「第2はレッドハンド!パワーハンドだ!」
概要
燃え上がる炎のような深紅の腕。テラフォーミングで重い荷物を運ぶために作られた。
50tもの鉄球を軽く受け止めて投げ返す程のパワーを秘め、
スーパーハンドすら上回る500tである。必殺技は「パワーパンチ」(両腕)、「メガトンパンチ」(右腕)
やろうと思えばジンファイターの頭を握り潰す事が出来る。
その性質から力技に特化しており、鉄球などを持ち上げて投げる、相手の攻撃を受け止めて弾き返す、握力で握り潰す、怪人の武器などをへし折る、力任せにパンチするなど大雑把で精密さに欠けるようであり、赤心小林拳などの繊細な動きはスーパーハンドの方が使いこなせるようである。赤い腕の力の戦士
換装時はその力を見せるように両指を顔の前で開き、力強く握りしめる。
活躍
- 第1話
- 性能テストとしてクレーンに吊るされた鉄球を受け止める。改造直後で体がそのパワーに慣れておらず、腕が痺れていた。
- 第3話
- 坑道に生き埋めにされ変身と共に換装。崩れてきた岩石を持ち上げ除去する。
- 第4話
- カマキリガンの死の大鋏クロスと真っ向から力勝負。見事に押し勝ち、両腕の鎌をへし折る。ダメ押しで頭の触覚をもぎ取り悶絶させ、体をリフトアップさせて真上に投げ飛ばし落下した所に追撃の右アッパーを腹に叩き込むなど大活躍。持ち上げて投げ飛ばす長所を見事に活かした。
- 第8話
- 崖上からドグマファイターが投げ落とした岩石を受け止め、そのままスネークコブランに投げつける。 岩投げちゃおっと!
- 第10話
- バクロンガーの左手の鋏を怪力でへし折る。
- 第12話
- ライギョンの大きな両眼を握り潰して火花を噴かせる。絵面がとても痛い。
- 第16話
- オニメンゴの「鬼に鉄棒」を奪取し真っ二つに折る。
- 第21話
- バチンガルの罠では基本用途に忠実に落下してきた鉄球を受け止め投げ返し、横の壁を両腕パンチで突き破り脱出するも、ファイブハンドの中では1番最初に奪われる。バチンガルも使用し両腕でスーパー1のスーパーパンチを受け止め弾き返す。「受け止めて返す」の一種の応用か。
- 第22話、第23話、劇場版
- メガール将軍やテラーマクロとの決着を迎えた大一番、そして晴れの劇場版でも一切使用されず。特に劇場版では赤心少林拳や他のファイブハンドが満遍なく活躍した45分の中で唯一の出番なしで銀幕デビューを逃す。何故だ…
- 第25話
- ジンドグマ編の戦闘において初使用。怪人戦での使用もけっこう久しぶり。磁石怪人ジシャグゲンの強力吸引光線で引き寄せられる力を逆に利用し両腕のパンチを叩き込む。
- 第27話
- ブルドーザーで攻撃してきたグラサンキッドを正面から受け止め、土を掻き分けるブレード部分を掴んで振り回しブルドーザーから引き摺り下ろす。両腕によるパンチ攻撃が初めて「パワーパンチ」と呼称され、目の巨大サングラス部分を破壊するなどここ10話ほどの鬱憤を晴らすかのような大活躍。
- 第28話
- ビデオ怪人ビデオンの頭部の2本のアンテナを握って引き抜き、得意の両腕パンチで胸部のビデオデッキを破壊するなど活躍し、稲妻旋風キックでのKOに繋ぐ。部位破壊の達人ぶりが健在である事を示した。
- 第34話
- 閉じ込められた牢屋の扉をこじ開ける。
- 第35話
- イスギロチンの配下のジンファイターが陣形を組んだ椅子バリアの櫓を力ずくでこじ開ける。
- 第36話
- ハサミンブラッドの両手の巨大鋏で牽制しながら胸の鋏を射出する連携攻撃「二重バサミン」に対し岩をフローターサーブする「スーパーサーブ」で対抗(パワーハンドだけど) 実に28話ぶりにパワーハンドで岩石を飛び道具として使用し、胸の方の鋏を無力化させる。チョキは岩を斬れないのでグーの勝ち。
- 唐突にバレーネタとなったのは放映当時の81年7月、日本開催のワールドカップバレーボールを目前に控えていたからだと思われる。
- 第44話
- かなり久しぶりの使用。ハシゴーンの巨大ハシゴによる拘束と電磁光線の攻めに対し怪人ごとハシゴを振り回しリフトアップから投げ飛ばす怪力を見せる。
- 第46話
- 首に掛けられたオニビビンバの大鎌を振り解く
- 最終回
- 今までの分を取り戻さんばかりの大活躍。悪魔元帥の罠で密室となり爆弾が仕掛けられた宇宙開発局の所長室のガラスを渾身の右ストレート「メガトンパンチ」で叩き割り脱出。更に上空から落下してきた鉄球を受け止める本来の役割も久々に発揮し、最終回でついにパワーハンドを用いた殺陣が披露される。ジンファイターの群れを千切っては投げ、力任せに2人の腕を掴み何度も激突させ、得意の両腕パンチや左右のラッシュで一騎当千の大立ち回り。更に今までの部位破壊などで繰り返し描写されていた握力でジンファイターの頭を握り潰すなどかなりの残虐ファイトで屍の山を築く。続くマジョリンガとの決戦では超能力で飛ばされた岩石を36話のスーパーサーブのように打ち返し、切り札の稲妻電光剣の宇宙プラズマを吸収。形勢を逆転させ、剣による一撃を久々の真剣白刃取りで奪取。50トンもの物体を受け止めるパワーハンドの性質と赤心小林拳の奥義が一つになった瞬間である。そこから文字通りの返す刀の稲妻電光剣による突き刺しで見事マジョリンガを撃破。直接のトドメこそ稲妻電光剣だが最終回にしてついにパワーハンド状態で大幹部怪人を討ち取る大金星を挙げた。
余談
・39話でフランケライターの蓋を強制的に閉じさせた「パワーチョップ」という技があるが、スーパーハンドで繰り出している(紛らわしい)
・1話のヘンリー博士の説明や公式の仮面ライダー図鑑などではスーパーハンドに次ぐ第2の腕として扱われているのだがファイブハンドの中では出番なしの回・期間が多い。標準装備のスーパーハンドと極端に出番が少ない事で逆に切り札的ポジションを確保しているレーダーハンド以外の3つの中では最小。これはエレキハンドと冷熱ハンドの属性攻撃が便利すぎて相手が悪いとしか言いようがない。活躍の為のお膳立てのために怪人に露骨にへし折る用の武器を持たせなければならなかったり、使えそうな手頃な岩が近くに必要だったりと一工夫必要な事も要因として挙げられる。必殺技として設定されているパンチもスーパーハンドでも問題なさそうな場面が多い。
・ならばその怪力を生かして近接格闘…となると結局の所スーパーハンドと赤心少林拳の技巧を魅せる場なので使えない。結果として部位破壊や投石などしか出番がなく、後半は牢屋の破壊など戦闘以外の場面で出番を捻出するなど格闘技設定の割をモロに食っているハンドである。その怪力と握力を生かした殺陣は最終回でようやく解禁された。
・その代わり見せ場ではブルドーザーを押し止めるなど単独でインパクトのある場面が多く、戦闘以外の場面でも活用するなどで定期的な出番を確保していたりファイブハンドの一つとして配慮されている節がうかがえる。繰り返し述べた通り最終回では大活躍し幹部怪人の首級を挙げた。
ゲーム作品での活躍
・長い歴史の中で数多く存在する歴代のオールライダー作品でもやはりスーパー1といえばエレキか冷熱というパターンが多く、ファイブハンドを全て出す場合でも無い限りハブられがちになるなど不遇であった。
・2016年の「バトライド・ウォー創生」でようやく登場。劇中で何度か行った投石と鉄球を受け止める性質を加味され、どんな場所だろうと地面から岩を引っこ抜いて持ち上げ投げるという技が作られた。ステージに合わせて引っこ抜く物体が岩になったり石柱になったり妙な部分が細かい。またグラサンキッドに使ったパワーパンチも再現されている。
・そして2023年の「ガンバレジェンズ」ではスーパー1のファイブハンドがフォームチェンジとして認定され、基本のスーパーハンド以外の中でなんと最初に実装されるという大抜擢。(劇中で2番目に登場したのがパワーハンドなので順番通りではあるのだが)時代がパワーハンドさんに追いついた瞬間である。必殺技は27話のパワーパンチからの月面キックを(フォームチェンジなためパワーハンドを装備したままだが)再現している。