概要
CV:梁田清之
幻竜王ドラムとは、『ハーメルンのバイオリン弾き』のキャラクター。
魔界軍王のナンバー2。
幻竜軍のトップで、2つの頭部と巨大な身体を持つ粗暴な竜人。
体内に30体の竜を飼っており、それを解放することで戦う。
真の姿になると48本の首を持つヒドラとなる。
最強という自負があり、次の大魔王になるという野心を持っていたが、ハーメルに敗れたあとに超獣王ギータにとどめを刺されてしまった。
作中での動向
魔王軍最高幹部「魔界軍王」のNo2として序盤から存在感を発揮。
力のみを信奉する粗暴で凶悪な大男、という分かりやすいキャラであり、魔界軍王No4のギータを腰巾着として思うままに振る舞っていた(この二人の関係は、作者からジャイアンとスネ夫に例えられている)
物語序盤のヤマ、第二次スフォルツェンド大戦においてはエピソードの大ボス役をつとめ、魔王軍の最高幹部たる暴威をみせつけ、大国スフォルツェンドを壊滅の一歩手前に追い込む。
しかし、そこで思わぬキャラからの手助けと、主人公ハーメルの秘められた力「大魔王の血」が覚醒した事で一方的に叩きのめされ、竜族ならではの驚異的なタフネスで辛うじて生き延びはしたものの、瀕死の重傷となってブザマに逃走する羽目になる。
そこに現れた腰巾着のギータに助けを求めるも、実は「腰巾着の姿は擬態、魔王軍随一の冷酷な野心家」であったギータがついにその本性を露わにし、それまでバカにし続けた彼に無慈悲にトドメを刺されて退場することとなる。
と「四天王の一番手、真っ先にやられるパワーキャラ」のお手本のような流れで消えたドラムであるが、その後もギャグパートや過去回想シーンでちょくちょく出番があり、存在感を発揮し続けた。
回想パートではしばしば「一撃で叩きのめされるキャラ」として登場しており、これはドラムが作中随一の「パワー・タフネスタイプのキャラ」であるため、誰かの強さを表現したいときに「あのドラムを一撃で沈められる」というのが指標として分かりやすかったためと思われる。
特にヒロイン・フルートの兄である大神官リュートとの相性は最悪で、上記の第二次スフォルツェンド大戦において(やや変則ではあるが)一方的に大ダメージを与えられて敗北に追い込まれた上、後に描かれた過去編、第一次スフォルツェンド大戦でもあっさり沈められるシーンが描かれるなど、二度にわたって「リュートの人間離れした強さ」の表現に使われてしまっている。
またギャグパートでは、キャラの誰かが臨死体験すると三途の川の向こうから手招きしている、というシーンで登場したが、なぜか少女漫画のごときキラキラした瞳になり、天使の羽と輪がついていた。どれほど悪逆な魔族であっても、死んだらノーサイドということなのかもしれない。
(と、思いきや、続編ではキッチリ地獄に落ちていたことが判明。獄卒たちにコミカル&カジュアルに拷問されていた)
長らくそうした出番が続いていたが、連載終盤、大魔王との最終決戦においては死体を利用される形で表舞台に再登場。
かつてギータがトドメを刺す際に言い放った「強かったが、アタマが悪かった」という評価を象徴するかのように、死の苦痛にもだえながら使役され、最後まで道具として利用されたままこんどこそ本当に退場した。
続編「続・ハーメルンのバイオリン弾き」においては「魔王軍が敗北しなかったIF世界」の存在として復活したものの、やはり「暴力一辺倒なパワータイプキャラ」という、戦闘・人間関係の両面における芸幅のなさが使いづらいのか、出番はあれど活躍にはあまり恵まれていない。
余談
- クロコダインとの共通点
「ダイの大冒険」のキャラ「獣王クロコダイン」と共通点が多いキャラである。
(連載・登場時期はドラムの方が二年ほど後)。
例えば、以下のような物がある。
「分厚い鎧を身につけた、大柄の爬虫類人キャラ」
「驚異的なパワーとタフネスが武器」
「敵の大幹部の一番手を務め、最初に敗北する」
「他キャラの強さの指標として、やられ役を務めることが多い」
一方で人格面は正反対と言って良く、クロコダインが基本的には高潔な武人であり、敵味方とわず多くのキャラから尊敬されているのに対し、ドラムは暴虐な外道であり、敵からはもちろん、味方からも軽蔑や恐怖などを向けられており、作中でプラス評価してくれる者が誰もいない、という違いがある。
- ケイブリスとの共通点
18禁ゲーム鬼畜王ランスに登場する魔王軍幹部ケイブリスともいくつかの共通点がある。
「大柄な、重鎧をまとった亜人型魔族」(※ケイブリスは種族としては獣人系だが、
デザインイメージは「怪獣」であるため、そういう意味で竜人キャラと捉えると、更に類似性が高い)
「魔王軍四天王の上位者」
「粗野な外道キャラ」
「格下には尊大、格上には媚びへつらう」
等々の共通点があるほか。ドラムを象徴するセリフ「俺様は強ぇのよ」をパロディしたとも取れるセリフがあるなど、キャラ造形のアイディア元のひとつでは?と思わせる部分もある。
(ケイブリスの登場時期は、アニメ放映がはじまるなど本作がもっとも盛り上がってた時期と重なるため、可能性としては考えられる)
関連タグ
クロコダイン 上記の通り、多くの共通点と、正反対といってよい人格・評価をもつキャラ
ケイブリス…「ウルトラミラクルデンジャラスに、強えぇのよ!!」とセリフをパロられた