概要
都市圏の職場(学校)に通う会社員や公務員といった労働者(学生/生徒)や、その家族が住む、都市近郊市町村。
和製英語であり、朝、仕事に行くために家を出て、夜に帰ってくることから寝る為の街という意味で「ベッドタウン」という言葉が生まれた。
主な特徴として
- 大都市へのアクセスには限られた交通機関(多くは鉄道)に依存している。ゆえに出勤・帰宅時間は大混雑が発生する。鉄道すらなくバスなどの道路アクセスしかない場合は最悪で、朝夕は大渋滞に見舞われる。
- 同市内や近隣自治体への移動はあまり考えられておらず、交通機関が都心方向にしか伸びていない。
- 飲食店やスーパーマーケット、ドラッグストア、コンビニなどの日用品が揃う商店は整っているが、家電や家具などの耐久消費財はほぼショッピングモール(イトーヨーカドーやイオンモールなど)に依存している。
- 「ただ帰って寝るだけの場所」という住民が多く、地域コミュニティが希薄であり、商業や文化機能は近隣の大都市に依存している部分が多い。
1970年代からバブル期にかけては、都心にアクセス出来る場所であれば立地が多少悪くても人気を博していたため、当時の関東圏や関西圏では多摩ニュータウンや名張市(三重県)のような都心から遠く離れた場所までニュータウンや団地が開発されていた。
しかしその後は都心回帰が進み、東京都市圏では足立区や江東区、川口市、関西圏では豊中市などの都心へのアクセスのよい近郊が人気を博すようになり、都心から離れたベッドタウンは深刻な高齢化に見舞われている。