概要
「見えたッ!(I see you!)」 「そこッ!(There!)」
『悪魔城ドラキュラ ギャラリーオブラビリンス』で初登場した敵キャラクター。
跳弾を使い死角から敵を狙い撃つ悪魔の狩人。おそらく狙撃手要素も含んでいる。
元ネタは「ソロモン72柱」の一柱である狩人の悪魔【レラジェ(レラージュ)】。
「緑色の服を着た狩人」「弓矢を持った射手」というのが一般的に知られた姿だが、
悪魔城ドラキュラシリーズに登場する彼･･･いや、彼女はかなりアレンジが加わっている。
その姿は胸元まで開いた紫色のつなぎ服に狙撃銃を携えた女性スナイパー(!?)。
一応完全な人型というわけではなく、悪魔らしく肌の色は薄緑色と元ネタに近く、
手足は鳥の鉤爪のように鋭く大きいため、壁に張り付いて高所から狙撃することもできる。
初登場した作品が1940年代と第二次世界大戦中である事を考慮してなのか、
「もう弓矢なんて時代遅れ」と言わんばかりにかなり現代的な装備に手を出しており、
人間の技術革新に合わせて元々の得物である弓矢から新しい銃器へと適応したという、
なかなかに面白い悪魔である。だが元ネタに女性と言う記述はなかったはずだが･･･?
ギャラリーオブラビリンス
悪魔城の中央エリア『服従の大階段』と絵画の中の世界『愚者の国』に出現する。
普段は狙撃銃を肩に担いで堂々と立っているが、ジョナサン達が近づくと戦闘態勢に入る。
攻撃方法は跳弾を撃つだけなのだが、発射する前に弾道が赤いレーザーとして表示される。
攻撃まで若干の猶予があるので落ち着いてレーザーには重ならないように移動しよう。
跳弾なので一発の威力は低めだがその弾速はかなり早く、何度も壁に弾かれるため、
連続で当たれば思わぬ大ダメージを受けてしまう。特に狭い場所で戦う時は要注意だ。
弱点は物理なら鞭属性と斬属性、魔法なら炎属性が有効で、耐性は無し。
魔法攻撃は詠唱時間が長いと逃げられたり、反撃を受ける可能性が高いので、
ここはリーチの長い鞭か広範囲に攻撃できる剣や斧などで攻めた方が効果的だろう。
距離を取られて壁に張り付かれても、上記の武器なら簡単に対処できるはずだ。
ちなみに壁に張り付いている時の掛け声は「ファイア!(Fire!)」である。
ドロップアイテムは体防具『アメジストコルセット』とサブウェポン『ちょうこう石』。
『アメジストコルセット』はシャーロット専用の防具だが特殊効果などは持たず、
防御力も+11と時期相応といった程度。残念だが、この時期なら他に良い防具が沢山ある。
やはり狙いは『月下の夜想曲』以来の登場となる『ちょうこう石』1択だろう。
『ちょうこう石』は壁に当たると跳ね返る特性を持つジョナサン専用のサブウェポン。
跳弾を操るレライエが落とすのにこれほどピッタリなアイテムはないだろう。
最大レベルまで熟練度を上げれば、上下に広く反射するようになり反射速度も上昇する。
ただし広い場所では効果が薄く、レライエのように決まった場所を狙い撃つこともできないし、
一発の威力も低めなので、狭い場所で連射しないと思ったよりダメージを与えられないだろう。
月下時代から強化はされているはずなので、場所を選ぶという問題点だけは頭に入れておこう。
Harmony of Despair
久しぶりの登場となった彼女だが、見た目も攻撃能力にも殆ど変化はない。
出現エリアは第4章『暴虐のエスキース』、第5章『渇望の刃が刻む旋律』、
第6章『甘き死の刻は来たれり』、第9章『蝿の王』となかなか出番は多め。
しかし地味な変更点として彼女の足元の接触判定が何故か消滅してしまっており、
スライディングのできるキャラクターなら足元に潜り込んでしまえば安置と化す。
ドロップアイテムはサブウェポン『ちょうこう石』と回復アイテム『ベリークルーラー』。
『ちょうこう石』の仕様は『ギャラリーオブラビリンス』準拠なので使用感はそのまま。
来須が得られるソウル能力も「魔弾による跳弾」とコチラと性能は全く変わらない。
ただし過去作では斬属性だったのが、本作では突属性になっているので間違えないように。
一方の甘酸っぱいソースがベストマッチなお菓子『ベリークルーラー』だが、
これは取った瞬間に効果が得られるタイプの回復アイテムなので、
アイテムとしてストックできず狙ってドーピングをすることはできない。
しかしその分効果はHP+25、MP+25、INT+1、LCK+1とかなり優秀。
集中力継続のため糖分を常に携帯していると思えば、彼女にはピッタリな品･･･なのかも?
総評
さて、ここまで色々書いてはきたけど彼女の強さは十分に分かって頂けただろうか?
･･･え?そこまで苦戦した覚えがないって?･･･うん、そうだね。それは正しい。
自由自在に跳弾を操り、死角から敵を狙撃するという強キャラらしい設定にも関わず、
実際にゲームを遊んでみたプレイヤー達が感じた印象とはおそらく･･･
「ものすごく強気だけど、自分から全部バラしてしまうドジっ娘スナイパー」
ではないだろうか?そもそも自分の位置や攻撃の軌道が最初から相手にバレている時点で、
狩人としてもスナイパーとしても彼女は致命的なくらい失敗だらけな訳だが、
もしかしたらその自信満々な掛け声から察するに「(敵の位置が)見えたッ!」ではなく、
「(跳弾の軌道が)見えたッ!」という本当にそのままの意味でしかなく、
そして銃弾が敵に当たるかよりも、銃を撃つ行為自体を重視しているのかもしれない。
ただそうなると悪魔であるはずの彼女が銃を撃つ快感に魅了されてしまった事になるが･･･
ただ本人は不満だろうが、彼女のダメっぷりが愛される魅力である事には変わらないし、
実際に当時『ギャラリーオブラビリンス』の公式サイトにも掲載されていた、
「しずもん」氏の4コマ漫画でも、彼女の残念な所がネタにされている。
開発スタッフの間でも残念なドジっ娘という認識はやっぱり共通のようだ。
余談
初登場した『ギャラリーオブラビリンス』の怪物図鑑における彼女の説明欄のみ、
「悪魔の狩人。兆弾を使い死角から敵を撃つ」と「跳弾」の字が間違っている。
本作以降はちゃんと修正されているが、こんな所までドジっ娘属性を発揮するとは･･･
