概要
1932年2月15日生。 本名:岡本登 父はプロレタリア画家の岡本唐貴。赤目プロダクションで作画を担当する岡本鉄二は弟である。
紙芝居画家として出発した白土は、貸本マンガの黄金期に精力的な活動を続け、多くのマンガ作品を執筆する。身分制度、差別問題を基底に置き、圧制への抵抗を描いた彼の作品の世界観は階級闘争史観と看做され、学生運動の高揚期には多くの支持者を獲得した。
だがその一方で、白土作品に通底する独特の自然信仰と、民俗学的世界像への近縁性を指摘する声も多い。
特に神話・伝説シリーズにこの傾向は顕著であり、初期作品の復刻と共に、新たな読み直しの機運が高まっている。
忍者を題材とした漫画を多く手がけており、後に確立する「忍者」のイメージの一端は確実に氏による漫画作品の影響を受けている。
また忍術を科学的知識に基づいた技術ととらえ、(かなりのツッコミどころはあるものの)漫画内でその技法を図解入りで解説するといった合理的な説明を試みている(「サスケ」劇中では忍者自身が妖術・幻術の類を否定しておりその種明かしをする展開がある)。