概要
2005年の年末商戦に発売と、第7世代の据え置きゲーム機では最も早く登場。
他の第7世代ゲーム機と同様にインターネット接続を前提としているが、オンラインサービスXbox Liveのサービスの充実度は飛び抜けている。
Xboxの後継機に当たるが、ハードウェアの構成は全く異なる。
初代XboxのハードウェアはWindows PCの流用だが、Xbox360はPowerPCベースで新たに専用開発されたものである。
しかし前世代のXbox同様にWindowsPCとの親和性は高い。
同世代の他社ハードはPlayStation 3およびWiiだが、携帯ゲーム機のニンテンドーDS、PSPともシェア争いを繰り広げている。
主な通称は「360」「箱○」「箱三郎」など。
ちなみに、360は日本語では「サンロクマル」と発音するが、
英語では「スリーシックスティー」と発音する。
Xbox360Sが2010年6月24日より販売開始。
Xbox360Eが2013年9月19日より販売開始。
Eは光出力端子が省略され、旧型同様に出力ケーブル側の端子を使用するように変更されている。
またVGAケーブルをはじめとした旧型のAVケーブルが全て使用できなくなっている。
アナログ出力には同梱の専用AVケーブルのみ対応。
後継機はXboxOne。
360
360には、360度すべての方向のエンターテイメントを届ける箱という意味が込められている。なので、特にオンラインコンテンツの充実が多い。
ゲームの追加要素であるDLCや、ランキング、オンライン対戦(有料)はもちろん、ゲーム本体のオンライン配信も多い。
しかし日本では、売り上げ数が少ないわけではないがPS3やWiiなどの他社ハードと比べると売れ行きは一歩以上劣っている印象を持たれており、先代機種のXbox程ではないもののマニア向け、洋ゲー、ギャルゲー、縦横STGなどPS3よりもコアゲーマー向けのハードと認識されていた。アイマスをやるために買った人も多かったと思われる。
そのため、ソフトの供給もPS3やWiiが優先され、国内ではXbox360版が販売されない、または後追いで販売ということも少なくない。しかし、日本国外ではXbox360の勢力も大きい。
外付けドライブとしてHD-DVDを採用することで、ハイビジョン映像の再生も可能としていた。(こちらのドライブではゲームの起動は不可能となっているので本体ドライブ故障時の代替としては使えない)
性能
結局のところ、Xbox360のプロトコルはかなりWiiUに似ている。CPUにPowerPCを搭載したことなどが原因である。残念ながら初代XboxもIntel製CPUになっていたのにもかかわらず、さらにWindows向けのCPUから乖離してしまったため、XboxOneでCPUの規格が完全にWindows規格になるまで待つことになる。
CPU | IBM PowerPCカスタム「Xenon」3.2GHz | 通称「PX」 |
---|---|---|
GPU | ATI(AMD)「Xenos」 | eDRAM搭載 |
メモリ | GDDR3 512MB 22.4GB/s | システム・グラフィック共用 |
eDRAM | 10MB 外部32GB/s 内部256GB/s | 半透明処理やアンチエイリアスなどメモリアクセスが頻発するような処理に使用される |
メディア | DVD-ROM/HDDもしくは内蔵メモリ、初期型のみ専用メモリーカード対応 | 一般のHDDは利用不可(差しても認識されない)、後にアップデートでUSBメモリ(WindowsFAT32、1GB以上の空き容量、最大2TBまで)に対応 |
- 初期型
HDMI端子を搭載していないモデル。無線LANは後付けと内蔵していないため、中古で安く出回っている。
いわゆるRRoDはこれで起きる。後に対策を施したHDMI端子搭載モデルが出回る。
下記2つと決定的に違うのは、独自規格のメモリーカードが使える点。
- 中期型
Xbox360 S。メモリーカード端子がオミットされる代わりに無線LAN機能を搭載。
Kinect専用端子も搭載されており、ここに繋げばKinectに電源まで供給してくれるという優れもの。
SATA端子が本体に普通に内蔵されているので、HDDを非公式品で組み込みたくなるが、実際はIDEモードのPCでMS-DOSを起動し、Western Digital製Hddに非公式パッチを組み込んで通常の
PCで使えなくしたものしか認識しない。もちろん、初期型のHDDを分解してそのまま入れたりすることも可能。
これから購入する方はこれか、後期型をおすすめする。
- 後期型
Xbox360 E。映像出力方法がコンポジット映像かHDMIの二者択一になる。そのあおりをうけて、上記のモデルで使えるAVマルチケーブルが使えない。2013年発売なので日本でまともに流通していないが、このモデルでのみ発売された500GBモデルは廃人向けfpsゲームのギアーズオブウォー3やブラックオプス2などが特典として付属するのでお勧め。
光デジタル音声出力端子はオミットされたので、DTSも当然ながら使用不可(HDMI経由ならドルビーデジタルは可能)。
Xboxとの互換性
Xboxとはハードウェアレベルでの互換性は無いためエミュレーションで再現している。そのため動作しない(または動作未検証)ソフトもまだ多い。
そのためXboxのソフトをXbox360でプレイしたい場合は要確認である。
PlayStation 3との関係
同世代ハードとして直接的なライバルとなるPlayStation 3だが、日本においてはPS3が優勢であるものの、世界的に見れば片方を倒す決め手に欠けた。そのためソフトの供給がPlayStation 3とXbox360の両方にリリースされるソフトが多かった。
しかし専売ソフトも当然存在するし、両方のハードにリリースされたソフトは基本的に内容が同じであることが多いが、中には供給ハードによって内容やDLCが一部異なるものもあるため、注意が必要である。
また同じ作品でもランキングや対戦といったオンラインコンテンツも一部のMMOを除いてハード別になっており、相互に閲覧したり対戦することは出来ない。
余談
- Microsoftが販売するゲームハードなだけあってWindowsPCとの親和性が非常に高い。
- たとえば有線コントローラーはUSBゲームパッドとしてWindowsPCに接続できるのでデバイスドライバの配布がされている(XP以降用)。また、Windows用としてデバイスドライバCDが付属したパッケージもあった。
- 無線コントローラについてもWindowsPC用の受信機をバンドルしたものがある。
- HORI等が出しているフライトスティックやステアリングコントローラといった社外コントローラも同様に使用可能。
- Xbox LiveビジョンカメラもまたPC用のWebカメラとしての使用も可能。
- ソフト開発もWindowsPCがあれば個人でも可能である。
- アナログVGA接続用コードも販売されており、PCのモニタがそのまま使用可能となっている。
- Windows XP SP2などを搭載したPCとLANで接続することでPC内の動画や音楽などの再生もできる。
- 最近ではプレイヤーの動きをトレースするkinectもUSB接続となっているため有志がWindows用ドライバを開発しPCと接続して家庭用モーションキャプチャーとして応用する者が現れた。
- ハードウェアそのものを改造するため法的に問題ないか物議を醸したが、Microsoftがゲームのチートに使わなければ制約を一切かけない(そもそも内部処理で暗号化もしていない)と発言したため騒動は収束した。
- さらにMicrosoftから公式にWindows版kinectと開発キットもリリースされた。
- たとえば有線コントローラーはUSBゲームパッドとしてWindowsPCに接続できるのでデバイスドライバの配布がされている(XP以降用)。また、Windows用としてデバイスドライバCDが付属したパッケージもあった。
- オンラインはXboxLive(WindowsLive)を使用するため、ソフトによっては同じWindowsLiveを使用するPC版とのクロスプラットフォーム対戦を実現しているものもある。
- 意外なことに、同一世代機で唯一のWebブラウザを標準搭載していないハードである。
- 長らく機能自体が存在しなかったが、2012年末よりようやくInternet Explorerが提供されるようになった(IE9相当。ただしPC用のそれとは異なり、プラグインの類には対応しない)。
- ブラウザ機能を長らく提供していなかった理由は不明であるが、かつて欧州にて独占禁止法に抵触するとされた経験や、セキュリティ上の問題を懸念していたものと推察される。
- これとは別に、Xbox Smartglassという、他端末をリモコン機能付きのサブ画面やゲームパッドとする機能が提供されている。
- 同社製Windows Phoneはもちろん、Windows8、Android、iOSなどに対応。
- Xbox360のGPUは世界初の統合型シェーダーアーキテクチャを採用している。
- 簡単に言えばそれぞれのシェーダーユニットがどのシェーダーも担当することが出来るというもの。現在ではほとんどのGPUがこちらの方式を採用している。
- 初期型は通称RRoD(Red Ring of Death)という本体が起動しなくなる不具合がしばしば発生していた。(詳細はRRoDを参照のこと。)
- アメリカ発の所以かACアダプターがすごく・・・大きいです・・・初期型のそれはシャレにならない。360Sあたりでやっとマシになる。それでもデカいが。
- Xbox Liveでのコンテンツ決済に使うポイントをマイクロソフトポイントと呼ぶのだが、インターネットスラングとして、創業者のビル・ゲイツに因んでか、もっぱらゲイツポイントと呼ばれ、コンテンツ購入に必要なポイント数も「○○○ゲイツ」と通貨単位のような呼ばれ方をしていた。(言い換えれば、iTunesカードをジョブズカード。ニンテンドープリペイドカードを組長カードと言っているようなものである。尤もそっちでは前述のようなスラングは生まれてこなかったが。)
- しかし2013年8月26日のシステムアップデートで現地通貨(日本円)での取引に変わってからはすっかり死語になってしまった。でも友達へのギフト用にプリペイドカードの販売はちゃっかり継続中。
- 詳細1→Xboxギフトカード(旧 マイクロソフトポイント)とは ニコニコ大百科。
- 詳細2→マイクロソフトポイント Wikipedia。
- クラウドセーブデータ機能は実装当初から長く有償のゴールドメンバーシップ専用の機能となっていたが、無償で解放されたために3世代にわたって互換機能を用いて同じセーブデータを用いる事が可能となった。
- ただし360本体ではクラウドセーブデータ機能を有効にしたうえでクラウドセーブ領域へのコピーが必要となる。
関連タグ
プレイステーション3:前述の通り、競合機。
RRoD:Xbox 360本体に障害が発生した時に点灯するランプの俗称。Pixivでは、RRoDが点灯したXbox 360もよく描かれる。
しいたけ:ロゴマークや、それをかたどったコントローラーの「ガイドボタン」がこのように呼ばれている。