銀河鉄道999と銀河鉄道物語に登場し、地球とアンドロメダの間を1年に1往復する形で運行される銀河鉄道の列車。銀河超特急999号とも。
動力集中方式の機関車列車で、機関車は国鉄C62形蒸気機関車を、客車は優等列車用のスハ43形や戦災復旧車のオハ61形をそれぞれモチーフとしており、原作後半と劇場アニメでは最後尾に展望車を連結している。ただしテレビアニメでは作画の手間を減らすためか外観は客車1両目から最後尾まで同じものになっている。
なぜモチーフが蒸気機関車と旧型客車なのかはメーテルの発言によれば2度と帰らないお客のための演出の一環であり、銀河鉄道の存在がオープンになっていない惑星でのカモフラージュの役割も担っている。
外観こそレトロだが中身は最新鋭であり、機関車は人工知能を搭載したコンピュータによる完全自動運転を行い、運行中に判断を要する事項が発生した場合も機関車の人工知能が全てを判断する。勿論万一の際の手動運転も行える。
機関車のナンバーは原作と劇場アニメでは48号機、テレビアニメでは50号機となっている。
編成構成
- 展望車
モデルになった国鉄の展望車は1等車だが、銀河鉄道ではただ展望車として扱われている。ラウンジカーのようなフリースペースなのか、2等座席車や3等座席車なのかは不明。
- 座席車
リクライングシートを装備する開放型グリーン車(1等車or2等車)と個室型グリーン車、ボックスシートの普通車(3等車)、特等車が存在する。
- 寝台車
原作では描かれていないが、アニメ版では寝台車のベッドで鉄郎が目を覚ます描写がある。
- 食堂車
普通車と同じ4人がけボックスシートが並ぶ。調理は食材を停車駅ごとに積み込むのではなく、様々な元素を元に食材や料理を再現する調理器によって行われる。
ガラスのクレア殉職後、食堂車専従の乗務員は居ない。このため食堂車に来客があると車掌が食堂車の業務を代行する。
- 図書館車
原作で図書館車そのものは描かれていないが、図書館車から借りた書物を鉄郎が読む描写は存在する。
- 装甲車
三連装砲の「超時間重力砲」あるいは「ブラックホール・キャノン」を12砲門搭載する武装車両。威力は当たれば一溜まりもないレベルだが、役立ったことは一度もない。
銀河鉄道物語での999号
無印第1話で有紀学の兄、有紀護が空間鉄道警備隊入隊に際してタビトからデスティニーへ向かうために乗車。客車の窓にシルエットのメーテルと鉄郎が写っている。編成は最後尾に展望車を連結する劇場アニメ仕様となっている。
その後の登場はなかったが、OVA忘れられた時の惑星ではメーテル・鉄郎・車掌の3人も含めてメイン級の扱いをされる。ディグエット駅発車後に謎の光を浴びて車両全体が急速に腐食。動力系も停止した999は近傍の惑星ヒーライズの重力に引っ張られる形で惑星地表へと墜落した。
Nゲージの999号
マイクロエースが2000年にNゲージで製品化した。テレビシリーズ仕様と劇場版仕様の2種類があり、後の改良版にも引き継がれている。
セットには鉄郎、メーテル、車掌、ハーロックのフィギュアも付属している。