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Fallout:Newvegasの編集履歴

2019-09-11 21:14:15 バージョン

Fallout:Newvegas

ふぉーるあうとにゅーべがす

Fallout:NEW VEGASとは、BethesdaSoftworksが制作・販売している世紀末RPG。

ようこそNewVegasへ!


概要

核戦争により荒廃した世界を冒険するポストアポカリプスRPG『Fallout』シリーズの第4作。


ナンバリングタイトルではなく、BethesdaSoftworksが権利を買収し、開発した前作『Fallout3』からのスピンオフ作品だが、『Brotherfood of Steel』などの番外編と違い、オープンワールドRPGとしてナンバリングタイトルに並ぶボリュームを持った、事実上のメインシリーズ作品である。

なお開発はBethesda社ではなく、Obsidian Entertainment社が行っている(ナンバリングされないのはこのためか)が、このObsidian社には旧falloutを開発していたBlack isle studio社のスタッフが多く在籍しており、本作も旧falloutの流れに連なるものとなっている。


核戦争後のアメリカを冒険するRPGであるのは前作までと同様で、FPSの要素を多く取り入れたRPGというシステムも、『Fallout3』をほぼ踏襲している。


今回の舞台は、アメリカ西海岸モハビ・ウェイストランド

そして、前作では無かった新しい要素として、「ギャンブル」が新たに登場する。


最大の特徴として他のシリーズには存在する(条件付き)不死属性が完全に撤廃されており、詰み防止要員であるイエスマンを除く全キャラクターを殺害可能となっている。

そのイエスマンについても、厳密には蘇生すると言うだけで殺害そのものは可能となっている。

あなたが望むなら、背中を預けるはずの仲間たちを食人集団に売り飛ばすという地獄すら生ぬるい所業にまで手を染められる。


舞台は用意した。あとは自由だ!


物語

2077年、「大戦争」が起こった。

それまでの人類の戦争すべてを合わせたよりもなお大きい火力、大量の核兵器の応酬により、世界は壊滅した。

だが一部の人々はVaultと呼ばれる核シェルターで生き延びた。核の脅威が過ぎ去った後、彼らは今や「不毛の大地(ウェイストランド)」と化した地上に再び進出し、逞しく根付き、各地の廃墟などを拠点に生活を始めた。


アメリカ西海岸、かつてネバダ州と呼ばれ、今はモハビ・ウェイストランドと呼ばれる地域は、ある人物の尽力によって核戦争による被害をほとんど受けなかった。そしてその北部にある『ニューベガス』、戦前にはラスベガスと呼ばれた歓楽街は、フーバーダムから生み出される電力によって戦前のごとくきらびやかなネオンサインを輝かせている。


そしてモハビ・ウェイストランドの覇権をめぐり、三つの大勢力が熾烈な争いを繰り広げていた。

西からモハビに至り、すでに主要地フーバーダムを占拠している「新カリフォルニア共和国(NCR)」。NCRと対立し、過激な掟と君主シーザーのカリスマのもと、東方で多数の部族を併合した「シーザー・リージョン」。そしてニューベガスの支配者である「Mr.ハウス」とその傘下の三大ファミリー。

三大勢力は対立と上辺だけの協力を繰り返しながら、決定的に事態を変える一手を打てないまま、泥沼の争いを続けていた。


「大戦争」から200年余りが経った、2281年10月19日。

ある運び屋――プレイヤーである『あなた』は、ニューベガスへ向かっていた。

『ある物』を届けるだけの簡単な任務だった。

しかしあと一息という時、謎の男たちに待ち伏せを受け、荷物を奪われた上、頭を撃たれて埋葬されてしまう。

偶然にもその現場を目撃していたセキュリトロンによって掘り返され、汚染を免れた水源地グッド・スプリングスの医者ミッチェルに助けられた『あなた』は、再びニューベガスを目指して旅に出た。

自分の荷物を奪った、あの「チェック柄のスーツの男」を追うために。


内容

前作『Fallout3』の続編として、システムや世界観をそっくり受け継いでいる。

一言でいえば、FPSの操作体系を取り入れた、非常に自由度の高いオープンワールドRPGである。


他のシリーズ同様にロールプレイの幅は非常に広く、困っている人々を助ける英雄として旅をしてもいいし、悪逆非道の無頼漢として出会う人々を殺害してもいいというシステムを採用している。例を挙げると、最初にたどり着いた街グッド・スプリングスにおいて、「パウダーギャング」と呼ばれる悪党が街を襲撃するイベントが起きるが、このとき、町の人々と協力して西部劇のヒーローのように立ち向かうことも、逆にパウダーギャングに加担して街を支配することもできるわけである。

そして本作では前述の通り不死属性が完全廃止されているため、全てが終わった後に加担した方の勢力を裏切って敵も味方も皆殺しにすることも可能なのである。

プレイヤーキャラも、「運び屋」であること以外にはほとんど固有の設定がなく、外見や名前はもちろん性別まで自由に設定できる。


今作の特徴的な要素の一つとして、組織・コミュニティがある。

これは、モハビ・ウェイストランドで対立・乱立しているいくつかの勢力のことで、それぞれに属するNPCにどう接するか、どの勢力に利する、あるいは害する行動をとっていくかで、それぞれのコミュニティからのプレイヤーの評価が変動するというシステムである。

コミュニティの評価によって、アイテムの値段の割引やクエスト依頼を受けられたり、見かけただけで集中砲火を浴びせられたりする。

このコミュニティの属性や規模も様々で、武力対立を起こしている軍事組織から、少数部族、カジノの経営者や医療系の団体などまで幅広い。


また、これに並ぶ目玉要素として、やはりニューベガスのカジノが挙げられる。

プレイヤーが望み、キャップ(通貨)が伴うのであれば、ギャンブルを楽しむことができる。

カジノごとに「ジャックポット」と呼ばれる稼げるチップの上限が存在する。累計でジャックポットを超えると、そのカジノではギャンブルはできなくなってしまうので、荒稼ぎは計画的に。


ゲーム的には「3」と比較して生産系システムが大きく強化されており、生物の死肉や植物を材料に有用な薬品や食料アイテムを作ったり、廃墟に落ちてるガラクタ等を拾い集めて弾薬や爆弾を作ったり、武器の修理をしたりすることが出来るようになった。

加えて、普段は設定されていない弾薬の重量・喉の渇き・空腹度・睡眠度といった縛り要素を導入できるハードコア・モードも存在し、前作ではフレーバー的な性格の強かった食料アイテムにも実用性が増した。なお、ハードコア・モードはプレイヤーが好きな時にいつでもオン・オフできるため、気分転換にやってみるのも悪くない。


50年代のSF作品の価値観をパロディ化したレトロフューチャーな世界観も健在。

パロディやオマージュ要素に始まり、ブラックジョークやアメリカ社会批判、アメリカにおける核兵器への認識のいい加減さを揶揄する設定まで、劇中の舞台は大量のネタにあふれており、皮肉の利いた世界が構築されている。

そのネタの全てを理解するには多少の予備知識が必要になるが、世紀末を迎えて荒廃したアメリカを見て回るだけでも、充分に楽しめる内容になっている。


世界

舞台となるモハビ・ウェイストランドは、その大部分が砂埃の舞う広大な荒野、もしくは砂漠である。核戦争の影響が少なかったため、僅かに生える食用可能な植物はほとんど放射能汚染がない事が多い。しかし生物濃縮(?)のせいか食肉はある程度の汚染がある。水も一般に放射能注意。北方には、戦前の繁栄がそのまま残るニューベガスという大都市があるらしい。この地で争う三大組織とその他の組織・コミュニティをまとめる。


新カリフォルニア共和国(NCR)

新カリフォルニア共和国は現代でいうカリフォルニア州を中心とするウェイストランド最大の国家。Fallout12の主人公が建国に協力したとされる歴史ある国家で、この時代にはモハビにまで勢力を広げている。民主主義で大統領を選び、市民生活を政治家がある程度保証するという現代的な国家である。しかし、お約束通り腐敗が横行して問題も山積みらしい。


シーザー・リージョン

シーザーという名の指導者が率いる現代でいえばアリゾナ州を本拠地とする国家。古代ローマ風の衣裳に身を包む軍人たちが支配しており、奴隷制度があって人身売買が行われているといった悪評がある。一方で、犯罪には厳しく麻薬には死刑で報いるといった潔癖な法が敷かれているともいう。東方からモハビに勢力を拡大しつつある。


Mr.ハウス

Mr.ハウスという正体不明の男が、モハビ最大の歓楽街にして観光地ニューベガスを支配している。ここは戦前でいうラスベガスの繁栄がそのまま続いているという不思議な街であり、セキュリトロンと呼ばれる多数のロボットが街を守っているらしい。カネさえあれば、夢のようなギャンブルと豪奢な暮らしが楽しめるとか。


グッドスプリングス

運び屋がオープニングで目覚める、いわゆるRPG的な「はじまりの街。」モハビでも希少な放射能汚染のない井戸水を資源として、行き交う旅人たちに愛されてきた長閑な街。


パウダーギャング

NCRがモハビに設置していた刑務所にて服役していた元囚人たち。鉄道工事の労働の為に渡された爆薬を武器にフーバーダムを巡る戦況の悪化につけこんで、NCRの看守たちを倒して刑務所を占拠した。モハビ西部の各所を勢力下に収めつつあり、行き交うキャラバンもいなくなってしまったらしい。


主人公とコンパニオン達

運び屋(Courier)

モハビ・エクスプレスの運び屋。NPCなどからはおおむね「運び屋」と呼ばれる。荷物を運んでいたところ、謎の男たちに襲われ頭をぶち抜かれ埋葬されたものの生還する。自分の運んでいた荷物の詳細を知るため、また頭をぶち抜いた「チェック柄のスーツの男」、ベニーに復讐するために彼の足取りを追う、という設定のほかに設定らしい設定はない。モハビの出身ではないらしく地元情報に疎いことと、運び屋だけあって世慣れている雰囲気が提示される選択肢からかぎ取れる程度。

DLC「Lonesome Road」においては過去について多少言及される。


アルケイド・ギャノン(Arcade Gannon)

アポカリプスの使徒の研究者。35歳。

特に思想はないがモラルは高く、虐殺や非人道的行為には嫌悪感を示す(戦前における)常識人。皮肉っぽいインテリで、たまにラテン語の格言を引用する。同性愛者らしく、男性運び屋のみ取得できるPerkを取得して口説くと二つ返事で仲間になってくれる。

かつて父がエンクレイヴに所属していた。専用クエストもそれに関連している。

「Better Healing」:アイテム使用でのHP回復に20%のボーナスをもたらす。


クレイグ・ブーン(Craig Boone)

元NCRの狙撃手で、現在はノバックの民兵。26歳。

妻をシーザー・リージョンの奴隷商人にさらわれた経緯から、リージョンを激しく憎悪している。元NCRで現在は除隊しているが、NCRの勢力装備を着用可能。コンパニオンにすると自動的にリージョンと敵対する。

NCRの狙撃手だった時に行ったある任務によって今も思い悩んでおり、これに答えを見いだすことが専用クエストの目的となる。

「Spotter」:プレイヤーがエイムした際に、敵対的なターゲットが強調表示される。


ベロニカ・サンタンジェロ(Veronica Santangelo)

ブラザーフッド・オブ・スティールのスクライブ。27歳。

ヘリオス1に固執するあまり多くの人員を損なったエルダー・エリヤを師匠としており、そのことと彼女自身の異端的な考えから、BoSの中で孤立している。女性らしいドレスにあこがれがあり、それに見合う装備を持たせると喜んでスクライブの技を教えてくれる。同性愛者で、過去に女性の恋人がいた。

排他的で硬直化し、じり貧に陥っているBoSの現状を打破したいと願い、そのために現モハビ支部エルダー・マクナマラを説得するだけの材料を手に入れること、そして彼女がこの先どう生きるかを決めることが専用クエストとなる。

DLC「Dead Money」には彼女に関連した人物が登場する。

「Scribe Assistant」:ベロニカとの会話から作業台でアイテム製作ができる。


ラウル・テハダ(Raul Tejada)

メキシコ出身のグールのメカニック。230歳。

フルネームはラウル・アルフォンソ・テハダ。ブラックマウンテンのタビサに捕らわれて専属メカニックとして働かされているグール。運び屋を「ボス」と呼び、老人らしく口数が多く、たびたび皮肉を垂れる。コンパニオンキャラの中でもっともおしゃべり。

家族の死などの悲惨な過去と老齢による衰えに、どう生きるか悩む彼の決断を支援することが専用クエストになる。

「Regular Maintenance」:武器・防具の劣化が50%遅くなる。


リリー・ボーウェン(Lily Bowen)

Vault17出身の元マスターズアーミー、現ジェイコブズタウンのビッグホーナーの世話係のナイトキン。202歳。

他のナイトキンたちと同様、ステルスボーイの副作用による精神障害に苦しめられているが、他のナイトキンたちとは異なり、攻撃性が低い。自分の中の他人格を「レオ」と呼び、たびたび話しかけている。一人称は「ばあちゃん」で、いかつい見かけではあるが優し気な老女といった雰囲気。

元になった人間は孫のいるおばあちゃん。彼女の過去を知り、精神障害及び治療薬とどう付き合うかをアドバイスするのが専用クエストになる。

「Stealth Girl」:ステルスボーイの持続時間が200%になり、ステルスアタッククリティカルのダメージが10%上昇する。


キャス(Cass)

キャシディ・キャラバンの持ち主。37歳。

フルネームはローズ・オブ・シャロン・キャシディ。Fallout2のコンパニオン、ジョン・キャシディの娘。何者かの襲撃でキャラバンを失い、モハビ前哨基地より西は閉鎖されているため帰ることもできず、NCRの酒場で飲んだくれている。

キャシディ・キャラバンを襲撃した者を突き止め、証拠を探して法規的な対処を求めるか、復讐して報いを受けさせるのが専用クエストになる。

「Whiskey Rose」:ウイスキーを飲むとDTが上昇する、またアルコール類を飲んでもINTが下がらなくなり、中毒の影響を受けない。


ED-E(Eyebot Duraframe Subject E)

壊れたアイボット。6歳。

レイダーに狙撃され、壊れているところをプリムのジョンソン・ナッシュに発見され、壊れたまま保管されている。修理するとコンパニオンにできる。音声認識が働いておりこちらの命令は理解している。返答はビープ音のみ。浮かんでいるため地面に設置された罠を踏むことはないが、狭い扉などにはちょくちょく引っ掛かる。

特定のキーワードを聞かせることで内部に保管されている音声ログが再生される。この音声及び通信を頼りに、内部のログデータの調査を特定の勢力に依頼することが専用クエストになる。

「Enhanced Sensors」:より遠くの敵を察知できるようになり、またステルス状態の敵もコンパスに表示され、V.A.T.Sで狙えるようになる。


レックス(Rex)

サイバードッグ。209歳。

ニューベガス・フリーサイドの支配者ザ・キングの愛犬。経年劣化で衰弱しており、特に機械に守られた生身の脳の劣化が激しく、医師に匙を投げられている。専用クエストは、この劣化した脳を取り換えるためにほかの犬の脳を手に入れると言うもの。しかし脳を取り換えた後のレックスはただしくレックスと言えるのだろうか? という疑問はある。

「Search and Mark」:ズームすると未収得の薬、火薬、弾薬が緑色に強調表示される。


対応ハード・ローカライズ

発売プラットフォームはXbox360とPlayStation3、及びPC。字幕に加えて、全音声が日本語に吹き替えられた日本語版が発売中。

ただしこのローカライズが成されているのは家庭用ゲーム機版のみで、PC版は輸入版という形になっており、英語音声+字幕のみである。

これとは別にゲームダウンロード配信サービス『Steam』でも配信されており、パッケージ版より安価にダウンロード購入することができる。

英語版に日本語字幕を入れるパッチがユーザー有志により作成されている。


今作は、前作に比べると、残念ながらフリーズなどのバグが多少増加しているが、PlayStation3版はさらに、それを踏まえても明らかに異常な量の不具合を抱えており、当初は「遊べたものではない」と言われるほどの低評価であった。

その後、パッチによる修正でかなり改善されたものの、パッチ1.4でなぜかそれらがすべて元に戻ってしまい、以降、2015年現在までこの問題が解決していない状態にある。

後に発売された、DLCをすべて収録した『Ultimate Edition』に至っては、最初からこの1.4の内容が適用済みとなっており、Xbox360版やPC版に比べて評価が著しく低くなってしまっている。

(これは国内のみ――日本版向けパッチのみで起こっている現象である)。


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