概要
略称は「TOL」。固有ジャンル名は「絆が伝説を紡ぎだすRPG」。
タグは『レジェンディア』で登録される事が多い。
テイルズオブシリーズの1つであり、ナムコ社内でナムコ・テイルズスタジオとは別に結成された新規チーム『メルフェス』によって制作された。
特徴
テイルズスタジオ制作の作品でないこともあってか、シリーズ中でも異色の作品といえる。
いのまたむつみ、藤島康介のどちらも関わらず、中澤一登の独特なキャラクターデザインが施されている。
物語の最大の特徴は、メインシナリオ編とキャラクター編の2つに分けられているという点である。個性溢れるキャラクターたち1人1人に焦点が当てられ、次第に成長していく様子を鮮明に描いているため、会話などのイベントシーンも非常に多い。RPGであるがむしろ会話イベントの方が本編なのかもしれない。
また、舞台となる世界が巨大な遺跡のような船の中だけで完結するストーリーとなり、世界各地を回る物語は無い。
BGMは後にレディアントマイソロジー2のBGMも担当する椎名豪が担当。他のテイルズオブシリーズには無いボーカル付きのBGMがいくつか用意されており、壮大な物語をさらに強調するつくりとなっている。物語冒頭で流れる「鳥は鳴き、僕は歌う」に圧倒された人も多いのではないだろうか。
現在、テイルズオブシリーズの中では一度も他ハードへの移植やリマスターなどがされていない作品の一つ。このためプレイする手段はPS2を引っ張り出すしか方法がない。
ストーリー
爪術と呼ばれる不思議な術の使い手セネル・クーリッジは、妹のシャーリィと霧が立ち込める海を漂流中、何かに導かれるように不思議な大地に辿り着く。
規模こそ普通の島か大陸のようだが、当たり前のように植物が繁茂し、川が流れる足下は、人工の大地。兄妹が命からがら漂着したのは、遺跡船と呼ばれる巨大な船の上だった。
キャラクター
パーティキャラクター
セネル・クーリッジ…本作の主人公。沿岸を魔物や犯罪者から警護するマリントルーパーを生業としている。
シャーリィ・フェンネス…本作のヒロイン。海水や潮風に当たると体調を崩し、真水に浸かれば回復するという体質の持ち主。
ウィル・レイナード…保安官をしている博物学者。パーティのまとめ役。
クロエ・ヴァレンス…名門の令嬢。騎士となっているが、実態は騎士の名を借りた権威を利用して、己の気のままに罪状を仕立て剣を振るう無所属の自由人。
困っている人を放っておけない正義感という聞こえの良い紹介文により、とても人気が高いキャラだが、
その実、困ってる人よりも自分が斬りたい相手を問答無用で斬り潰し、その社会的信用を根こそぎ奪い尽くすことを優先する、紹介文と悪い意味で矛盾した性格をしている。
また、「困ってる人を助けたいと考えるヒロイン」を専売特許にしたことが、後述のシャーリィへの迫害が広まる大きな要因になったことも想像に固くない。
自信に満ちた説教をする姿から意識の高さを売り込んでいるのは間違いないが、現状の自分を棚に上げた説教しかなく、逆に自分のことを指摘されても自分の問題とは捉えず、無礼者扱いして有耶無耶にするなど、一方的にやりたい放題。
意図されたものではなく、一見他より魅力的に映るプロフィールなど、特別甘やかした結果として、話の流れや他の人物の立場との兼ね合いを無視した作りになってしまったキャラと言える。
ファンはそのプロフィール上との矛盾を無理やり正当化するために、他のキャラの貢献をなかったことにしたり、真っ当なキャラを吐き気を催すような邪悪な人格に作り替えるなど、ストーリーに様々な添削改竄を行い、作品に大きな傷跡を遺し続けていることで知られる。
シリーズに初めて人気至上主義を持ち込んだキャラでもある。
特に、シャーリィ周りに対して行った改竄は、その保持のための規制含めて悪質かつ陰惨極まりないものであり、
当初は狂暴なまでに攻撃的なリンチが目立ち、ようやく考察が進み反論出来るようになったら、陰湿ないじめのやり口に切り替わると同時に作品の話自体を忌避する流れに持ち込まれている。
一例で軽いものとしては、以前は堂々と蔑称として酢飯呼びするのが主流だったが、現在は名前間違いを装ったシャーリー呼びが主流で、悪意のこもった名前で呼びまともに名前を呼ばせないやり方は、いじめを煽る時によく用いられている。
発売から間もなく、名前でさえ忌避された本編の彼女の、本当の人柄や活躍を語ることはタブーとされ、その貢献をファンとして汲み取り伝えることが許されなくなってしまった。
ノーマ・ビアッティ…トレージャーハンターの少女。失敗しても前向きに考える性格で、仲間内におけるムードメーカー兼トラブルメーカー。
モーゼス・シャンドル…山賊の首領にして魔獣使い。独特の訛り(広島弁)で喋る。
ジェイ…不可視のジェイの通り名を持つ、忍者の訓練を受けた情報屋の少年。
グリューネ…記憶喪失で正体不明な女性。表情は常ににこやかで、非常に天然且つマイペースな人物。
水の民
ワルター・デルクェス…シャーリィ(メルネス)の親衛隊長になるはずだった青年。セネルに自分の立場を奪われたと激しく憎悪する。
ステラ・テルメス…シャーリィの姉。セネルの恋人。
フェニモール・ゼルヘス…シャーリィの親友となる少女。
テューラ・ウェルツェス…フェニモールと瓜二つな双子の妹。
その他
ギート…モーゼスと固い絆で結ばれたグランドガルフ(魔獣)。
スヴェン…ノーマの師匠。
ハリエット・キャンベル…ウィルの娘。
ミミー・ブレッド…至る所に現れる、ワンダーパン職人。
主題歌
「TAO」
作詞:川村サイコ/作曲:D・A・I/編曲:D・A・I、Seiji Kameda/歌:Do As Infinity
関連書籍
一迅社より発行『Comic REX』上に置いてコミック化(漫画:藤村あゆみ)された。
こちらではコミックオリジナル展開やシャーリィとセネルが遺跡船まで乗りこむまでが描かれている。
また、ファミ通文庫より小説化(著者:工藤治、イラスト:山田正樹)もされ、こちらでは本編の途中から最後までが描かれており、ワルターが中心的に描かれ、オリジナルキャラクターも登場する。副題は『誓いの星』。
関連イラスト