TAS
たす
概要
まずTASというのは上記の通り、「Tool-Assisted Speedrun」の略称( 場合により最後がSuperplay、Scoreattackとなることもある )。
決して「TAS」というハンドルネームの凄腕ゲームプレイヤーが存在しているわけではない。
この種のプレイ状況としては、ゲームの機能面を利用したプレイ、例えばエミュレータの機能として用意されるスロー再生やコマ送り、一定の状況を保存するやりなおし、ゲーム内で使用される乱数ののぞき見などの機能や、プログラムの解析により乱数や判定等を完全に把握する、パスワードを作成するなどの行為を利用してゲームプレイを行い、動画を作成公開することである。
そのため、同じソフトウェアおよびツール等があればプレイの再現が可能となっている。
また、TASでやっている事の殆どは人間による実際の操作が可能な範囲を逸脱している訳ではないので、頑張れば人間による操作でも再現ができる。
その分、TAS動画の制作には数百回、数千回以上の追記や行うゲームのシステムの調査等、相当の労力を用いられている。
歴史
その歴史は古く、さかのぼれば1999年になる。
TAS動画のほとんどは、「Speedrun」、つまり最速を目指す競争に使われていた。例えば「キャラのジャンプなどの無駄を失くす」、「"乱数調整"によって低確率のものを確実に引き当てる」、「敵キャラなどの位置を任意の方向に動かして利用する」、「フレーム単位で入力する」など人力では通常不可能なことまで可能になる。
また強制スクロールや特定フラグ成立まで時間のかかるものの場合、可能な範囲でお遊び要素が現れるものもあり、フレーム単位で行なわれる動きは"変態"と呼ばれることも多い。
さらにゲーム内で発生するバグや仕様も有効利用することもある(壁抜け、ワープ、デバッグルーム、任意コード実行等)。つまり物理的なものを除いて実機で可能なことであればなんでもありということである。
そのほか、「Speedrun」以外のTASの中でもスピードを追求しない魅せプレイ勢の区別のために「TAP」という用語も作られたが、前述の通りTASは”Tool-Assisted Superplay”の略でもあるため、TASと表現すればTAPの意味を包含するため現在はほぼ死語となっている(「これTASじゃないじゃん」という荒れる原因になりかねないツッコミを避けるためにあえて区別する場合は、最近では「TASさんの休日」という言い回しをするときもある)。
誤解に関して
ゲームの特性自体を改造等の手法により変更する"チート"とは異なるため、その扱いに関しては注意が必要である( 一部では改造されたゲームのTASをしたり、チートと兼用した動画-通称チータスも存在する )。