機体データ
型式番号 | RMS-099B(RMS-099RS) |
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所属 | ネオ・ジオン、エゥーゴ、カラバ、地球連邦軍、ジオン共和国など |
開発 | アナハイム・エレクトロニクス |
生産形態 | 量産機 |
全高 | 25.5m |
頭頂高 | 18.0m |
本体重量 | 32.5t |
全備重量 | 61.3t |
出力 | 1,920kW |
推力 | 105,000kg |
センサー有効半径 | 11,500m |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
固定武装 | バルカン・ファランクス、ビーム・サーベル、ビーム・ピストル×2、ビーム・カノン×2、多目的ランチャー×2 |
携行武装 | クレイ・バズーカ、ネーベランチャー |
概要
アナハイム・エレクトロニクス社製の士官用量産型モビルスーツ(MS)。
型式番号はRMS-099Bだが、開発当初はRMS-099RSとされていた。
エゥーゴの高級量産機リック・ディアスの火力強化型であり、エースパイロットであるクワトロ・バジーナ専用機として開発が進められていた。結果的にクワトロには百式が与えられた為、彼が本機に搭乗する機会は無かったが、リック・ディアスに搭乗するパイロットの中から選抜されたエース部隊への配備を目指す形で量産化される事となった。
しかし、第一次ネオ・ジオン抗争時にエゥーゴからネオ・ジオンへ鞍替えした元ジオン系軍人によって本機はアクシズへともたらされ、また同時にアナハイム・エレクトロニクスによる裏取引によって機体が横流しされたことで、ネオ・ジオンの機体として、ジオン共和国軍の隠れジオン派であったサトウ大尉率いる部隊によって運用された。
本機は、機体装甲の変更(リアスカートの大型化、膝部・頭部 装甲形状の変更など)に加え、背部の「ランダム・バインダー」を新型の複合モジュール「グライ・バインダー」へと換装している。
このバインダーは、新たにジェネレーターを内蔵させる事により、出力4.2MWのビーム・カノンを搭載したもので、スラスター系統も出力の強化によって最高速度は原型機の1.5~2.5倍にまで向上している。ただし、多機能化によって本来の役割であるAMBAC可動肢としての機能は低下したため、運動性・機動性・近接戦闘能力はリック・ディアスと比べるとやや不得手となってしまっている。
また、武装として新たにネーベランチャーと呼ばれる多発式ロケット砲も用意されたが、詳細は不明。
なお、一般機と指揮官機では頭部の形状が異なり、一般機はリック・ディアスと同型だが、指揮官機はモノアイにかかる「ひさし」がファランクスカバーに設けられている。
所属について
TVアニメ版『機動戦士ガンダムΖΖ』ではネオ・ジオンの機体として登場したが、小説版では連邦・エゥーゴ側のアムロ・レイが搭乗し、ダブリンでプルツーの操るサイコガンダムMk-Ⅱ戦に参加する。
新生ネオ・ジオン軍でも使用されており、シャア専用ディジェの随伴機としてダントン・ハイレッグがクレイ・バズーカ2丁持ちの本機を使用している。
前述の通りの経緯の為、ネオ・ジオン及びその残党の機体として使われている物もあれば、連邦及びエゥーゴで運用されている機体もある。
立体物
当初は、リック・ディアスの生みの親である永野護が1/144のプラモデルをベースに改造した作例が最初だったが、2009年にHGUCにて発売された。
HGUC初期の製品であるリック・ディアスの金型流用製品であるが故に可動範囲は不十分ではあるが、その関係で一般機と指揮官機の選択式になっている。
マーキングシールには前述の複雑な背景ゆえか、ネオ・ジオンやエゥーゴだけでなく連邦やアムロ・レイの物も付いている。
小話
TV放送版のアニメ『機動戦士Zガンダム』制作当時、永野氏がクワトロ専用機としてデザインしていたものだったが氏曰く『画稿の提出を忘れてしまった』とのことである。
その後、永野氏による模型作例がムック『GUNDAM WARS PROJECT Ζ』に掲載される形で日の目を見た。
そして、月日が流れ『ガンダムZZ』にて明貴美加氏によるクリンナップが行われて登場を果たす。が、所有している勢力がエゥーゴではなくネオ・ジオンになっている。
この処置にはちゃんとした理由があり、モノアイMS=ジオンという視聴者にもわかりやすい配慮がなされたためであった。