渡辺綱

わたなべのつな

日本の平安時代中期の武将。源頼光四天王の筆頭とされ、個人としても武勇に誉れ高く逸話も残っている。渡辺氏の祖。

生涯

嵯峨源氏・源融の曾孫である源宛の子。

正式な名のりは源綱(みなもとのつな)。

通称は渡辺源次(わたなべげんじ)。

官位は正五位下、丹後守。

武蔵国箕田（埼玉県鴻巣市）で生まれるが、綱が生まれた年に父・宛がわずか21歳で他界してしまう。

のち摂津国多田に移り源満仲の娘婿である仁明源氏の源敦の養子となる。摂津国西成郡渡辺に居住した際、渡辺綱などと称して、今日の渡辺氏の祖となった。

その後、満仲の長男・源頼光に仕え頼光四天王の筆頭として大いに活躍したとされている。有名なところでは「大江山の酒呑童子退治」や京都の「一条戻橋の鬼退治」などがある。

先祖の「河原左大臣」源融は源氏物語の主人公・光源氏のモデルの一人とされるが、綱もまた美形だった伝わっている。

綱の死後、渡辺氏は摂津渡辺津を根拠として渡辺党を構成した。そして、頼光の後裔である源頼政の郎党として、保元・平治の乱を戦う。そして、頼政が平家に対して挙兵した宇治合戦には渡辺党当主の渡辺授を始め父の渡辺省に渡辺競や渡辺唱らが参陣したが一族の多くが平等院で討死している。

ちなみに平等院は元々源融の別荘だったものである。

節分の豆まきの際に、苗字が渡辺の人はしなくても鬼が近寄ってこないとされる逸話があるが、これは渡辺綱が鬼を退治した事に由来している。

正直なところ知名度はマイナー寄りであり、彼自身にフォーカスが当たることはあまりない。出たとしても頼光配下の一人という扱いである。むしろ何故か敵役である茨木童子や佩刀した髭切の方が知名度が高くなっている。

アニメを中心としたメディアミックス作品。

平安編に登場し、豪和一清の前世と推測される。

MEIMU作画の漫画版ではアニメ及び小説と展開が異なり、豪和ユウシロウの前世となっており、ミハルの前世と出会い、骨嵬と思われる鬼の右腕を切断している。

『O・TO・GI ～百鬼討伐絵巻～』

Xbox向け和風アクションゲーム。プレイヤーキャラの一人として扱える。何故か人外キャラに。

スマートフォン向けゲーム。近年、綱の知名度を上げたと思われるキャラクター。

詳しくは「渡辺綱(Fate)」を参照。