ガチョウ・アヒルなど大型の水鳥の抜けた羽根をペンとして利用するもの。
概要
鳥の羽根を筆記に用いる例は、ヨーロッパではかなり昔から行われていたらしい。
英語の「pen」はラテン語の「penna」に由来するが、「penna」の意味は「羽根」である。ちなみに現代イタリア語の「penna」には「羽根」と「ペン」の両方の意味がある。
水鳥の羽根は時期になれば勝手に抜けるものだし、鳥を捌いて料理にすれば羽根は当然不要になる。要するに羽ペンとは単なるリサイクルなのだが、獣毛の束を筆として使ってきた日本人や中国人にとっては羽ペンがお洒落でエキゾチックな器物に見えるらしく、洋風のしつらいのイラストにはしばしば羽ペンが登場する。
でも実は、羽ペンはけっこうつかみにくくて使いづらい。なぜなら、手に持つのが羽毛の生えている部分ではなく羽軸の部分で、せいぜいメモ帳用の鉛筆くらいの太さしかないからである。