概要
イオングループが運営、所有するイオン(スーパー)を中心に構成されたショッピングモール。
核店舗になる事が多いイオンはかつてジャスコと呼ばれていたため、未だにイオンモールという呼称がしっくりこない人もいるとか。
稀にイオン以外が核店舗になる事もある(ダイエー、マルエツ、ザ・ビッグ、KOHYO等)。ブランド統合前はジャスコの他、マイカル系のサティが核店舗になることも多かった。非常に珍しい例として、かつてイオンモール岡崎南にはセブン&アイグループの西武百貨店が入居しており、ライバル企業グループの店舗が同じ施設に入居する不思議な店舗となっていた。
また、元からイオンモールとして展開された施設と、旧ダイヤモンドシティ(イオンと三菱の合弁であり、「ダイヤモンド」も三菱に由来)を合併したことにより加わった店舗が存在する。後者は基本「ダイヤモンドシティ・〇〇」で「〇〇」には独特な愛称(例:橿原市の「アルル」)がついていたが、現在は名古屋のmozoワンダーシティを除いてほぼ愛称は消滅し、「イオンモール+地名」のネーミングに統一している。
1990年代初頭青森県つがる市に第一号店「イオン柏ショッピングセンター(現:イオンモールつがる柏)」が出来て以降地方都市の郊外を中心に増え続け、全国に約190店舗ある。
イオンモール以前の大型商業施設は、東京都心部の土地が少なく天井が低い店舗を参考にした、狭苦しく垢抜けないものであった。旧「ジャスコ」もその一つであった。
しかしイオンモールは、平成の規制緩和もあり田舎の広大な土地を使って、外観は地味だが内部は世界水準の設計を行い、各地のトレンドエリアを一気に過去のものにしてしまった。また、内部の豪華さに反して商品は百貨店のような超高級志向では無かったため、時代にマッチしていた。
地元の商店街や百貨店などは「イオンモールが潰した」とされることも多い。
飲食や衣類はもちろんのこと映画館やゲームセンター等を併設している店舗も多く、地方民が大都市の流行に追いつけるいわば「憧れの地」として扱われやすい。イオンモールは地方でも東京を、バブル崩壊後なのにバブル時代を感じられる体験施設でもある。地元リア充のデートスポットになることもしばしば。
地方都市の郊外の空き地…つまり陸の孤島を利用して建てられる傾向が強いため、どうしても車でのアクセスになりやすいが、最近は北海道旭川市のイオンモール旭川駅前(旭川駅)や大阪府大阪市のイオンモール大阪ドームシティ(ドーム前駅)、岡山県岡山市のイオンモール岡山(岡山駅)のように駅と直結している例外も増えつつある。
2008年には埼玉県越谷市に国内最大規模を誇る越谷レイクタウンをオープンした。こちらも駅前にあるため都内からの客も珍しくない。
地方からの利益を第一としているため、東京23区内にはイオンモールは一店舗も存在しない。東京ではららぽーとがその代役を務めている。
一応イオンモールに近い規模の施設なら板橋~練馬の境目にあるイオンスタイル板橋(元サティ)がある。
ただし、福井県のようにイオンモールの受け入れを拒否している自治体がいたり(福井県に至っては2003年の旧ジャスコ撤退後は小型店舗を除けばイオン系の商業施設自体が存在しなかったが、2021年にマックスバリュが初出店を果たし、2024年にはイオンスタイルが開業)、主に岡山県以西に多いローカル企業が強い(大体こいつのせい)自治体などではイオンモールが出店できなかったり競争に敗れ撤退を強いられたりするパターンもある。
2016年にはダイエー傘下だったOPAを子会社化し、イオングループのファッションビル事業を同社を統括させている(OPAについてはダイエーの記事を参照)。
同年から2024年までは新札幌駅の「カテプリ」も運営しているが、そちらも元ダイエー系列であり、ダイエーがフランスの百貨店・プランタンとライセンス契約を結んで出店した百貨店「プランタン新さっぽろ」が前身。2024年7月以降は札幌副都心開発公社に継承され、イオングループを離脱している。
木を植える活動
環境保護活動の一環として街路樹を植えている。これは、創業者の故郷である三重県四日市市で、四日市ぜんそくが起こった事がきっかけである。
石川県ではテナントのとある中古車チェーンが街路樹を枯らした挙句、セメントで覆った為かなり怒っている。