「我が名はドーラナルシス。私は美しくある為に生まれて来た。もっともっとエネルギーを吸い、大宇宙で最も美しい存在となるのだ。」
CV:てらそままさき
概要
最初は球根の姿をしているが、美しい人間を養分として根で吸収する事により成長して行き、やがて人型の怪人の姿になる。怪人としての姿は、その名の通り白い水仙型の植物人間と言うべき物であり、両足の下も植物の根っことなっている。尚、人型の形態になれば根っこは背中からも伸ばせる様になり、戦闘では武器としても使用出来る他、目からの光線を放てる。更に他者に生命を与える能力も併せ持っている。
性格も名前通りのナルシストであり、劇中では巨大戦で原典のナルキッソス同様、ビルに映った自分に見惚れてしまう程。そして劇中では上記のやり方で成長に成長を重ねた上で、自らの根の力による地球の破壊を目論んだ。
活躍
都心のとある植物研究所にて球根の形態から街中に根を下ろし、水を飲もうとした蛇口を捻った少女や電話ボックスの傍にいた女子大生と言ったルックスの良い人間を襲っては吸収し、己の糧にして成長し続けていたが、其処へ自身が起こした一連の事件の中心が潜伏先の植物研究所だと突き止めたジュウレンジャーが駆け付け、ゲキに始末されそうになる。
だが、其処へ「お待ち、ゲキ。ナルシスを殺しても良いの？」と言うバンドーラの制止の声が響く。そして彼女は「このドーラナルシスは、全ての物に命を与える魔力があるのよ。勿論、お前の愛する兄・ブライにだって。」と言って立体映像で現れると、息を吹き掛けて近くにあった花を吹き飛ばす。枯れてしまった花が、ドーラナルシスの体に付着したかと思うと、ドーラナルシスの光を浴びた花が見事に生き返るのだった。
一連のデモンストレーションを見せた上で、「信じるも信じないも、お前達の勝手。でも、1つだけハッキリしてるわ。このドーラナルシスを倒せば、もう永遠にブライは助からない！アッハハハハハハ…！」とゲキを惑わす言葉を投げ掛け、バンドーラは消えた。
兄を救いたい言う強い想いと地球を守る使命の間で葛藤するゲキは、ドーラナルシスを斬る事が出来ない。ゲキに代わって始末しようとするゴウシを制止し、ゲキが膝を付いた時、遂にドーラナルシスは球根から怪人としての第二形態へと成長してしまう。
上記の台詞と共に身構える5人に対して何もしないまま、笑いながら姿を消すと、ドーラナルシスは次のターゲットとして噴水の前で化粧をするOLを吸収。これ以上被害が拡大させない為に立ち向かうゲキに対し、「ブライを助けたくはないのか？」と言われて動揺した所へ根を伸ばして締め上げ、そのまま広場へと投げ飛ばして追い詰めて行く。
すると近くの工場の屋根から漆黒の鎧で全身を覆った謎の騎士が登場し、ゲキに襲い掛かって来る。バンドーラからの新手と思しき黒騎士はゲキを工場へと突き飛ばしたのを受け、ドーラナルシスもゲキにキックを見舞った上で根を伸ばして止めを刺そうとするも、黒騎士に阻まれる。
だが、黒騎士は止めを刺すどころか、ゲキからダイノバックラーを没収する以外は普通に攻撃するだけ。見兼ねたドーラナルシスが「私の邪魔をする者は、例え味方とて許せん！貴様のエネルギーを吸い取ってやる！」と言って黒騎士のエネルギーを奪いに掛かる。
ドーラナルシスにエネルギーを吸われつつも、黒騎士は「今のお前にとっては、戦いも仲間も忘れ、ただ血を分けた兄との安らぎを求める事こそ幸せなのだ！この俺が、お前を兄と同じ闇の底に叩き落としてくれる！」と叫びながら鬼気迫る勢いで尚もゲキに襲い掛かろうとする。
だが、自分の使命がバンドーラを倒して兄・ブライを救う事だと叫んでゲキは反撃。すると兜が割れ、その正体がゴウシである事が明らかとなる。ゴウシは敢えて敵として立ちはだかり、ゲキを再起させようと一芝居打っていたのである。
だが、笑顔と共に倒れるゴウシを他所に彼のエネルギーを吸収したドーラナルシスは一気に巨大化を果たす。気絶したゴウシを抱えたまま、正義の心と共にティラノレンジャーに変身して大獣神を駆るゲキに対し、ドーラナルシスは自らの操る根で大獣神を拘束し、目からの光線で苦戦させる。だが、美貌に自惚れている事を利用したゴウシの策でビルに映った自身の姿に見惚れた隙を突かれてしまう。「間抜け！自分に見惚れてる場合じゃないでしょ！」とバンドーラが突っ込む中、ドーラナルシスはそのまま超伝説雷光斬りを喰らって爆散するのだった。
余談
ギリシャ神話において絶世のイケメンだったナルキッソスが水に映った自分に恋い焦がれた末にやつれ果て、そのまま衰弱死した後に生まれ変わったのが水仙とされる為、妥当なチョイスである。
声を演じるてらそま氏は守護獣サーベルタイガーの声も兼任している。
