演者(映画):ハリー・メリング
日本語吹き替え:忍足航己
概要
バーノン・ダーズリーとペチュニア・ダーズリーの息子で、完全なる人間界生まれ・人間界育ちの純粋培養マグル。
ハリー・ポッターの従兄にあたり、両親を失ってダーズリー家に引き取られた彼と共に育ってきたが、夫妻に冷遇されるハリーを目の当たりにしてきたためか、彼もまたハリーを執拗にいじめようとする。
親バカ極まるダーズリー夫妻の甘やかし教育により、わがまま・意地悪・おバカと三拍子揃ったダメ少年に成長してしまっている。
そのくせ会社社長の父親のおかげでお小遣いは潤沢、おまけに体格に恵まれて腕っ節は強いため、学校ではいじめっ子のガキ大将として恐れられており、『ダドリー軍団』と呼ばれる似た者同士の子分たちを率いて好き勝手暴れ回っており、多くの者からバカにされ嫌われている。
また…と言っても当然の結果だが、勉強を全くしないため学力は非常に低く、お菓子ばかり食べて碌に運動しないため、『縦よりも横の方が長い』と揶揄されるほどまるまると太っている。
一方、基本的に誰が相手でも強気の姿勢を崩さないものの、純粋なマグル故に自身の想像を超える事態には心底弱く、魔法などの超常現象への抵抗力は一切ない。
また、甘やかされて育ったために本質的には臆病者であり、『バカに出来ない』と見なした相手には驚くほど慎重に対応しようとする冷静な一面もある。
反面、両親のことはとても慕っており、彼なりに親孝行しようと必死になることがある。
両親の命令には従順なのも、別に猫を被っているわけではなく、親想いであるが故の行動である。
また、物語が進むに従って徐々に改心していく様子が見られ、ダイエットを敢行して肥満体から脱却、おかげで持ち前の腕っ節の強さを更に活かせるようになり、ジュニアボクシングでチャンピオンに輝くなど、悪ガキだった頃とは見違えるような功績を挙げている。
そんなこともあってか、互いに嫌い軽蔑し合うほど険悪だったハリーも心底ダドリーのことを嫌っていたわけではなく、物語終盤には和解している。
後に、ペチュニアの遺品の中から、赤ん坊だったハリーがダーズリー家に預けられた際に包まれていた毛布を発見し、ハリーに届けている。これはリリーが遺した最後の品であり、ハリーにとってかけがえのない宝物となった。
友人はピアーズ・ポルキスで、二人ともスメルティングズというバーノンの母校であるパブリックスクールへ入学した。
ちなみに映画版では黒〜茶色だが、原作では金髪。
ドラコ・マルフォイとの類似点と相違点
原作小説で、ハリーが制服を買う際にドラコとの初対面を果たすが、この時のドラコの一部の発言から、ハリーはダドリーそっくりだという感想を抱く。
ダドリーとドラコは作中では面識はなく、シリーズ初期の段階で実際に会えばお互い見下し合い貶し合うと思われるが、実際に意外と類似点は多い。
類似点
・金持ちの一人息子として生まれ、両親の愛情を一身に受けて育つ
・傲慢な性格
・いじめの加害者で、加害者仲間がいる
・愛情を受けて育ったので実は親想い
・スリザリン気質でヘタレ
・当初はハリーと敵対
・性格の悪い伯母(ダドリーの場合はマージ、ドラコの場合はベラトリックス)
・どちらも命の危機をハリーに助けられ、それを機に改心する
・どちらも最終的に和解し、当人は仲良しにはならなかったがそれぞれの子供同士は仲良し
・どちらも1980年6月生まれ(ドラコは5日、ダドリーは23日)
相違点
・肥満体で身長も高いダドリーと、身長は不明だが細身なドラコ
・怒らないわけではないが親バカな親に甘やかされて育ったダドリーと、溺愛されつつも厳格な父親のもとで育ったドラコ
・1巻では簡単な足し算も出来ず、5巻では恐らく首相の名前も知らないと言われたダドリーと、実は結構優秀な成績を修めていたドラコ
・純血貴族のマルフォイ家と、成金マグルのダーズリー家
物語終了後
ハリーとはクリスマスカードを送る仲。
また、ハリーが息子と娘たちをダドリーの家に連れて、ダドリーの子供(二人)と遊ばせることもあった。
その間あまり喋らず、ハリーとダドリーは座ってそれを眺めているという。
原作者ローリングは、ダドリーの子供が魔法族であるという描写をエピローグに盛り込もうとしていたが、「バーノン・ダーズリーのDNAから魔法が生まれることはあり得ない」と考え直した。
もしダドリーの子供たちが魔法族とマグルに別れてしまえば再びペチュニアとリリーのような兄弟姉妹の確執の種になりかねないため、これで良かったのだろう。