概要
東日本旅客鉄道が所有する直流特急形電車の車両。2015年7月25日に量産先行車が落成。約2年間の試験走行を経て、2017年12月23日に営業運転を開始している。
JR中央本線・篠ノ井線にて使われていた特急「スーパーあずさ」用のE351系の代替車両として開発されたが、同線系統の特急「あずさ」「かいじ」もE353系で統一する方針となったためE351系よりも製造両数が増えている。
編成構成はE351系時代の基本編成8両+付属編成4両から、基本編成9両+付属編成3両へ変更された。また、傾斜機構も従来の振り子式から空気バネ式に変更されているが、走行性能は従来と同等なものであるとしている。E353系で最も印象的なのがヘッドライト。白色LEDでハイビームモード(ライトユニット5基×2ユニット)と両ヘッドライト上部3基だけを点灯させたロービームモードがある。
パンタグラフは付属編成の2号車、基本編成の5号車・7号車・10号車に搭載され、内2号車と5号車は非常用も兼ねたダブルパンタ仕様となっている。電動車配置は付属編成は3両全てが電動車(クモハE352形とクモハE353形は0.5M車)、基本編成の4~12号車の内、5・6・7・10・11号車が電動車となっている。また2号車と9号車を除いた全ての車両に空気コンプレッサー(CP)を搭載、車体傾斜用で使用。
小ネタ
E353系は2015年7月23日に総合車両製作所構内で事故が起き、一時期輸送が危ぶまれたが25日に無事輸送された。輸送当日、8号車のヨーダンパーの一部に他のE353系と別のパーツが使われていたのが確認されている。