概要
日本での運転免許基準としては大型自動車や中型自動車ではなく、普通自動車規格の車種が該当する。
軽自動車規格である軽トラックとは、慣習的にはっきりと区別されている。
その起源は1910年代のアメリカでフォード・モデルTを改造したものが始まりとされる。
商用車としてアメリカの農場や現場作業業者に長く重宝されるが、50年代以降はファッション性やアウトドアレジャーでの利便性が注目されるようになり、業務でなく私用目的の購入へシフトしていった。
ピックアップトラックは乗員人数や快適性などが改善されるようになり、国土全体的に路面が十分整備されていないアメリカの道路事情もあり、より良い長距離や悪路での走破性、車体の耐久度なども引き続き求められた。
そして軍事用のクロスカントリー車の走行技術と合流し、ワゴンスタイルのボディにして完全な乗用車となったのがSUVのはじまりである。
現在のアメリカでもアメ車のシンボルにふさわしく一般的なタイプであり続けている。
他の地域でもオーストラリア、中南米、アジア南部、アフリカなど、雨の少ない乾燥気候や乾季が長く雪が少ない熱帯気候の地域では商用車や作業用車として普及している。
日本においてもかつてそれぞれの国内メーカーがピックアップトラックをが手がけていたが、国土全体で山がち・雨と雪が多い・路面が整備されている、という風土に加え、機動性と経済性が優れる軽トラックや軽ワゴンが発達し、私用でもステーションワゴンやミニバンなどの方が好まれるようになっていった。
2020年現在の国内の新車市場ではトヨタがハイラックスを販売しているのみである。
しかし愛好者は多く、ハイラックスや中古車を購入するオーナーや海外の新車に乗る富裕層も多い。