! ウチが来たぜ!!」
CV:愛美
概要
パヴァリア光明結社の元構成員の一人。
「完全なる生命」という結社のスローガンに基づいて神話や伝説上の怪物の再現を目指して作り出された実験体にして、ヴァンパイアの失敗作。
本来のフルネームは、ミラアルク・クランシュトウン。
オーストリア・シュタイアーマルク州出身の少女だったが、旅行で訪れたスロバキアにて会員制拷問倶楽部に拉致され、その後にパヴァリア光明結社の辺境支部に卸され、実験体として扱われた過去を持つ。
模倣元である吸血鬼と同じく活動の為のエネルギーは血液によって賄われ、血液の供給がないと活動が鈍くなる様子(戦闘を避ければ多少は消耗を抑えられるらしく、長期間血液を摂取しないと活動停止になるか死亡すると考えられる)。
その血液も何でもいい訳ではなく、特別な血液である必要があり、彼女達の後ろ盾であるとある組織から提供してもらっている様である。
普段は露悪的に振舞っているが、それは仲間に極力手を汚させたくないという彼女なりの優しさである。
だが、その一方で仲間と認識しない手合いには、どこまでも情を殺して相対できる苛烈さを持ち合わす。
口調は中性的で、語尾には「~ぜ」と付く。口癖は「あざまーす」。
その出自故、並の人間を卓越した戦闘力を所有しており、飛行能力による高い機動力と強化された膂力を武器として駆使する。
そして、その双眸の『不浄なる視線』(ステインドグラス)に宿った精神摩耗(マインドフレア)の輝きで攻め手搦め手双方を多彩に織り交ぜる。
『不浄なる視線』の効果は詳しくは不明だが、二話で翼に使用した際は効果があったが、三話で響使用した際は弾かれていた。
普段は背中に翼のように生えているバイオブーステッドユニット『カイロプテラ』は飛行ユニットとして機能するが、腕部や脚部に纏わせる事でその部位を強化できる。
初登場時は南極にて『棺』と戦う装者達をエルザと共に遠くから監視していた。
本格的な出陣は第2話からだったが…。
その凶行
風鳴翼とマリア・カデンツァヴナ・イヴの日本凱旋ライブに乱入すると、膨大な数のアルカ・ノイズを召喚し、会場を訪れていた観客を無差別に襲撃させ空前絶後の大虐殺を実行する。
意図したものかどうかは不明だが、ツヴァイウィング最後のライブをノイズに蹂躙され大勢のファンと相棒の天羽奏を亡くした翼にとっては、トラウマを抉られる行為だった。
そう、弱い…だからこんな事しても、恥ずかしくないんだぜ!
素の戦闘力では翼に劣るが、そこは事前に自覚しており、劣勢に陥ると逃げ遅れていた幼い子供を盾にして翼の攻撃を封じ、その子供の胴体を笑いながら貫いて殺害(しかも、これは翼に直接ダメージを与える反撃手段ではなく、単に翼を煽る為に過ぎないというタチの悪さであった)。
さらに、怒り狂い我を失った翼を抑えながらまだ取り残されている観客の救助を促すマリアを尻目に、ダメ押しとばかりに会場を徹底的に爆撃。
立花響達の救援は間に合わず。
10万人の観客を収容していたスタジアムは無残に崩壊。
余裕綽々で撤退したミラアルクは追跡不可能。
生存者は翼とマリアを含めた極少数のみ。
それはまさに、S.O.N.G.の完全敗北を意味していた…。
たった数分の戦いでこれまで立ちはだかってきた敵達とは一線を画す残虐非道ぶりをこれ以上ないほど見せつけ、まがりなりにも罪の意識を感じながら人類救済の為に永い時間をかけてきたサンジェルマンを上回るキルスコアを瞬く間に成し遂げ、悪辣な嗜好と目的達成の実益を両立させた殺戮劇を巻き起こす。
また、口では「弱い」と卑屈な自評をしているが、それを建前のように使い、より無力な者を蹂躙することに対して何の躊躇もない。
凄惨なバックボーンを背負ってはいるものの、総じて、人命を軽視したパヴァリア光明結社の首領アダム・ヴァイスハウプトの影響を強く受けたとも言える、シリーズでも類を見なかった外道である。
なお、ミラアルクが描いた地獄絵図はツヴァイウィングのラストステージ『ライブ会場の惨劇』における犠牲者総数12874人を遥かに凌駕しており、しかも二次災害やパニックによる事故の被害の比率が多かったその統計と違い、全て彼女とアルカ・ノイズ達が直接的に手をかけた。
余談
口癖の「あざまーす」はドラキュラの語尾、「ざます」からきている。
声を担当した愛美は『戦姫絶唱シンフォギアXD』でコラボした『バンドリ!』の主人公戸山香澄を演じており、こちらでシンフォギア装者に協力的だったのに対してTVアニメ本編では外道過ぎる所業に驚愕した視聴者は少なくないと思われる。ついでこちらで戦ったマリアの中の人もバンドリ出演者である。また何の偶然か、第2話が放送された7月14日は戸山香澄の誕生日でもあった。
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