概要
チリのアラウカノ族に伝わるアカマタ砂漠に棲むという金属を食べる怪鳥で、金を食べているものは金色に、銀を食べているものは銀色に輝くとされるが、一般的には銅緑色に輝くもののほうが多いともされる。
そのため身体が重く、空を飛ぶことはできないが、普段から重さに慣れているために、空腹なアリカントはとても素早いといわれる。
鉱夫やならず者は一攫千金を求めて金色や銀色のアリカント探し出し、金鉱脈や銀鉱脈を見つけるために後を付けるが、心が正しくない者がアリカントに気づかれると、崖におびき出されたうえで身体の光を消されてしまい、暗闇の中で滑落死させられてしまうという。
心正しい者はエンティエロ(穴を掘るという意)という宝のある場所に導かれるとされ、チリの銀鉱山として有名なフアンゴドイは、アリカントによって導かれて発見された場所であるといわれている。
創作での扱い
チリ本国や海外ではフェニックスに似た聖鳥のような姿で描かれることが多いが、日本ではアルゼンチン出身の作家ホルヘ・ルイス・ボルヘスの『幻獣辞典』で知られるようになり、七面鳥やドードー鳥のようなずんぐりむっくりした姿が想像されている。
- 水木しげる作品
金の延べ棒の近くにいるドードー鳥のような姿の妖怪画が描かれた。
仲間の一人ホープ・エストハイムの武器の装備アビリティ・ブレイク不可能なブーメランの名前として登場。