しいたけ

「しいたけ」（椎茸）とは、キノコの一種。食用に広く使われている。

日本では主に大分県産や宮崎県産のものが有名。

概要

椎(しい=どんぐり)などの広葉樹に寄生する菌類の一種。

広い傘と短い軸を持ち、茶色を基調とした色をしている。

食用として栽培されており、非常に多くのミネラル分を含む栄養価の高い食品でもある。しかしながら、その独特のにおいや触感を嫌う人も多く、にんじんやピーマン、茄子などの『子供の嫌いな野菜』の一つともされる。

また、天日に干して干しシイタケとして保存することも可能で、その際のビタミンD2は生食のものよりも飛躍的に増加している。ただし、干しシイタケは単にシイタケを干せばいいものではないらしい。

食し方は非常にバリエーションに富んでおり、焼いて醤油とバターで食べるシンプルなものもあるが、和食との縁は深く、刻んで料理の具として扱うのはもちろん、特に干しシイタケはそのうま味の多い戻し汁を出汁に転用することで、料理の味に深みを与える効果がある。反面、干しシイタケにすると独特の匂い成分が出るため、一部のシイタケ嫌いの人はたとえ細かく刻んで混ぜ込んでもこれが原因で気づいて嫌がるのだとか。

ちなみに、今でこそ安価な食用きのことして広く食されているシイタケだが、栽培方法が確立されるまでは今のマツタケ並みかそれ以上の高級食材であった。

江戸時代中頃（1664年頃）から榾木（ホダ木）（幹を一定の長さに切断した丸太）に傷をつけてシイタケ菌がそこに付着することを自然に任せた鉈目（ナタメ）法による初期の原木栽培もされ始めたが、それでも生えるかどうかは運しだいという賭博性の強い養殖方法だった（生えれば当然巨万を得ることが出来るが生えなければ大損という意味でも賭博性が強い）。

明治になってからもいくつか栽培法は開発されたが、昭和初期に培養したシイタケ菌をおがくずで栽培する菌床栽培方法が開発され、さらに原木栽培でも培養したシイタケ菌を木片に付着させ、蝋でコーティングした木片をホダ木に打ち込む方法が開発されたことにより、一気に普及。現在に至る。

分類

界	菌界 (Fungi)
門	担子菌門 (Basidiomycota)
綱	菌じん綱 (Hymenomycetes)
目	ハラタケ目 (Agaricales)
科	キシメジ科 (Tricholomataceae)
	もしくはヒラタケ科 (Pleurotaceae)
	もしくはホウライタケ科 (Marasmiaceae)
	もしくはツキヨタケ科 (Omphalotaceae)
属	シイタケ属 (Lentinula)
種	シイタケ (L. edodes)