ディファレンス・エンジン
でぃふぁれんすえんじん
『ディファレンス・エンジン』(The Difference Engine)とは、作家ウィリアム・ギブスンとブルース・スターリングの共著による歴史改変SF小説である。
表題になっているアナログ計算機の一種「階差機関」についてはこちらを参照。
概要
ディファレンス・エンジン(The Difference Engine)とは、作家ウィリアム・ギブスンとブルース・スターリングの共著による歴史改変SF小説である。
チャールズ・バベッジの階差機関が完成し、蒸気機関が史実以上に発展した世界における1855年の英国を舞台として、革命家の娘シビル・ジェラードと古生物学者エドワード・マロリーの冒険が交互に描かれる。
作中世界
英国:階差機関とその発展形である解析機関の完成で、史実以上の繁栄に突入する。バベッジやチャールズ・ダーウィンなど著名な碩学が能力によって列せられる「新貴族」として政界を支配しており、史実では詩人だったバイロンが首相となっている。
フランス:ナポレオン3世がメキシコを獲得している。英国とは蜜月関係にあり、「オルディナトゥール」と呼ばれる独自の解析機関を保有する。
アメリカ:南北戦争によってアメリカ合衆国、アメリカ連合国、テキサス、カリフォルニアに分裂しており、さらにニューヨークではカール・マルクス率いる共産主義者がコミューンを作り上げ、マンハッタン島を占拠している。