概要
日暮香奈(ひぐらし かな)とは、「きんいろモザイク」の登場人物。
ボブカットの髪形でサイドの毛先が左右で同じ方向にカールしている。在りし日のフランス・ギャルのようなちょっとレトロでガーリーな印象を受ける。ダークブラウンの髪色と瞳が落ち着いた雰囲気を醸し出している。
制服の着こなしは忍と同様のベーシックスタイル。靴下の色は白。
私服姿ではデニムジャケットのようなカジュアルなスタイルも見られれば、「まじょっ子ぷりずむ」の着ぐるみショーに参加した際には猫のイラストがあしらわれたロングTシャツにリボン付きのキュロット、サスペンダーとハート型のヘアアクセサリー、大ぶりのボールネックレスという高校生が着るとかなり破壊力が得られる格好をしている。
夏休みの南の島では終始黒いカチューシャをしており、その姿はあまりにもキュート。
人物像
アニメからやってきた女
日暮香奈というヒロインは原作史上比較的新しく登場した人物である。原作で初めてその名が確認されているのは単行本第6巻の106ページ。それまではTVアニメで穂乃花の友人として存在が認知されていたが、謂わば端役であった。アニメ第2期ハロー!!きんいろモザイクの制作に際し彼女の名前が公表された。アニメでは劇場版きんいろモザイクPretty Daysで穂乃花の中学校の同級生として登場している。ここまで述べてきたように当初香奈の立ち位置は穂乃花の友人で一貫していた。
余談だが、後付けキャラの宿命か、アニメ1期12話のクラス分けではクラス表の何処にも「日暮香奈」という名前は表記されていない。(ちなみに穂乃花の名前も微妙に違っている)
本格的な参戦は原作8巻から。まじょっ子ぷりずむの着ぐるみショーにちびっこのような衣装を着て参加するという、出だしからぶっ飛んだ奇行に及んでいる。穂乃花が恥ずかしがる中「変装してるから浮いてないはず!」と謎の自信を持っていたが、案の定悪目立ちしていた。その際に勉強会から逃げ出しショーに参加していたカレンと遭遇し、意気投合した事がきっかけで彼女の物語が始まるのだった…。
人となりとスペック
登場人物の中でも真面目な方であり、B組トリオ(香奈、穂乃花、カレン)の中では基本的にツッコミ役に回るが、ぷりずむ関係になると歯止めが利かなくなり、周囲を困惑させたりする。
部活動に3年間所属していた為、運動神経は高いはずだが、陽子やカレンブースト補正の穂乃花には劣る模様。
学力に関しては高水準で、3年生の夏休み前期末テストではアリスや綾に次ぐ好成績を残している。更に、7人の中で一番早く大学への推薦合格も果たした。
上記のように、特に学力方面が優秀で誠実な事も相まってか、イギリス旅行編では先行していたアリス&カレンと合流するまでの間、ガイド役として危なっかしい忍のサポート役を半ば強引に押し付けられていた。本人いわく英語ペラペラなわけではないらしいが、翻訳者になる為に勉強し外人と普通に会話が出来るまでに大幅な成長を遂げていた忍以上に本格的な発音が可能である。
穂乃花の親友
テニス部に所属しており、前述のとおり穂乃花とは中学時代からの付き合いであると劇場版にて暗に提示されており、後に小学生からの付き合いだったと判明。穂乃花とは三年間にわたり同じクラスで学び、かなりの名コンビぶりを発揮している。穂乃花が綾のポエム帳を拾った時にまず第一に頼ったのが他でもなく香奈であり、他にも修学旅行の準備の折に半目で寝ていないかと不安がる穂乃花の寝姿を撮影する役を買っている。
穂乃花が暴走した時は他人のフリをしてやり過ごす事もあるが、穂乃花がカレンや他の友人達と楽しそうにしている所を見るとやはりジェラシーを感じてしまうようだ。
妹への愛情とまじょっ子ぷりずむ
香奈には妹がおりその名は比奈という。比奈は猪熊家の空太・美月らと同じ小学校に通っており、親しげな様子が描かれている。香奈は比奈をいたく可愛がり休日に映画に連れて行ったりするほど妹思いである。その際に観た映画というのが女児向けアニメ作品「まじょっ子ぷりずむ」であり、この作品にいたく感動した香奈は次第に魔法少女に傾倒していく。
それまで香奈は自他ともに認める常識人的ポジションを作中で担っていたが、ぷりずむの煌めきを知ってしまったと同時に香奈の“普通の女子高生”らしさは徐々に失われていく。しかしアニメラバーとして同志とも言えるカレンとの結びつきが強くなり、放課後駄菓子屋に立ち寄るといった交友も生まれている。なおその際アリスが「まじょっ子ぷりずむ」に登場する主人公の妹であるまじょっ子すぱーくるに似ていることに気が付き熱い視線を投げかけている。
これらから浮かび上がる彼女の性質として一見ただのアニメオタクという印象が思い浮かぶ読者も多いであろうが、その根底にあるのは妹への強い愛情であると強調したい。
陽子との関係
猪熊家と日暮家の繋がりが判明した辺りから、香奈と陽子との交流も増えていった。「姉同士」であり「ツッコミ役同士」でもある為、ボケボケ集団(忍、アリス、綾、カレン、穂乃花)がいない時は、かなりまったりとしていたが、とても気が合うようだ。