曖昧さ回避
『怪盗ジョーカー』の登場人物⇒ダイヤモンド・クイーン
概要
はやみねかおるによる冒険小説シリーズ。講談社青い鳥文庫より刊行されている。
主人公である怪盗クイーンがパートナーのジョーカーと共に飛行船トルバドゥールに搭載されている世界最高の人工知能RDにサポートされながら宝を盗んだり、宝を巡って戦ったりするストーリー。
登場人物
主要人物
基本的にこの3名で獲物を盗み出す。怪盗として活動していない時は超弩級巨大飛行船トルバドゥールの船内で生活している。
ICPO(国際刑事警察機構)
治安を守るために活躍する世界最大の警察組織。各国の政府からの要請を受けて、刑事や探偵卿を派遣している。本部はフランスのリヨン。
- スキューイーズ
国際刑事警察機構の事務総長。「世界が平和になればいいのに」という子どものときに誰もが一度は考えたことがある願いを実現するために、どんな犯罪にも負けない最強の力を欲している。
- M
国際刑事警察機構の上層部に所属。探偵卿らに指示を下す謎の人物。現在は探偵卿を引退して、管理職についているが、現役時代は「探偵卿の中の探偵卿」と呼ばれていた。その正体は不明で、常に何らかの通信手段を使い指令を送る。非常に性格が悪いと専らの評判。
- ルイーゼ
元探偵卿。ヴォルフの生まれる前から探偵卿として活躍しており、現役時代は「伏兵(ヒンターハルト)」の異名をもっていた。現在は探偵卿をまとめる中間管理職で、変人奇人が多い部下たちに手を焼いている。管理職に退いた今も、抜かりない計略は健在。上司のMを毛嫌いしている。
- Mic
国際刑事警察機構暗殺部門に所属する、自称「美しき暗殺者」。タンポポの綿毛のような癖毛が特徴。容姿端麗なナルシスト。Micと名乗っているがれっきとした日本人であり、本名は権田原太造。しかし、この名前で呼ばれることを嫌っている。また、名前の発音にもこだわりがあり、Mにアクセントを置かずに「ミック」や「mic」と呼ぶと発音指導が始まる。元暗殺臣。物心がつく前から暗殺者になるよう育てられたため、命令が出れば躊躇なく人を殺すことができる。
同作者のモナミシリーズにも登場。
探偵卿
ICPO(国際刑事警察機構)所属の13名の探偵。常に13名となるようになっており、死亡や引退等で空席となった場合は、探偵卿の助手が昇格又は外部からのスカウトで補充する。
イギリスの探偵卿。完璧な観察力、するどい洞察力、神をもおそれぬ推理力をもちながらも、どこかずれているため、「調子っ外れ(ホンキートンク)」の異名をもつ。一方的にクイーンが変装したアンジェリク・フォン・ぺリゴール伯爵夫人に惚れたことがある。
『怪盗クイーンと魔界の陰陽師』時点で探偵卿を引退している。
引退後は薔薇を作って暮らしているらしい。(2019年サイン会より)
ジオットの秘書かつ探偵卿見習い。『怪盗クイーンの優雅な休暇』時点で15歳。東洋人の父と西洋人の母をもつハーフ。黒い短髪に白い肌、小学生に間違えられるほど背が低い。13歳のときに飛び級制度を使って大学を卒業。頭に犯罪者の資料がつまっているため、「生きた犯罪データベース」と評される。
『怪盗クイーンと魔界の陰陽師』時点で探偵卿に昇格。
フランスの探偵卿。『オリエント急行とパンドラの匣』時点で45歳。断片的なデータを収集分析し、それらをつなぎ合わせて事件を推理するため、「パッチワーク(つぎはぎ)」の異名をもつ。密輸事件を専門としており、サッチモ社がおこした金密輸事件のトリックを、冥美が書いた報告書を読んだだけで見破った。暗い性格は生まれつき。
自らが開発した人工知能マガと共に活動する。
- ウァドエバー
- パイカル
ウァドエバーの助手。飛び級制度を使い十五歳で大学を卒業したため、「スキップ」の異名をもつ。探偵卿になることが目標。ウァドエバーの助手になって十日以上我慢できた人はいないため、探偵卿の間でいつ辞めるか話題となり、賭けられていたらしい。
英語・ドイツ語・フランス語・日本語・バスク語など、多数の言語を習得している。ウァドエバーのことは尊敬しており、例え犯罪まがいのことであっても彼のなすことの邪魔はしない。「悪」の定義は、「美しくないもの」。
- ラロ
『怪盗クイーン ブラッククイーンは微笑まない』で言及されたスペインの探偵卿。探偵卿の中で最も優秀と称される。
- マライカ・ワ・キバキ
ケニアの女性探偵卿。『怪盗クイーン ケニアの大地に立つ』時点で28歳。ハーバード大学卒業後、国際刑事警察機構に入り、すぐに探偵卿に昇格。野生の勘で犯人を見つけ、後付けで推理を考えるという探偵法を取る。祖父はマサイ族の戦士。探偵卿の仕事がないときは、自分の受けた教育を次の時代の子どもたちに伝えるべく、地元で小学校の先生をして、子どもたちの幸せな未来を願っている。「マライカ」はスワヒリ語で「天使」という意味だが、子どもたちからは「シェタニ」(スワヒリ語で「悪魔」)と呼ばれている。
暴力は教育と真逆の位置にあるため嫌いという一方で、目の前で暴力をふるっている人間を見ると、腹が立って殲滅したくなる。戦闘能力は高い。かけている眼鏡は、見えすぎる視力を抑えるためのもの。
- イザド
性別・国籍ともに不明。外見は、手作り感満載のコンバットスーツを着た特撮ヒーロー。探偵卿の誰よりも正義と平和を愛している。
- ネア・ブラディーボ・ヴァロア
モナコ公国の探偵卿。容姿端麗な三十代後半。ヴァロア家の末裔で莫大な富をもっており、ネアのもつ上流階級との深いつながりは、国際刑事警察機構の活動に欠かせないほど。しかし、退屈で心が満たされることがないため、「アヴィディテ(貪欲)」の異名をもつ。自信家な性格と不遜な振る舞いから、周りからは「イヤなやつ」扱いされているが、本人は自分の頭や顔の良さと金持ちであることからの反感だと思っている。探偵卿は最低でも五か国語を話せないといけないが、ネアは例外でフランス語しかわからない。執事であるシド・マイティ・ゼンには絶大な信頼を寄せている。なお、ネアの住む豪邸には住所がなく、電話も引いていないため、連絡手段は伝書鳩。
日本警察
- 上越警部
- 岩清水慎太郎
中国奥地
- 皇帝(アンプルール)
クイーンの師匠で自称「宇宙一の怪盗」。
初楼
世界最強の暗殺者集団。
- 緋仔
- ロシとロク
- ズユ
幻術師。彼女の存在を認識した時点で術にかかる。彼女の素顔を見て生きて帰ったものはいない。
- クラサ
世界一のバーテンダーであり、世界一の如意珠の使い手でもある老人。
見た目は小柄な老婆なのだが、実はかなりの殺しの腕。長いこと戦う事しか知らずに過ごしてきたため、戦いの無い社会でどうすればよいかわからなかった。シスターというのも名称不明の本名の代わりに出てくる肩書きで、その名の通りシスターになる事で戦いの無い場合の生き方を知りたかったのである。しかしそれも及ばず、殺しの道に舞い戻る。その証拠が緋仔の存在。彼女こそが緋仔の育ての親だった。
ホテルベルリン
第二次世界大戦中にドイツでナチスに対抗する為に組織されたドイツマフィア。
- インゴマル・シュミット
- ゼルマル・シュミット
- エレオノーレ・シュミット
- シュテラ
ドライ・ドラッヘン
ホテルベルリンの最高幹部。
謎の収容所
少年たちに戦闘訓練をさせる謎の収容所。少年たちは名前ではなく番号で呼ばれる。
その他
- イルマ・クレメ・デ・オルロフ
- パシフィスト・ドゥ・ルーベ
- 春咲華代
- 遊佐三郎
- 夢水清志郎
シリーズ一覧
- 長編
- 『怪盗クイーンはサーカスがお好き』
- 『怪盗クイーンの優雅な休暇』
- 『怪盗クイーンと魔窟王の対決』
- 『オリエント急行とパンドラの匣』(夢水清志郎と共演)
- 『怪盗クイーン、 仮面舞踏会にて -ピラミッドキャップの謎 前編-』
- 『怪盗クイーンに月の砂漠を -ピラミッドキャップの謎 後編-』
- 『怪盗クイーン、かぐや姫は夢を見る』
- 『怪盗クイーンと悪魔の錬金術師 バースディパーティ前編』
- 『怪盗クイーンと魔界の陰陽師 バースディパーティ後編』
- 『怪盗クイーン ブラッククイーンは微笑まない』
- 『怪盗クイーン ケニアの大地に立つ』
- 『怪盗クイーン ニースの休日 アナミナティの祝祭前編』
- 『怪盗クイーン モナコの決戦 アナミナティの祝祭・後編』
- 短編
- 『怪盗クイーンからの予告状』「いつも心に好奇心!」に収録
- 『出逢い+1(プラスワン)』「おもしろい話が読みたい! 白虎編」に収録
- 『怪盗クイーン外伝 初楼 -前史-』「おもしろい話が読みたい! ワンダー編」に収録
- ファンブック
- 『怪盗クイーン 公式ファンブック 一週間でわかる怪盗の美学』
- 読書ノート
- 『怪盗クイーン 100冊読書ノート』