概要
『ウィザーディング・ワールド(魔法ワールド)』に登場する一巻。ハリー・ポッターの唯一の親戚で、全員が魔法を使えないマグル。
解説
イギリスのサレー州リトル・ウィンジングのプリベット通り四番地の持ち家に居住。
「まとも」「世間並み」であることが自慢な俗物の集まりであり、魔法といったスピリチュアルなものの存在を認めようとしない。
ハリーをよく知らん怪しい爺さんの頼みで養育した。
しかし、直接手を上げることはないもののとにかく冷遇していた。
夫バーノンと妻ペチュニア、そして一人息子のダドリーの三人家族(+ハリー)。
バーノンは穴開けドリル製造会社とかいう魔法と一番遠そうな会社の社長。そのため富裕であり、妻ペチュニアは専業主婦。息子ダドリーは甘やかされて育った肥満体の悪ガキで、私立の名門校スメルティングズに通っている。後にダイエット敢行してボクシングも始め、筋肉質になった。
成金ではあるが、絵に描いたような中流〜上流の裕福な家庭である。ダドリーがワガママで大暴れすることもあるが家族仲も良好。「惨めで醜いヴィラン」として見下されがちであるが、彼らは現代日本の平均から考えるとめちゃくちゃ成功している幸せ者たちである。(とっとも、専業主婦であるペチュニアからすれば夫と子供だけが拠り所である。)
また、ハリーを冷遇して苦しめていたのは事実であるが、親戚の赤ん坊を実の息子の赤ん坊と同時並行しながら育てたこと自体は称賛に値する。
彼らからすればハリーはある日突然、置手紙一枚と共に玄関前に置かれていた、疎遠で不仲な妹夫婦の子供であり、普通に考えれば孤児院に預けるなりなんなりする筈である。
養育費どころかおむつ一枚よこさず赤ん坊のハリーを押し付けられた事に対してペチュニアはもっと怒ってもいい。
ハリーの11歳の誕生日に魔法界側からの追加の接触が起きるまで粗雑な扱いながらも育てていたのは、なかなかできる行いではない。経緯はどうであれ評価点であろう。
もっともハリーにはダドリーのデカすぎるお下がりを着せられて育てられた事や、クリスマスにお古の靴下や爪楊枝、ティッシュペーパーなんぞをプレゼントされたことで孤児院で育てられた方がよっぽどマシだったと思われている。
また、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』編で、ダーズリー一家と共にハリーもダドリーのダイエットに付き合わされた時は、ロン・ウィーズリーたちからの支援物資が無ければハリーは危うく飢え死にしていたかもしれない。
バーノンは結局ハリーを認めることはなかったが、ペチュニアは根底に「妹リリーの息子」としてハリーへの情があったり、ダドリーはハリーに命を救われたことがきっかけで仲直りしたり、なんだかんだ完全な悪とは言い切れない部分もある。よく似た一家のマルフォイ家とは違って犯罪には加担していないし。
一覧
- バーノン・ダーズリー
- ペチュニア・ダーズリー(旧姓:エバンズ)
- ダドリー・ダーズリー
- マージ・ダーズリー(バーノンの姉)