ワシントン・レッドスキンズ
わしんとんれっどすきんず
NFLのワシントン・フットボールチームは、1932年にマサチューセッツ州ボストンにて「ボストン・ブレイヴス」の名で創設された。チーム名はMLBの同名チームの本拠地を使用したことに由来する。
しかしNFL参加1年目の1933年シーズンは集客が上手くいかず、翌年からは本拠地をフェンウェイ・パークに替えてチーム名もボストン・レッドスキンズに改めた。「ブレイヴス」がアメリカ先住民由来の名前だったことからその雰囲気を残しつつ、本拠地を共有するMLBのチーム、ボストン・レッドソックスとの繋がりとして「レッド」を入れた名前にしたと言われている。
チームはその後もボストンで人気を得ることは出来ず、1937年に本拠地をワシントンD.C.へ遷してワシントン・レッドスキンズとなった。チームのホームスタジアムがメリーランド州ランドーヴァーに造られた1997年以降も「ワシントン=ボルティモア=ノースヴァージニア広域都市圏」を本拠地とすると云う意味からチーム本拠地名はワシントンのままにしている。
チーム名のレッドスキンズ(赤い肌)が差別的な蔑称であるとしてアメリカ先住民の人権団体からは度々批判を受け、20世紀末頃からは改名を求める訴訟も複数回起こされたが、それらをことごとく退けてチーム名を使用し続けていた。
2020年、BLM運動が全米規模で活発化すると球団の大口スポンサーである(現ホームスタジアムのネーミングライツを持つ)FedExからも「人種差別に基づいたチーム名を変えないならばネーミングライツ契約を打ち切る」との声明が来てしまったため、2020年シーズンからチーム名を使用しないことにした。しかし決定があまりに唐突だったことから新チーム名を考えておらず、暫定的に「ワシントン・フットボールチーム」として活動している。