ドラマ作品
いずれもTheCWで製作放映されている。放送局の方針か、登場人物に女性ヒーロー・同性愛者がやや多い傾向がある。また差別問題に厳しく、6年前に人種・女性差別ツイートをした『フラッシュ』のエロンゲイデッドマン役ハートリー・ソーヤーはドラマのレギュラーメンバーであるにも関わらず解雇された。そのためシーズン7以降には登場しない。
ARROW/アロー(原題:ARROW)
DCヒーロー「グリーンアロー」の単独作。2012年から始まって以降、正統派ヒーロー物である『フラッシュ』が始まるまでの二年間、「能力者がいないリアル調の世界観」でアローバースの土台を築いてきた。MCUにおけるアイアンマン的な存在。2019年のシーズン8をもって完結する。
THE FLASH/フラッシュ(原題:THE FLASH)
DCヒーロー「フラッシュ」の単独作。『アロー』シーズン2でフラッシュになる前のバリー・アレンがカメオ出演し、翌年の2014年から主演ドラマがスタート。タイムトラベルや時空移動を扱う。シーズン2から別アースの存在が明らかになり、平行世界という世界観を掘り下げてアローバースを形成した。
SUPERGIRL/スーパーガール(原題:SUPERGIRL)
DCヒーロー「スーパーガール」の単独作。2015年から放映開始。『アロー』『フラッシュ』とは別の製作会社だったが合併し、S1×18でフラッシュと共演。翌年の大型クロスオーバー「インベーション」から『フラッシュ』以外の作品とも共演するようになった。
レジェンド・オブ・トゥモロー(原題:DC's LEGENDS OF TOMORROW)
DCヒーローとヴィランが活躍する単独作。『アロー』と『フラッシュ』2回目のクロスオーバー直後である2015年(新年)から放映が開始。
ブラックライトニング(原題:BLACK LIGHTNING)
DCヒーロー「ブラックライトニング」の単独作。2017年から放映開始。『アロー』と同じTheCWで放送されているものの、アローバースには属さない作品だったが、大型クロスオーバー第4弾「クライシス・オン・インフィニットアース」にてアローバースとの合流を果たした。
BATWOMAN/バットウーマン(原題:BATWOMAN)
DCヒーロー「バットウーマン」の単独作。大型クロスオーバー第3弾である「エルスワールド」で異例の初登場を果たし、2019年から放映開始した。しかし、ケイト・ケイン役ルビー・ローズのSNS発言等によって著しく作品評価を落としてしまい、シーズン1で彼女の降板が決定。新たにライアン・ワイルダー役ジャヴィシア・レスリーがバットウーマンを引き継いでシーズン2を迎える。
シーズン1のラストでブルース・ウェインの姿が明らかになった。
スーパーマン&ロイス(仮)
DCヒーロー「スーパーマン」とその妻ロイス・レインの単独作。当初は二人の子供は一人だったのだが、「クライシス・オン・インフィニットアース」の世界改変を経て子供が二人になった。子育てに奮闘するケント夫妻が描かれる。2021年からの放映スケジュールが発表され、ほぼ制作決定となっている。
クロスオーバー作品
フラッシュVSアロー(原題:Flash vs. Arrow)
2014年のクロスオーバー。『フラッシュS1×08』『アローS3×08』全2話。アローとフラッシュが共闘。独立したヒーロードラマ同士での初共演。「容赦ない人間グリーンアロー」と「優しい超人フラッシュ」というバットマンとスーパーマンの構図に近い対比が為されている。
ヒーローズ・ジョイン・フォース(原題:Heroes Join Forces)
2015年のクロスオーバー。『フラッシュS2×08』『アローS4×08』全2話。ホークマンとホークガールが初登場。直後である新年から『レジェンド・オブ・トゥモロー』が放送開始。
ヴァンダルサベッジとの戦い。
インベージョン!(原題:Invasion)
2016年の大型クロスオーバー第1弾。『スーパーガールS2×08(ラスト5分)』『フラッシュS3×08』『アローS5×08』『レジェンドS2×07』4作品による全3話を収録した日本語版DVDが発売中。地球に襲来したエイリアンとの戦い。
クライシス・オン・アースX(原題:Crisis on Earth-X)
2017年の大型クロスオーバー第2弾。『スーパーガールS3×08』『フラッシュS4×08』『アローS6×08』『フラッシュS4×08』『レジェンドS3×08』4作品による全4話を収録した日本語版DVDが発売中。アース1に侵攻してきたアースX(53)ヒーローとの戦い。
エルスワールド(原題:Elseworlds)
2018年の大型クロスオーバー第3弾。『フラッシュS5×09』『アローS7×09』『スーパーガールS4×09』3作品による全3話を収録した日本語版DVD/BDが発売中。
下記のクライシス前哨戦。ドラマ開始を前にバットウーマンが初登場。
クライシス・オン・インフィニットアース(原題:Crisis on Infinite Earths)
2019年の大型クロスオーバー第4弾。『スーパーガールS5×09』『バットウーマンS1×09』『フラッシュS6×09』『アローS8×08』『レジェンドS5×01』5作品による全5話を収録した日本語版BD/DVDが発売中。未来のバリーが行方不明となった大事件。あくまで外伝的だった他のクロスオーバーとは異なり、それぞれの単独作の設定に多大な影響を与える物語となっている。DCコミックの超大作「クライシス・オン・インフィニットアース」を原作とする。
【過去のDCコミック映像化作品から多数のゲストが出演。以下、出演した登場人物】
・ヤングスーパーマン 「クラーク・ケント」 トム・ウェリング
・スーパーマン リターンズ 「スーパーマン」 ブランドン・ラウス
・怪鳥人間バットマン 「ロビン」 バート・ウォード
・バットマン:アニメイテッド 「バットマン声優」 ケヴィン・コンロイ
・ゴッサム・シティ・エンジェル 「ハントレス」 アシュレイ・スコット
・超音速ヒーロー ザ・フラッシュ「ザ・フラッシュ」 ジョン・ウェズリーシップ
・ブラックライトニング 「ブラックライトニング」クレス・ウィリアムズ
・ジャスティスリーグ 「ザ・フラッシュ」 エズラ・ミラー
この他にも多数のゲストが出演する。
マルチバース(平行世界)
「クライシス・オン・インフィニットアース」を経て各アースに変化が生じた。ただし、そのままのアースもある。クライシス前まで存在していたアースをプレ・クライシス(Pr)、クライシス後に誕生したアースをポスト・クライシス(Po)とする。
- アース1(Pr)
『アロー』『フラッシュ』『レジェンド』『バットウーマン』の舞台。大型クロスオーバー三作の主戦場であり、アローバースの根幹。
- アース2(Pr)
『フラッシュ』で最初の別アースとして存在が明らかになった。メタヒューマンではないバリーのドッペルゲンガーがいる。ゴリラシティがあり、DCヒーロー「アクアマン」で有名な海底都市アトランティスもあるとされる。
- アース3
バリーの父ヘンリー・アレンに瓜二つのフラッシュ「ジェイ・ギャリック」がいる。『超音速ヒーロー ザ・フラッシュ』『フラッシュ』でトリックスターを演じたマーク・ハミルがこのアースのトリックスターとしても登場。
- アース9
「クライシス・オン・インフィニットアース」で登場。
『タイタンズ』の世界。
- アース15
『フラッシュ』S6×02でジェイギャリックの平行世界分析ボードに名前が記されていた。添え書きによると1985年に滅亡したらしい。これは原作「クライシス・オン・インフィニットアース(1985年発刊)」にて、スーパーボーイ・プライムがアース15を滅亡させたエピソードを示している。
- アース19(Pr)
別アースからの攻撃を受けて壊滅しかけた歴史を持ち、次元移動は重罪。たびたびアース19のフラッシュであるアクセレイテッドマンがカメオ出演する。
- アース38(Pr)
『スーパーガール』の舞台。スーパーマンも活躍している。宇宙人の風当たりが厳しい。
- アースX
「クライシス・オン・アースX」の舞台。ナチスに支配された世界。アース1(Pr)のリバースフラッシュとスーパーガール、グリーンアローのドッペルゲンガーが軍隊を率いてアース1(Pr)に侵攻した。
- アース66
「クライシス・オン・インフィニットアース」で登場。
『怪鳥人間バットマン』の世界。
- アース89
「クライシス・オン・インフィニットアース」で登場。
『バットマン(映画)』の世界。
- アース90
「エルスワールド」で登場。
『超音速ヒーロー ザ・フラッシュ』の世界。ジョン・ウェズリーシップ演じるフラッシュが危機を知らせにアース1(Pr)へ時空を超えてやって来た。彼曰く、アース90のジョン・ディグルがグリーンランタンであるらしい。この世界のジャスティスリーグと思われるヒーロー達がモニターのテストに破れて敗北、滅亡した。
- アース96
「クライシス・オン・インフィニットアース」で登場。
『スーパーマン リターンズ(映画)』の世界。
- アース99
「クライシス・オン・インフィニットアース」で登場。
長年バットマンの声優を務めてきたケヴィン・コンロイが演じるブルース・ウェインがいる。
- アース167
「クライシス・オン・インフィニットアース」で登場。
『ヤングスーパーマン』の世界。
- アース203
「クライシス・オン・インフィニットアース」で登場。
『ゴッサム・シティ・エンジェル』の世界。
- アース666
「クライシス・オン・インフィニットアース」で登場。
『ルシファー』の世界。
- アース?(Pr)
「クライシス・オン・インフィニットアース」で登場。
『ブラックライトニング』の世界。
- アース?
「クライシス・オン・インフィニットアース」で登場。
『DCエクステンデットユニバース』の世界。
- アースプライム(Po)
「クライシス・オン・インフィニットアース」で登場。
『アロー』『ザ・フラッシュ』『スーパーガール』『レジェンド』『ブラックライトニング』『バットウーマン』の世界。クライシスを経てアース1、アース38、ブラックライトニングのアース――3つのアースが融合して誕生した。
融合時の歴史改変によって元々フラッシュやスーパーガール等が一緒に活躍していたことになっており、世間にも知れわたっている。グリーンアローの意思を受け継いだヒーロー7人によってジャスティスリーグが創設された。
名称がアース1にならなかったのは、そこに映画群(DCEU)を据えるためだと思われる。また、原作DCコミックでのアースプライムはスーパーボーイ・プライムが誕生した不吉なアースである。
- アース2(Po)
「クライシス・オン・インフィニットアース」で登場。
『スターガール』の世界。ジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカが存在する。
- アース12(Po)
「クライシス・オン・インフィニットアース」で登場。
グリーンランタンが存在する世界。映画『グリーンランタン(2011)』なのか、HBOで製作される新ドラマ『グリーンランタン』なのかは不明。
- アース19(Po)
「クライシス・オン・インフィニットアース」で登場。
『スワンプシング』の世界。
- アース21(Po)
「クライシス・オン・インフィニットアース」で登場。
『ドゥームパトロール』の世界。
簡単な見取り図(イラスト上部がプレ・クライシス、下部がポスト・クライシス)
ヒーローチーム
DCコミックにおける過去のヒーローチーム。
アメリカンコミックにおける最初のヒーローチームでもある。DCコミックにおいて最も有名なヒーローチーム「ジャスティスリーグ」の前身。2020年開始のドラマ『スターガール』ではストーリーの主題として扱われる。
DCコミックにおける未来のヒーローチーム。
現代のヒーローたち(ジャスティスリーグ)の子孫や次世代が活躍するチーム。
『スーパーガール』においてブレイニャック5がレギュラーキャストとして活躍している。
DCコミックにおける現代のヒーローチームであり、最も有名なヒーローチーム。
はっきりとした名称は出ていないが、以下のようにドラマ内で存在が仄めかされていた。
・『フラッシュ』S1×20タイムボルトで「バリーが創設メンバーである」とギデオンが発言。
・『フラッシュ』S5×03未来からやってきたノーラが「リーグ」というヒーローチームの存在を発言(日本語吹き替え版では「ジャスティスリーグ」と先走った翻訳をされている)。
2019年のクロスオーバー「クライシス・オン・インフィニットアース」にて結成された。
創設メンバーはザ・フラッシュ、スーパーガール、ホワイトキャナリー、バットウーマン、ブラックライトニング、スーパーマン、マーシャン・マンハンターの7人。
関連作品
コンスタンティン(原題:CONSTANTINE)
シーズン1で打ち切りとなったが、『コンスタンティン』と同じ役柄でマット・ライアンが『アロー』S4に出演。その後、『レジェンド』の主要キャストとなった。
超音速ヒーロー ザ・フラッシュ(原題:THE FLASH)
「エルスワールド」にて俳優ジョン・ウェズリーシップが『超音速ヒーロー ザ・フラッシュ』のスーツでアース90のフラッシュ/バリー・アレンを再演。ジョン・ウェズリーシップは他にも『フラッシュ』でヘンリー・アレン(バリーの父)、ジェイ・ギャリック(アース2のフラッシュ)の計3役を演じている。
ヤングスーパーマン(原題:SMALLVILLE)
単なる別作品ではなく『アロー』の前にTheCWで製作されたDCドラマであり、アローバースの前身ともいえる作品。「エルスワールド」にてドラマ内のグリーンアローの姿をしたヒーローがカメオ出演し、更に劇中でテーマ曲「SAVE ME」が流れた。
「クライシス・オン・インフィニットアース」にスーパーマン役トム・ウェリングとロイス・レイン役エリカ・デュランスが出演。デュランスは『スーパーガール』でカーラの実母役を演じている。
クライシスではドラマ終了後に発刊されたコミック版「SEASON11」の設定を踏襲している。
スーパーマン リターンズ(原題:SUPERMAN RETURNS)
「クライシス・オン・インフィニットアース」にて俳優ブランドン・ラウスが再びスーパーマン/クラーク・ケントとして出演。ブランドン・ラウスは現在『レジェンド』でアトムを演じている。DCコミックの傑作「キングダム・カム」スーパーマンのスーツを身に纏う。
怪鳥人間バットマン(原題:Batman)
「クライシス・オン・インフィニットアース」にロビン役バート・ウォードがカメオ出演した。
バットマン(原題:Batman)
バットマン リターンズ(原題:BATMAN RETURNS)
「クライシス・オン・インフィニットアース」にアレクサンダー・ノックス役ロバート・ウールがカメオ出演した。
ゴッサム・シティ・エンジェル(原題:Birds of Prey)
「クライシス・オン・インフィニットアース」にて俳優アシュレイ・スコットが再びハントレスとしてカメオ出演した。
タイタンズ(原題:TITANS)
「クライシス・オン・インフィニットアース」にロビン(ジェイソン・トッド)とホークがカメオ出演した。ホーク役アラン・リッチソンは昔『ヤングスーパーマン』にてアクアマン/アーサー・カリーを演じており、この辺りも踏まえたクライシスでのカメオ出演と思われる。
ドゥームパトロール(原題:DOOM PATROL)
「クライシス・オン・インフィニットアース」にネガティヴマン、サイボーグ、ロボットマン、エラスティガール、クレイジージェーンがカメオ出演した。
スターガール(原題:STARGRIL)
「クライシス・オン・インフィニットアース」にスターガールがカメオ出演した。
2020年に放映開始のDCドラマ。劇中での初登場はクライシスが最初となった。今後のアローバースとのクロスオーバーについて制作側で話が進んでおり、準アローバース作品となる予定。
LUCIFER/ルシファー
「クライシス・オン・インフィニットアース」にルシファー・モーニングスター役トム・エリスが出演。トム・エリスはクライシス放映前「出演しない」と嘘をついていた(悪魔は嘘つき)。
DC原作のドラマ。余談であるが、ルシファー(トム・エリス)はマーカス・ピアース役であるトム・ウェリング(『ヤングスーパーマン』のスーパーマン)と劇中でキスを交わしたことがある。
バットマン(アニメイテッド、ゲーム)
「クライシス・オン・インフィニットアース」にアニメ・ゲームでバットマンの声優を演じるケヴィン・コンロイがDCコミックの傑作「キングダム・カム」のブルース・ウェインとして出演。
DCEU(DCエクステンデットユニバース)
「クライシス・オン・インフィニットアース」にフラッシュ役エズラ・ミラーが出演した。
アニメ作品
・VIXEN/ビクセン(原題:VIXEN)
『レジェンド』に登場するビクセンが主人公のアニメーション作品。
・FREEDOM FIGHTERS: The RAY
「クライシス・オン・アースX」に登場したレイを主人公にしたアニメーション作品。
その他
・原作クライシス・オン・インフィニットアースの作者マーヴ・ウルフマンが「クライシス・オン・インフィニットアース」にカメオ出演した。また、2020年よりマーク・グッゲンハイムと共同で原作クライシス・オン・インフィニットアースのスピンオフを製作・刊行する事が決定した。アローバースに登場するヒーローがドラマのデザイン準拠でコミックに登場する。
オススメ視聴方法
NETFLIXで『アロー』『フラッシュ』『ブラックライトニング』が、
Hulu で『フラッシュ』『ス-パーガール』『レジェンド』が、
Amazon で『アロー』『フラッシュ』『スーパーガール』『レジェンド』が視聴できる。
どのストリーミングサービスも無料体験期間があってお得だが、各作品がバラけているので大型クロスオーバーを通して視聴するには、これらのサイトを行き来しなければならない。また「Huluの『フラッシュ』のみ他よりも配信が1年早い」「Amazonは無料視聴の入れ替わりが特に激しい」など細かな違いがあるため事前の調査が推奨される。
また、どの作品から見るか迷っている方はアローバース随一の人気作である『フラッシュ』からの視聴をお勧めする。