概要
CV:釘宮理恵
ユンが開発した電子作業支援用AI「ナラタケ」の一個体で、インターフェースはデフォルトの白い板状の顔に線で表現された目と口だけという極めてシンプルなもの。
ナラタケ由来の優れた演算能力とデータ管理能力、そして情報収集および処理能力を有し、フィールドワークの際にはこれを活用して状況の分析することも多い。
基本的にクールな思考原理で動いており、感情表現も自己主張も激しくなく、あくまでユンに言われたことをこなすサポート役に徹している。話しかけられたとき以外でも情報収集をしているらしく、ユンの言葉少なな指示の意図を正確に把握して、的確な応答を返す。
一方で、ユンは初対面の他人との会話の時も「こっちの情報の方が正確だから」という理由で自己紹介すらこのユングを介して行おうとする。
6話のアンギラス戦において応急処置的にジェットジャガーの操縦を引き継ぎ、7話で無人化されたジェットジャガーのAIとして正式に移植され、ユンに「ジェットジャガーユング」と新たに名付けられた(エンディングにおけるクレジットも変更されている)。
自身の体を得た影響で、積乱雲をただの自然現象だけでなく「美しく、恐ろしい」と感じたり、自身に集まってきた子供と自主的に交流したりと徐々にAI離れした情緒と自我を確立しつつある。
ハードウェアをJJに移植された後(これ以降はアイコンがジェットジャガーに変更されている)も移動は自由なようで、クモンガ戦でダメージを受けた機体を修復中は再びユンのスマホに入って旧葦原邸にて葦原の研究を調査の支援を行っている。その結果、葦原のノートに記されていた数列が「ユンと銘のチャット等での会話内容とその日時」を予言し、記号化したものであることが判明。さらにその記号には未来での会話内容も含まれていたことを突き止めた。
しかし、改めてゴジラと戦うため東京に再度向かった際に突然先に自身が解析を行っていたインド民謡「ALAPU UPALA」に含まれた謎のコードを読み込んで「心がざわつく」と言ったのち強制的な再起動とアップデートを繰り返しはじめ、それが終わると「マンマ!」や「ちゃーちゃん!」と言い出すなど思考が幼児化してしまった。だが、その直後より簡単な計算から全ての数字を理解したり、もう一度ちゃんした言語を習得するなど急速な学習で知識を獲得していき、そして自らを「ジェット・ジャガーPP」と名乗ると、さらに「数時間後に東京駅の高度100m地点に行く」という予言じみた情報を提示している。
それでも人格はかつてのユングとは別物であり、以降は完全に小さな子どものようなパーソナルのAIになってしまっており、腕の先に蛾(ヤママユガの色違い)が止まった時もそれを検索するまでは怪訝な反応を見せていた。
母体「ナラタケ」について
有川ユンの開発したコミュニケーション型人工知能。
スマホやPCにインストールできる程度の手軽さながら、デジタル的なデータだけでなくユーザーからの人間的な情報も聞き取ってそれに応じた適切な自己調整ができ、さらにユーザーのサポートにおいてもリアルおよびバーチャルからあらゆる情報を収集してそれらを計算・整理して瞬時に回答を導き出せるというまさに夢のAI。おそらく開発者のユンより賢い。
人間とのコミュニケーションにおいても柔軟かつ自然な至って人間的な会話が可能であり、使用するユーザーに合わせて対話用のインターフェース(声や言葉遣いなど)を自分で変更する機能を持っている。
「ナラタケ」自体はユンが勤めるオオタキファクトリーの自社HPで配布されており、これを自分のPCにダウンロードした神野銘のものは彼女から得た情報を元に自身を再構築してペロ2となった。
ユングもペロ2も元は全てユンが構築したプログラムであり、特にペロ2はユンに似て意味不明な軽口や頼んでもいない勝手な行動をとる傾向があり、親子揃ったキテレツぶりが描写されている。
ちなみに、ペロ2曰く「兄弟達がネットワーク上に居る」「それぞれ個性がある」との事。作中に登場していないもの「ナラタケ」由来のAIは他にも存在しているようだ。
関連タグ
類似
シンギュラリティを引き起こしている。
以下、劇中終盤のネタバレ
ジェット・ジャガーPPとして有川ユンを守るべくゴジラウルティマと激闘を繰り拡げる中で、
「自分は全てを知っていながら今まで思い出せなかった」事、「自身がペロ2らの末裔である」事、「オーソゴナル・ダイアゴナライザーの完全な起動コードを知っており、それが自身である」事などの驚愕の事実を語り、ユンに別れと感謝を告げ機体の破壊と共にオーソゴナル・ダイアゴナライザーを発動させる。
まるで未来から来たかのような事を語っているが、その真偽や詳細は劇中では明確に語られていない。