概要
『トランスフォーマーシリーズの実写映画4作目『ロストエイジ』に登場するディセプティコンの一人で、赤いカラーリングのパガーニ・ウアイラに変形。
前作『ダークサイド・ムーン』でのシカゴの惨劇により設立された反トランスフォーマー組織「KSI」(Kinetic Solutions Incorporated)が、シカゴ戦で討ち取られたディセプティコンの残骸や、その直属の実働部隊「墓場の風」が極秘に行った「オートボット狩り」で殺害したオートボット幹部の亡骸を解析して得たデータを基に、バンブルビーをモデルとして開発した人造トランスフォーマーのプロトタイプ。当初はKSIが遠隔操作して動かしていたが、同様にして開発されたガルバトロンの叛逆と同時に人間による制御を離れ、ディセプティコン軍団へと寝返った。他の人造トランスフォーマー同様、精神の有無は明らかになっていないが、玩具設定ではオリジナルであるバンブルビーと対照的に歪んだ性格ということになっている。
ロボットモードの姿はバンブルビーに似つつも、カラーリングは赤と緑を基調としており、頭部の形状はバトルマスクのままで、その意匠もスズメバチを彷彿とさせるものとなっている。また、ブラスターも蟹のハサミを模したクロー状になっているなど、バンブルビーよりも攻撃的なデザインとなっている。
KSIはバンブルビーと同等かそれ以上の性能を持つと主張していたが、自身を模した「コピー品」に対してバンブルビーは自主規制音を伴う言葉で罵る・(待機状態の)スティンガーを殴り倒すなどして露骨に怒りを剥き出しにしており、後に新型のカマロを再スキャンした時は対抗するようにバトルマスクやブラスターもスティンガーに酷似したものとなった。
終盤の戦闘では他の人造トランスフォーマー達と共に数の暴力でバンブルビーとハウンドを苦戦させたが、オプティマスとダイナボット達の参戦で形勢は逆転、自身もそのうちの一人ストレイフの背に無理矢理飛び乗ってバンブルビーと激しい空中戦を繰り広げた末に、地上に墜落したところをブラスターで首を吹き飛ばされて倒された。戦闘後、バンブルビーは残った彼の頭をストレイフに口に投げ入れて噛み砕かせ、ラジオの音声で「コピー商品は嫌いでね」と言い放った。
『ロストエイジ』公開当時に発売された玩具は、簡易変形タイプの「ロストエイジシリーズ」と、日本でのみ発売された「ムービーアドバンスドシリーズ」の2種があるのだが、後者は新規製造ではなく同シリーズのバンブルビーの配色を変えたリカラー品のため、ウアイラではなくカマロに変形する。2018年の「スタジオシリーズ」には、劇中のデザインを忠実に再現し、ちゃんとウアイラに変形するスティンガーが発売されている。